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2/17【DDT】カリスマ佐々木陥落…両国メインで竹下10ヵ月ぶりKO-D返り咲き

『Judgement2019〜DDT旗揚げ22周年記念大会〜』東京・両国国技館(2019年2月17日)
KO-D無差別級選手権試合 ○竹下幸之介vs佐々木大輔×

 “カリスマ"佐々木を下して、竹下10ヵ月ぶりにKO-D無差別級王座に返り咲き。新たな目標として、地方での防衛戦開催と外敵迎撃を予告した。

 昨年の10・21両国でKO-D無差別級王者となった佐々木は、11・25後楽園でドラマティック総選挙1位の高梨将弘を返り討ちにして初防衛に成功し、再び両国に戻ってきた。V2戦の相手は元王者の竹下だ。昨年末に行われたシングルリーグ戦・D王GPに出場した竹下は、ノアの潮崎豪を破って優勝し、今大会での挑戦権を獲得した。1・27後楽園での前哨戦では佐々木に一本負けを喫したものの、2・2板橋ではキッチリと王者から直接ピンを奪い取り、五分五分の状況に。リング外でも、佐々木が神社の階段から竹下を突き落とせば、竹下もガールズバーで女性をはべらせる佐々木を襲撃するなど乱闘を幾度となく繰り広げ、いよいよタイトル戦を迎えた。

 竹下は新テーマ曲で入場し、気合いをみなぎらせる。一方、佐々木はゴングを待たずに奇襲を仕掛けると、鉄柱やパイプイスを駆使しての左ヒザ攻めでジックリと挑戦者をいたぶり、主導権を握った。

 竹下はヒザへのダイビングエルボードロップを剣山で迎撃して挽回。巻き返した佐々木がトペスイシーダで突っ込んでも、竹下はその体を上手くキャッチし、エプロンめがけてブレーンバスターを敢行して逆襲に転じた。後頭部へのミサイルキック、ペンデュラム式バックブリーカー、バックドロップ2連発と畳みかけると、ダイビングボディアタックへ。だが、佐々木は松井レフェリーを巻きこみ、レフェリー不在の状況を生み出す。

 すかさず佐々木は急所蹴りを放つと、竹下の抵抗をはね除けて、パイプイスで脳天を痛打。場外戦ではリングサイドのイスに竹下を座らせ、コーナーからダイビングエルボーアタックをぶち込む。さらに、リングサイドにテーブルを設置。竹下の反撃を受けたものの、巧みに挑戦者をエプロンに追い込むと、脇腹にスピアーを一閃。そのまま自分の体ごと竹下を場外に叩き落とし、テーブルに激突させた。

 リングに戻っても急角度のジャーマンでどよめきを巻き起こす。竹下も絶叫とともに立ち上がり、ローリングラリアットやヒザ蹴りなどで挽回するが、佐々木は動じず。ペティグリー、ダイビングエルボードロップと得意技で畳みかけると、クロスフェイスロックに捕獲した。粘る竹下は同じくクロスフェイスで抵抗したものの、佐々木はウラカンラナ狙いを誘い水にして、カナディアンデストロイヤーをズバリ。ミスティカ式クロスフェイスの構えに。

 これを読んだ竹下は佐々木の体をキャッチして、急角度のサイドバスターで真っ逆さま。こん身のラリアットを振り抜くと、人でなしドライバー、変型どどん、ジャーマンスープレックスを流れるように決めて、一転して決定機を掴んだ。しかし、佐々木も沈まない。竹下のファブルを自爆させると、クロスフェイス、さらにはミスティカ式クロスフェイスに捕獲。一気にクロスオーバーフェイスロックに移行して、絞めに絞める。

 大ピンチを迎えた竹下だったが、ヒザを利かせて何とか脱出。ならばと佐々木は再び竹下を松井レフェリーに交錯させ、パイプイスを手に持った。だが、竹下は先に動き、フロントハイキックでイスごと蹴り抜くと、昨日のマッスル両国大会のメインイベントで奮闘したアントーニオ本多を思わせるナックルパート連打からのバイオニックエルボーをズバリ。さらに、投げ捨てジャーマン、イスを挟み込んでのフロム・コーナー・トゥ・コーナーと猛攻を浴びせた。

 佐々木も佐々木式ウラカンラナやむき出しになったコーナー金具へのフェイスバスターで最後の粘りを見せたものの、竹下はコーナー上でカリスマを抱え上げると、雪崩式の変型垂直落下式ブレーンバスターを強行。ファブルからクロスアーム式ジャーマンに繋げて、3カウントを奪い去った。

 遺恨が続いた佐々木を撃破して、竹下が10ヵ月ぶりにKO-D王座返り咲き。「佐々木大輔…。負けたヤツはな、さっさと帰れ」とカリスマを下がらせた竹下は、「約1年ぶりにこの両国のメインの最後に立っている人間に選ばれました。この1年、怪我もあって、凄く悔しい思いもたくさんしましたけど、このALL OUTのメンバーの支えもあって、もう一度チャンピオンになることができたと思っています。そして、何より年末年始ぐらいから、たくさんの声援を感じることができるようになりました。本当にありがとうございます」とユニットの仲間と観客に感謝の思いを告げた。

 そして、「次にチャンピンになったら言おうと思ってました。両国であえて言うことじゃないかもしれませんけど、僕はこのベルトのタイトルマッチの価値をもっともっと上げて、いろんな人に見てもらいたい。だから、このベルトのタイトルマッチ、地方でも絶対やってみせますんで、期待しててください」と地方での防衛戦開催を示唆。さらに、「団体内でやっててもおもろないでしょ? 他団体の選手とこのベルトを懸けて、DDTを守っていきたいと思っていますんで、これからもよろしくお願いします」と外敵迎撃を予告した。

 バックステージでも「僕は自信を持ってDDTの頂点だと言えます。なので、僕が他団体の選手とやって、僕がフォールを取られて、ギブアップをして負けるようなことがあれば、それはDDTの負けだと本当に思ってもらっていいです。そこまで自信があるから、そこまで言えるから、僕はこのベルトを懸けて、いろんな選手と対戦していきたいと思っています」と高らかに宣言した竹下。「やっぱりサプライズがないと面白くないと思うんで。面白いことをドンドンやっていきたいと思います。なぜならチャンピオンなんで、それを言う権利があると思います」と王者としての自信を胸に、2019年のDDTをけん引する構えだ。


【試合後の竹下】
▼竹下「僕は煽りV見ましたけど、佐々木大輔が入場前に言ってたじゃないですか。このベルトは強いから巻けるんじゃない。ベルトに選ばれた者が巻くって、佐々木大輔本人が言ってたでしょ? だから、今日に限ってはこのベルトに選ばれたのが竹下幸之介…僕だったんじゃないでしょうか。本当にそれに尽きると思います」

――過去の試合と比べても、激しい攻防がある試合になったが?

▼竹下「竹下幸之介対佐々木大輔。これはもしかすると、DDTの1つの看板カードなのかもしれないし、竹下対遠藤、これも間違いなくトップバリューのカードじゃないですか。今、凄く上がってきているのは、例えば竹下対ベイリー。これもずっと注目されているカードです。前回の両国も僕はメインに立てなかったですけど、竹下対CIMA。これを観に来たお客さんはいっぱいいると思います。つまり何が言いたいかと言うと、竹下幸之介がいてのDDT。僕が中心にいるんじゃなくて、僕がトップにいる。もう今回の両国でこのベルトを獲って、僕の今まであった自信とか、そういうことじゃなくなったように、自分ではそんな気がしています。もう負ける瞬間がないです。その瞬間がないんで。今日もつらい戦いでした。しんどい戦いでした。でも、負けると思った瞬間は一度もなかったです」

――それで他団体の選手と戦うと?

▼竹下「僕は自信を持ってDDTの頂点だと言えます。なので、僕が他団体の選手とやって、僕がフォールを取られて、ギブアップをして負けるようなことがあれば、それはDDTの負けだと本当に思ってもらっていいです。そこまで自信があるから、そこまで言えるから、僕はこのベルトを懸けて、いろんな選手と対戦していきたいと思っています。もちろんALL OUTとして、このベルト(6人タッグ)も持っているんで。6人タッグのベルトもいろんな選手とやっていきたいと思います。やっぱりDDT…僕は昨日のマッスルも見てましたけど、やっぱりサプライズがないと面白くないと思うんで。面白いことをドンドンやっていきたいと思います。なぜならチャンピオンなんで、それを言う権利があると思います」

――今日は久々にバイオニックエルボーを出したが、昨日の試合に触発された部分もあった?

▼竹下「ぶっちゃけありましたね。悔しいですけど。別に対抗しようとかじゃなくて、完全にきつい場面で出たんで、確実に触発されての、昨日のインスパイアがあってのバイオニックエルボーだったと思います」

※横にいた彰人が「ユニットは違っても師匠みたいなもんだからね」と話すと

▼竹下「そうですね。まあ、竹下幸之介対佐々木大輔を語る上で、アントーニオ本多、そしてトランザム☆ヒロシ、これは外せないんで」

――地方でタイトルマッチという話もあったが?

▼竹下「そうです。もちろん6人タッグのベルト(の防衛戦)も地方でやってますし、このベルトもいろんな人に見てもらいたいですけど、やっぱりKO-D無差別のベルトを。後楽園でももちろんいいですよ。両国でももちろんメインイベントはKO-D無差別でしょう。けど、これだけAbemaTVとかDDTユニバースでたくさんの人に見てもらって、両国に来れない人がたくさん見ていると思うんですよ。そういう人にも生でタイトルマッチというのを届けたい。で、僕は今回チャンピオンになったらそれを言おうと、会社に希望を出そうと個人的には思ってました」

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