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3/9【NOAH】「ノアジュニアを“世界"へ」で一致 横浜GHCジュニア王座戦前日に原田と稔が公開調印式

 いよいよあす(10日)に迫った横浜文体大会のGHCジュニア王座戦「(選手権者)原田大輔vs田中稔(挑戦者)」に向けた公開調印式が、決戦の地にほど近い有隣堂伊勢佐木町本店で開かれ、はからずも両雄の思いが“対世界"で一致した。

 ロゴやマットが一新される“新生ノア"本格発進となる横浜文体大会。調印式では王者・原田が新たな覚悟を打ち出した。「明日はノアが変わります。新しいロゴ、新しいマット、新しいテーマ曲。“最後の新体制"として、いろんな話題が出てくると思います。その話題すべて、このタイトルマッチがかっさらっていきたいと思います。明日をスタートに、ノアジュニアを世界一のジュニアにしてみせます」。これまで何度も“新生"や“リボーン"をうたってきたノアの生まれ変わりを「最後」と覚悟したうえで、“ノアジュニアを世界一に"のスローガンを掲げた。

 かつて丸藤正道、KENTA、杉浦貴、金丸義信、鈴木鼓太郎、石森太二ら群雄が割拠した“ノアジュニア黄金期"の再来を目指してきた原田だが、新体制移行にあたって目標が“世界一"に変化。「今のプロレス界は数え切れないくらいの団体があって、たくさんの自主興行だとかもいっぱいある中で、それに応じてジュニアの戦いも数え切れないくらいあると思うんです。やっぱり今のノアジュニアのメンバーだったら、世界一の戦いを創ることができる。そう自信を持って言うことができると思うので」と原田は説明した。

 一方で国内の主要ジュニア王座を総なめにしてきた稔は、唯一GHCジュニア王座だけが未戴冠。1年半前に「GHCジュニア、いただきにまいりました」とノア参戦を果たした際に発した思いは当然不変だが、この1年半でノアジュニアへの思い入れが深まったのも事実。だからこそ戦前「GHCヘビー級選手権があるビッグマッチで、GHCジュニアヘビー級選手権をメインにして欲しい」とのリクエストも出た。

 「ベルトの重量を計ったら前回も今回も同じだと思うんですけど、自分にとっての“重み"は違う。やっぱり1年2ヶ月前は、目的が“獲ること"だったんでしょうね。フリーの俺が言っても仕方ないのかもしれないですけど、明日から新しく変わるノアにおいても、ジュニアが明らかに会社のビジネスを上げていけるように。ノアジュニアが観たくてお客さんがいっぱい来るようなジュニアにできるのが一番良い。イヤでも業界に響くベルトにしたいし、今年海外に行くこともあるんで、海外の選手も欲しくなるようなベルトにしたい。世界のプロレス界に響くベルトにしたい…っていうのがあるんで、俺もちょうど今年4月にニューヨークに行くんで、その時もGHCジュニアのチャンピオンはスゲーんだぞっていうのを見せたいんで、前回とはビジョンが違いますね」。そう稔は語り、はからずも原田と“対世界"の思惑で一致した形となった。

 「田中稔となら、試合順どうこうじゃなくて、自信をもった内容をお見せできる」(原田)、「普通に4大タイトルの上から3番目だったとしても、もう一個ヘビー級選手権に対して挑みたい勝負があるんで。その勝負でも負けたくない」(稔)と改めて主張した両雄。並々ならぬ“ジュニアの意地"がこもった、“対世界"をめぐる戦いのゴングが、横浜文体で間もなく鳴る。


【調印後の原田、稔のコメント】

――王座戦に向けた意気込みを

▼稔「いよいよ明日ということで気持ちも高ぶってます。今まで新日本プロレス、全日本プロレス、ZERO1、WRESTLE-1、FMW…といろんな団体のジュニアのベルトを巻いてきて、ホントにこのベルト(GHCジュニア)が国内のジュニアタイトルで“欲しい"と思った最後のベルトなんで。ただ、今回タイトルマッチに向けた前哨戦が極端に少なかったんで、注目度を上げたかった。そしてビッグマッチのメインかそれ以外の試合か…というと戦前の注目度がぜんぜん違うし、大会後の反響もぜんぜん違う。GHCヘビー級選手権試合がある日にジュニアの試合でメインを取りたい。そう思ってたんで、トライはしてみたんですけど、試合順がどうなったとしても、普通に4大タイトルの上から3番目だったとしても、もう一個ヘビー級選手権に対して挑みたい勝負があるんで。その勝負でも負けたくない。そしてもう新日本をやめようと思った年から10年半、欲しいと思い続けたこのベルトを手にしたいと思います」

▼原田「田中稔とこのベルトを懸けて戦うのは2回目になります。前回もそうですけど、田中稔となら、試合順どうこうじゃなくて、自信をもった内容をお見せできる。俺はそう思ってます。明日はノアが変わります。新しいロゴ、新しいマット、新しいテーマ曲。“最後の新体制"として、いろんな話題が出てくると思います。その話題すべて、このタイトルマッチがかっさらっていきたいと思います。明日をスタートに、ノアジュニアを世界一のジュニアにしてみせます。以上です」

――稔選手、前回は“外敵"としての王座戦の色合いが濃かったが、今回との心境の違いは?

▼稔「来たばっかりの時と、1年以上経った今では、新鮮味も変わってくるし、試合の見せ方も変わってくる。ベルトへの思いも、来たばかりの時に思った『ずっと欲しかったベルト、一発で獲りてえな』という思いとはやっぱり違って。どう変わったかというと表現しづらいですけど、ベルトに対する思いは全然違いますね。ベルトの重量を計ったら前回も今回も同じだと思うんですけど、自分にとっての“重み"は違う。ただ、獲りたいって気持ちはあの時と何も変わらないです」

――GHCヘビー級選手権試合に試合順とは違う部分で挑みたい…というのは?

▼稔「それはお察しの通りですね。試合当日、メインにならなかったとしたら、挑むべき部分はひとつしか無いと思うので」

――原田選手はこれまで『ノアジュニアの黄金期を再来させたい』と言っていたが、今回『世界一のジュニアに』と“世界"というワードを出したが?

▼原田「今のプロレス界は数え切れないくらいの団体があって、たくさんの自主興行だとかもいっぱいある中で、それに応じてジュニアの戦いも数え切れないくらいあると思うんです。やっぱり今のノアジュニアのメンバーだったら、世界一の戦いを創ることができる。そう自信を持って言うことができると思うので」

――原田選手も前回の王座戦とは、稔に対する思いは違う?

▼原田「前回とはさほど変わらないかな。やっぱりベルトを守る立場ですし、いろんな団体のベルトを獲って、その最後がGHCジュニア。そう簡単には獲らせたくないなっていうのが、一番の思いです」

――稔選手はベルトを獲ること自体が目的? それとも何かを成し遂げたくてベルトが欲しい?

▼稔「やっぱり1年2ヶ月前は、目的が“獲ること"だったんでしょうね。『最後の欲しかったベルト、獲ってみたい』だけだった。ただ、今回は獲ってからのビジョンがあるんで。最初にこのベルトが欲しかった時っていうのは、丸藤選手、KENTA選手、杉浦選手がすげー試合をして、すげー熱があって。当時俺は新日本。“暗黒期"と言われてる新日本で、ノアジュニアがめちゃくちゃ盛り上がってるのがイヤでも耳に入ってきてた。だからイヤでも業界に響くベルトにしたいし、今年海外に行くこともあるんで、海外の選手も欲しくなるようなベルトにしたい。世界のプロレス界に響くベルトにしたい…っていうのがあるんで、俺もちょうど今年4月にニューヨークに行くんで、その時もGHCジュニアのチャンピオンはスゲーんだぞっていうのを見せたいんで、前回とはビジョンが違いますね。ただ、ビジョンどうこう言う前に、明日獲らなきゃとも思うんで」

――稔の話を聞いて?

▼原田「やっぱり僕は“世界一"にしたいですし、いろいろ発信していきたい、とも言ってますけど、やっぱりGHCジュニアのベルトはノアのベルトなので。ノアジュニアの選手がそれをやらないといけないと思いますし、それをやるのは俺だと思ってます」

――稔選手は今年デビュー25周年だが?

▼稔「25周年だから、というのは、たまたまのタイミング。ただ、せっかく10年半思い続けたベルトを巻くことができるのなら、世界に伝えたい。あの時みたいに業界に響きまくってるベルトにしたい。当時は超満員の日本武道館で年何回もやってる時代だったし、三沢さん、小橋さん、秋山さん…ってすごい人たちもいましたけど、ノアジュニアも明らかに会社のビジネスを上げてる要因のひとつでしたよね。フリーの俺が言っても仕方ないのかもしれないですけど、明日から新しく変わるノアにおいても、ジュニアが明らかに会社のビジネスを上げていけるように。ノアジュニアが観たくてお客さんがいっぱい来るようなジュニアにできるのが一番良いんじゃないですかね。俺の25周年っていうのは、たまたまの“タイミング"だっただけで、業界に響かせたい、世界に響かせたいっていうのが一番ですね」

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