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3/16【新日本】田口がアンクル地獄で猛攻も…棚橋が執念の逆転星

『NEW JAPAN CUP 2019』東京・後楽園ホール(2019年3月16日)
「NEW JAPAN CUP 2019」2回戦=○棚橋弘至vs田口隆祐×

 田口がアンクルホールド地獄で猛攻を見せるも、耐え抜いた棚橋が執念の逆転星で、NEW JAPAN CUP2回戦を突破した。

 NEW JAPAN CUP2回戦で棚橋と田口が激突した。棚橋は1回戦でヤングライオンの海野を撃破し順当に勝ち上がってきた。一方、デビッド・フィンレーの欠場を受けてトーナメントに緊急出場した田口はジュニアヘビー級ながら1回戦で天山広吉を丸め込んで逆転勝利。逸材との対戦に駒を進めてきた。2008年のNEW JAPAN CUP2回戦でも両者は対戦。棚橋が勝利し、そのまま優勝している。

 田口はグータッチを求めるが、棚橋は応じず、試合はスタート。序盤戦は裏のかき合いに。棚橋をロープに振った田口は、ダッシュする逸材の前に倒れ込んで、ロープ往復を誘う。負けじと棚橋も同じ動きを見せるが、読んだ田口は足を絡め取ってオーマイ&ガーアンクル(アンクルホールド)に。これは未遂に終わるも、グータッチをまたまた要求してから奇襲。棚橋は回転エビ固めで切り返したものの、田口はそのまま後転して、顔面に低空ドロップキックを叩き込んだ。

 ペースを変えたい棚橋はスライディングして場外に移動すると、田口の左足を絡め取り、アンクルホールドに捕獲。鉄柱にも叩きつけた。これにはブーイングも飛ぶ。気にせず棚橋は左足攻めでリズムを掴んだ。田口のお株を奪うヒップバットも披露。再びブーイングが巻き起こった。

 棚橋は尻を蹴り飛ばし、ジャンピングヒップアタックをアトミックドロップで迎撃するが、意地の田口もジャンピングヒップアタックで逆襲に打って出る。お返しとばかりに各種ヒップアタックを乱射。スワンダイブ式ミサイルキックや三角飛び式ドロップキック、三角飛び式プランチャと空中殺法で好機を掴んだ。田口は棚橋とタッグを組んだ映画『パパはわるものチャンピオン』よろしくギンバエマスクの動きを披露して歓声を巻き起こした。

 さらに、ロープを挟んでのオーマイ&ガーアンクルで追撃。棚橋もロープを挟んだ状態でドラゴンスクリューを連発したものの、テキサスクローバーホールドには持ち込めず。ならばとダイビングサマーソルトドロップの体勢に入ったところを田口が襲撃。足を絞め上げてマットに叩き落とすと、再びアンクルを絡め取った。

 棚橋がツイスト&シャウトで挽回を図るが、田口は真っ向から呼応。クラッチを外さず、ブレーンバスターでお返しし、交互に投げ合う。押し切った田口はケツイェ(スライディング式ヒップアタック)をグサリ。どどんにいくと見せかけてタイガースープレックスホールドで引っこ抜き、棚橋を追い詰めた。

 続くどどんは棚橋が丸め込んで切り返そうと試みたが、田口はそれを完璧に読み、押し潰して押さえ込むと、キックアウトと同時にまたまたオーマイ&ガーアンクルへ。ロープに手を伸ばそうとしたり、下から蹴り上げたりして抵抗する棚橋を巧みにコントロールして、絞めに絞めた。場内は沸騰する。

 しかし、棚橋は首固めで何とか脱出。強烈なビンタで田口を足止めすると、延髄斬りに被弾しても倒れず、カウンターでスリングブレイドをお見舞いした。そして、掟破りのどどんの構え。揺さぶりをかけられた田口が切り返そうとしたのを逆に利用して2発目のスリングブレイドを敢行する。なおも肩を上げる田口をドラゴンスープレックスで投げ飛ばし、逆転の3カウントを奪い去った。

 棚橋が何とか2回戦突破。足を引きずりながらもコーナーで勝利をアピールした棚橋は、映画『パパはわるものチャンピオン』よろしくゴキブリマスクのポーズまで披露する。そして、試合冒頭で拒否したグータッチを交わして田口の健闘を称えた。

 「決まり手はドラゴンスープレックス。マディソン・スクエア・ガーデンの歴史を勉強して。藤波辰爾選手が初めてドラゴンスープレックスを出した場所。それから何十年経って、ドラゴンスープレックスで帰るのも粋だなと。カムバックサーモンってあるじゃないですか。海に出た鮭が戻ってくる…カムバックドラゴン」と決まり手をあえてドラゴンにした理由を明かした棚橋。MSGのメインでIWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイトに挑むためにはあと3勝しなければならない。メインイベントでザック・セイバーJr.が勝利したため、3・21浜松の準々決勝は昨年の決勝戦と同一のカードに決定したが、逸材は11年前に田口を撃破した時と同じように、優勝まで一気に駆け上がる構えだ。

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