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3/17【大日本】4年ぶり一騎打ちで伊東粉砕 白星発進の小林が「一騎当千は俺のためにある」

『一騎当千〜DeathMatch Survivor〜』東京・後楽園ホール(2019年3月17日)
「一騎当千〜DeathMatch Survivor〜」Aブロック公式戦 蛍光灯200本デスマッチ ○アブドーラ・小林vs伊東竜二×

 4年ぶりの一騎打ちで伊東を粉砕した小林が一騎当千を白星発進。「一騎当千はアブドーラ小林のためにある」と高らかに宣言した。

 「一騎当千〜DeathMatch Survivor〜」Aブロック公式戦で優勝経験のある伊東と小林が対戦した。2013年優勝の伊東は木高イサミ、宮本裕向とヤンキー二丁拳銃を連続撃破して改めて実力を発揮。タッグパートナーの関根龍一に不覚を取り、現在2勝1敗となっている。一方、2015年優勝の小林は今大会がリーグ戦初戦。右肩負傷のため、3ヵ月欠場していたが、一騎当千に狙いを定めて2月に復帰した。2人の一騎打ちは2015年7月の両国以来4年ぶりとなった。

 大日本のデスマッチ戦線をけん引してきた2人の戦いは「蛍光灯200本デスマッチ」で行われた。四方のロープに無数の蛍光灯が吊されたが、伊東と小林はそこに衝突しても構わず意外にも正攻法でやり合う。距離ができると、改めて握手を交わした。

 地獄突きで先手を取った小林は、間に挟み込む蛍光灯を1本、2本、3本と増やしながら頭突きを連打。伊東の背中にも蛍光灯を置き、そこに手刀を振り下ろした。

 だが、伊東も蛍光灯を挟み込んでのカカト落とし、ミドルキックで逆襲。コーナーで前のめりになった小林の脇腹にも蛍光灯を入れ込むと、背中を踏みつけてへし折ってみせた。パイプイスでもメッタ打ちにすると、ムーンサルトプレスも完璧に決まる。

 追い込まれた小林だったが、スリングブレイドで反攻。シャイニングウィザードを突き刺すと、蛍光灯を使ってのバカチンガーエルボードロップをお見舞いする。投げ捨てジャーマンで強引に引っこ抜くと、ロープに残った蛍光灯を抱え込み、何度も伊東に投げつけた。

 追撃を狙ってコーナーに上がった小林だったが、先に動いた伊東が雪崩式ブレーンバスターで再びアクセルを踏む。お返しとばかりに蛍光灯を投げつけ、ドラゴンキッカーで側頭部を射貫くと、蛍光灯の束を投入し、ドラゴンスプラッシュを投下した。蛍光灯が弾け飛び、場内に衝撃音が響き渡ると、リング上は白煙に包まれる。

 強烈な一撃を受けた小林は何とか肩を上げるが、フラフラで動きも鈍い。伊東は容赦なくエルボーを連打。再びドラゴンキッカーもお見舞いする。小林は正拳突きなどで抵抗するが力が入らず、前のめりに崩れ落ちた。この隙に伊東はリング下から蛍光灯の束を持ち込むと、再びドラゴンスプラッシュへ。

 小林は何とか阻止。作戦を切り換えた伊東は蛍光灯の束で殴りかかろうとするが、一瞬先に動いた小林はこん身のエルボーで蛍光灯ごと伊東を射貫いた。不意を突かれて棒立ちになった伊東にニールキックを一閃。小林はレインメーカー式裏拳や地獄突きを立て続けに食らわすと、最後はダイビングバカチンガーエルボードロップ2連発で伊東から3カウントをもぎ取った。

 小林が白星発進。声援を浴びた小林は「伊東はプロレス20年やってるんだってな。知ってるか、みんな。アブドーラ小林は23年やってるぞ。まだまだ年季が違うんだよ、コノヤロー」とマイクで自身のキャリアに胸を張ると、「勝ったからデカいこと言わせてくれ。ただいま1戦1勝、10割です」と吠えた。小林に戦績を尋ねられた伊東は「2勝2敗、勝率5割…しかし! 残りを勝てば、優勝は見えてくる。とりあえず小林。初戦はおめでとう。次は決勝のリングだ」と決勝での再戦をアピールしてリングを去っていく。

 「バカヤロー。伊東がそう言うから、決勝まで頑張りたくなっちゃうじゃねえか」と応えた小林は、「あえて言うぞ。この春の一騎当千はアブドーラ小林のためにある」と高らかに宣言。「アブドーラ・ザ・ブッチャーなき今、日本の…いや、世界のプロレス界、ミスター・ハードコアはアブドーラ小林だ!」と絶叫すると、最後は「大日本プロレスファンの皆さん、愛してま〜す」と観客とともに拳を突き上げ、蛍光灯を使ってのエアギターまで披露した。

 他の選手から遅れて公式戦がスタートした小林だったが、「後半一気ですから。ムチの入れ方はわかっていると言いました。全試合ムチを入れます。全力疾走です。ペース配分とか考えてたらね、置いていかれちゃうから」と一騎当千をこの勢いで駆け抜ける構え。「初戦が伊東でよかったですね。こんだけ全力でできたんで。関根だったら、安心し過ぎちゃったかもしれない(笑) 伊東だから、勝って兜の緒を締めれたと思いますよ」と白星スタートでさらに気合いが入った様子だった。

【試合後の小林】
▼小林「初戦勝利。いきなり伊東でしたからね。まあ、リング上では一番のベテランですんで、ムチの入れ方はわかっているつもりです。リーグ戦自体は1ヵ月半あるけど、俺と宇藤とガイジンだけスタートが遅いでしょ? 後半一気ですから。ムチの入れ方はわかっていると言いました。全試合ムチを入れます。全力疾走です。ペース配分とか考えてたらね、置いていかれちゃうから。1勝1敗で勝率10割でも、全試合でムチを入れて、上に立ちます。初戦が伊東でよかったですね。こんだけ全力でできたんで。関根だったら、安心し過ぎちゃったかもしれない(笑) 伊東だから、勝って兜の緒を締めれたと思いますよ。これから全試合ムチを入れていきます。次は宇藤か。星の売り買いするって言ってましたけど、今日のお客さんの熱さとか見てるとね。宇藤も1戦1敗でしょ? 僕は全力でムチを入れたいと言っておきます。星の売り買いとかやる前は思いましたけど。同門対決は時期尚早な気もしますけど。迷いもありますけど、このリーグ戦、全力でムチを入れていこうと思ってます。厳密に言うと、13日間で6試合。全部全力でいきます」

――伊東選手とは初の両国以来の一騎打ちだったが?

▼小林「そんなに空いてた? やっぱり? 久しぶりに伊東戦後の景色を見たような気がしますね。勝っても負けても、いつも景色が血でにじんでましたね。4年ぶり? 一時期は毎年のようにやってましたけど、4年ぶりでも景色は変わらないなと。伊東も変わらないなと思いましたね」

――小林軍団としてではなく、あくまでも個人としてリーグ戦に臨む?

▼小林「小林軍団的に星の売り買いをしようと思ったんですけど、ともに1戦だから売り買いのしようがないでしょ? 宇藤の考えはわかりませんけど、僕は常にムチを入れていくと。その通りです。後方一気を見せると。マッチメイカーのせいで出遅れたぶんね。超出遅れだよ。みんなより2戦ぐらい出遅れてるから。ムチを入れていくしかないですからね、俺は。宇藤との形式はどうしようかな? 鈴木秀樹プロデュースでいいんじゃないかな?」

※近くでコメントを聞いていた鈴木が反応し

▼鈴木「面倒臭いんで、2人で考えてもらえますか。その代わり、小林さんに新しい武器を」

▼小林「俺、フォークがあるし」

▼鈴木「あれはしょっぱいんで。宇藤はあんなにデカいじゃないですか?」

▼小林「アブドーラ(・ザ・ブッチャー)直伝…」

▼鈴木「いや、大丈夫です。新しい武器を。アブドーラ・ザ・ブッチャーは凄いですけど、アブドーラ小林は…」

▼小林「じゃあ、形式は?」

▼鈴木「形式はベテランに任せますんで、新しい武器を私から」

▼小林「形式はそのうち、何かで言います。Twitterしかないか。まあ、軍団としてもリーグ戦で戦いたいです。個人闘争と言えば個人闘争じゃないですかね、プロレスは。今日は疲れたね。昼興行でよかった。今日はよく寝れそうだ」

【試合後の伊東】
▼伊東「4戦終わって2勝2敗。かなり危険な状態ですね。残りを死に物狂いで勝って、優勝に繋げたいですね。アブドーラ小林が『今年はアブドーラ小林の年だ』と言ってましたけど、20周年の自分こそが伊東竜二の年にしなきゃいけないと思っているので、残り2戦全力で頑張ります」

――久しぶりの小林選手とのシングルはどうだった?

▼伊東「まあ、元気ですね。23年ですか。やっていると言ってましたけど、小林もいろいろ怪我だったり、肝炎だったり、長期の欠場はありましたけど、それが今となっては全然わからない状態なぐらいに元気ですから。先月、イサミが『伊東竜二がいるから頑張れる』と。自分も同じように、アブドーラ小林がいるから頑張れる。で、頑張らなきゃいけない。超えなきゃいけない存在だと思うので。まだまだ…アブドーラ小林の上にはグレート小鹿もいますからね。こんなところでへこんでいられないので、今年1年…じゃないですね。これからずっと伊東竜二が突っ走っていきたいと思います」

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