プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

3/24【新日本】地元SANADA33分激闘も力尽く…オカダが6年ぶりNJC制覇 MSG決戦へジェイに「レベルが違う」

『NEW JAPAN CUP 2019』新潟・アオーレ長岡(2019年3月24日)
「NEW JAPAN CUP 2019」決勝戦 ○オカダ・カズチカvsSANADA×

 新潟出身のSANADAが地元で奮闘したものの、それをしのいだオカダが33分を超す激闘の末に勝利し、6年ぶり2度目のNEW JAPAN CUP制覇を果たした。試合後、4・6MSGで対戦するIWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイトと舌戦を展開。「1つだけ言ってやる、ジェイ。俺とお前とじゃな、レベルが違うんだよ、バカヤロー」と言い放った。

 「NEW JAPAN CUP 2019」決勝戦でオカダとSANADAが激突した。オカダは1回戦で難敵マイケル・エルガンを下すと、マイキー・ニコルス、ウィル・オスプレイ、石井智宏と同門のCHAOS勢を次々と撃破して決勝に進んできた。対するSANADAは1回戦で後藤洋央紀、2回戦で鈴木みのると強敵を打ち破ると、準々決勝でくせ者コルト・カバナも突破。準決勝では棚橋弘至を返り討ちにし、地元・新潟で行われる優勝戦の切符を手にした。両者の対戦成績はオカダの4戦全勝だ。

 開始前から場内は「SANADA」コールに包まれる。テレビ中継の実況席に2017年覇者の柴田勝頼がつくと場内は大歓声。両選手が入場するが、ここでもSANADAへの声援がオカダを凌駕した。

 序盤は静かな展開となったが、先に動いたのはSANADAだ。パラダイスロックにオカダを捕らえて場内を沸かす。しかし、オカダも追撃を切り抜けてプランチャで反攻すると、首狙いへ。客席から起こる「SANADA」コールを気にせず、あの手この手で一点集中攻撃を浴びせて主導権を握った。SANADAがエプロンからのトペコンヒーロ、スワンダイブミサイルキックなどを繰り出しても、オカダは冷静に対処。場外戦では鉄柵に両足をかけてのDDTを繰り出し、首に更なるダメージを与えた。

 地元ファンの声援に背を押されたSANADAは珍しいツームストンパイルドライバーを皮切りに、バックドロップ、タイガースープレックスと大攻勢に転じたものの、ラウンディングボディプレスはオカダがヒザを突き立てて撃墜。オカダが逆さ押さえ込みで転がしてのショートレンジレインメーカーをぶち込むと、ドロップキック、ツームストンと大技ラッシュに出て、正調レインメーカーを振り抜いた。

 間一髪避けたSANADAはオカダの首を取ると、バク宙で背後に回り込み、Skull Endに捕獲する。オカダがすぐに脱出すると、ここから2人は激しいせめぎ合いへ。オカダのレインメーカーが放てば、SANADAもお株を奪うレインメーカーを繰り出したものの、どちらも空転する。今度はオカダがまさかのSkull Endを仕掛けるが、SANADAがすぐに体勢を入れ換えると、負けじとSkull Endへ。そのままぶん回すと、グラウンド式で絞めに絞めた。

 長時間捕まって土俵際まで追い詰められたオカダだったが、続くラウンディングボディプレスは避けて自爆させる。ダブルダウンから2人は懸命に立ち上がると、オカダはショットガンドロップキックをズバリ。吹き飛んだSANADAも必死の形相ですぐに立ち上がり、カウンターのローリングエルボー、TKOから再びラウンディングボディプレスを狙ってコーナーを目指した。

 しかし、オカダはなりふり構わず、足に絡みついて阻止。続くSANADAのSkull Endはコーナーを蹴り上げて背後に回り込んで回避し、旋回式ツームストンパイルドライバーを敢行する。そして、レインメーカーに繋げるべく手首を捕獲。粘るSANADAはフロントハイキックを乱射すると、Skull Endで再び捕獲すべくコーナーを駆け上がって背後に不時着したものの、オカダはその直後にローリングレインメーカーを突き刺してシャットアウト。ダメ押しの正調レインメーカーで熱戦に終止符を打った。

 SANADAを何とか打ち破り、オカダが6年ぶり2度目のNEW JAPAN CUP制覇。優勝トロフィーを受け取ったオカダは「新日本プロレスからさ、いろんな人がアメリカに行ったけど、NEW JAPAN CUPは物足りなかった?」と客席に問いかける。大歓声を受けると、「俺はこの新日本のリングが世界一だと思ってます。SANADAさんの言葉を借りるなら、俺は世界で新日本プロレスが好きです」と“新日本愛"を叫んだ。さらに、「約束…アメリカから帰ってきたら、まずSANADAさんともう1回やるよ」と長岡のファンに再戦を誓うと、「というわけで、マディソン・スクエア・ガーデンでジェイ・ホワイトのクソ野郎をぶっ潰してきます!」と断言した。

 ここでジェイが外道を引き連れて登場。オカダにIWGPのベルトを見せつける。外道が「お前に地獄が待っている。マディソン・スクエア・ガーデンで奈落の底に落ちるぞ」と不敵な笑みを浮かべれば、ジェイはオカダの優勝を皮肉タップリに祝福した上で、「俺を倒すことはできない。ベルトを獲るなんてもってのほかだ。なぜなら俺はお前より強いから」と高らかに宣言。激しいブーイングを浴びても態度は変えず、「俺がマディソン・スクエア・ガーデンにベルトを巻いて入場し、ベルトを持ったまま退場するんだ。お前からは3連勝になる。あの世界一有名な会場でお前は無様に横になり、スイッチブレードとともに呼吸するがいいさ」とせせら笑った。

 しかし、観客の後押しを受けたオカダは引かない。花道を去っていくジェイに対し、「何を言っていたかさっぱりわからないけど、1つだけ言ってやる、ジェイ。俺とお前とじゃな、レベルが違うんだよ、バカヤロー」とかつて自分のセコンドに付いていた外道の決めゼリフを拝借して徹底挑発。「オカダ」コールがこだまする中、「ということで、新日本プロレス、マディソン・スクエア・ガーデンに行ってきます! そして、オカダ・カズチカ、IWGPヘビー級チャンピオンになってきます! その時はアメリカに…新日本プロレスに…世界に…いや、ここ長岡に! 金の雨が降るぞ!」と雄叫びをあげて2019年のNEW JAPAN CUPを堂々と締めくくってみせた。

 かつて激闘を繰り広げた柴田と握手を交わしたオカダは気持ちを新たにした様子。バックステージでは「ジェイは借りもたくさんあるし、マディソン・スクエア・ガーデンのメインなんでね。その時期は他の大会もアメリカで、近くでありますし、新日本プロレスの凄さ、世界一なんだというのを見せつけて、チャンピオンになってまた日本に帰ってきたいと思います」と10ヵ月ぶりの王座返り咲きを改めて予告した。

プロ格 情報局