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4/25【新日本】鈴木禁断の“OFG挑発"にライガーぶち切れ 「プロレスできないヤツはリングに上がるな」

『Road to レスリングどんたく2019』東京・後楽園ホール(2019年4月24日)
獣神サンダー・ライガーデビュー30周年記念試合 ○金丸義信&鈴木みのる&エル・デスペラードvs獣神サンダー・ライガー&田口隆祐&タイガーマスク×

 鈴木が引退を控えるライガーに禁断の“OFG挑発”。ぶち切れた獣神は鈴木と大乱闘を繰り広げ、「プロレスのできないヤツはリングに上がるな」と激昂したものの、両者の間にあった“17年越しの忘れ物”が一気に燃え上がった。

 鈴木とライガーには“忘れ物"がある。今から17年前。当時、総合格闘技の世界に身を置いていた鈴木に、佐々木健介との“再会対決"が浮上していたものの、健介の新日本退団が重なって消滅した。そこで代わりに名乗りを上げたのがライガーだった。急きょパンクラスルールに身を投じてきたライガーに鈴木は勝利。黒星続きでスランプに陥っていた鈴木は久々に勝利の美酒を味わい、と同時に“準備不足"をいとわず敵地に乗り込んできたライガーの男気に感謝した。

 そして鈴木はライガー戦を境にプロレスへと本格回帰。一方のライガーも敗れた悔しさをあらわにし、「3年くれ」といつの日かの“再戦"を望んでいた。しかし、いわゆる「暗黒時代」の一因となった“格闘技路線"と新日本が決別したことで、鈴木とライガーのMMAルールでの再戦は、触りづらい“忘れ物"となっていた。

 ライガーの引退前に、その“忘れ物"を呼び覚ましたのは鈴木だった。過去のいきさつを持ち出したうえで「俺がトドメを刺してやる」と迫り、ライガーも応戦してここ数日、火花を散らしていた。

 この日の“ライガー30周年記念試合"と銘打たれた一戦でも激突。試合前にマイクを握った鈴木は「おい、ライガーよ。お前、あの時に言ったよな。『2年ぐらい時間よこせ』って。いつまで待たせるんだよ。それとも何か。体力が衰えて、怖いからもうあなたとはできません…ハハハ(笑) そういうことか? おい、どうするんだよ?」と詰め寄り、「獣神ライガー、30周年のプレゼントだ」とオープンフィンガーグローブ(OFG)を差し出した。

 “MMA戦"を思わせるOFGは、現在の新日本マットでは、いわば“禁断"のアイテム。ライガーはOFGを蹴り飛ばして拒絶し、そのまま鈴木に襲いかかった。

 場外戦では互いにパイプイスを掴んで視殺戦を展開。一方で、リング上では感情的なチョップ合戦を展開したものの、ライガーの強打をもらった鈴木は「まだ、やれんじゃねえか」とばかりにニヤリ。その後はプロレス的な“チョップ"ではなく、格闘技を思わせる掌打やボディブローのコンビネーションを繰り出した。

 するとライガーも反射的に胴タックルで鈴木をテイクダウン。マウントから掌打を振り下ろす。ならばと鈴木もタックルからのテイクダウンでやり返し、こちらもマウントからの鉄拳を乱打だ。浅見レフェリーのみならず、仲間のデスペラードまで突き飛ばして暴走したものの、ライガーも浴びせ蹴りで反撃。17年前の横浜文体で繰り出しつつも、有効打にならなかった一撃が、この日は鈴木の動きを止めた。

 試合自体は金丸のウイスキー噴射→デスペラードのマスク剥ぎ→金丸の首固めで、鈴木軍がタイガーから勝利。試合後も暴走状態の鈴木は、場外でのイス攻撃を繰り返してライガーを痛めつけ、危険な目つきでOFGを口にくわえたまま去ろうとした。

 怒りのライガーが鈴木を呼び止める。「おい、鈴木よ。お前なにがしてえんだよ? ケンカがしたいのか? ケンカをしたいなら、リングを使うな。ここはプロレスの聖地だ。会場に集まってくれているファンはプロレスを見に来てんだよ。ケンカやりてえなら、どこでも街中でもやってやるぞ、コラ。おい、やるか? よし来い。ケンカやってやろうじゃねえか!」と激高。応じた鈴木とリング上で今度はパイプイスで殴り合った。

 バックステージでもライガーは「俺がパンクラスルールでやったあの頃の鈴木みのるじゃねえ。ただのチンピラだよ。あんなヤツと試合を組まれるのも嫌だよ。なぜリングに上がるんだよ。なぜ会社は新日本のリングに上げるんだよ、あんなヤツを。プロレスができないヤツはプロレスのリングに上がるな!」と糾弾。プロレスか、MMAか、それともケンカか。とにもかくにも鈴木の禁断的挑発で、かつての“忘れ物"が急激に燃え上がり始めた。


【ライガーの話】「今日来た会場のファンに申し訳ない。悲しい。30周年で来てくれて、ライガーコールをくれて。そのファンの前であれはなんだ? パンクラスの総合ルールでも何でもない。プロレスでもない。じゃあ、なんだ? ただのケンカだろ? 街中に行ってみ? いくらでも見れるよ。ただで見れるよ。練習しようがしてまいが誰だってできる、ケンカなんて。ファンは高い金払って、そんなのを見に来ているんじゃねえんだ。ケンカじゃなく、戦いを見に来てるんだ。新日本プロレスというプロレスの戦いを見に来てるんだ。それができない人間が新日本のリングに上がるな。自分がやりたいことを勝手にやっておけばいいじゃないか。なにもうちのリングを利用するな。ケンカやるなら、ケンカやろうって言えよ。中途半端なことしやがって。俺がパンクラスルールでやったあの頃の鈴木みのるじゃねえ。ただのチンピラだよ。あんなヤツと試合を組まれるのも嫌だよ。なぜリングに上がるんだよ? なぜ会社は新日本プロレスののリングに上げるんだよ、あんなヤツを。プロレスができないヤツはプロレスのリングに上がるな! (記者たちに対して)お前らもちゃんと書けよ。プロレスの記者なんだろ? プロレスが好きなんじゃないのか? プロレスが好きなら、俺が言っていることが間違ってないってわかるだろ? 新日本プロレス、プロレスのリングはケンカをするところじゃねえんだよ」

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