4/25【全日本】初の崔超え 青柳が最後の公式戦で意地の3勝目

『2019 Champion Carnival』東京・後楽園ホール(2019年4月25日)
「2019 Champion Carnival」Aブロック公式戦=○青柳優馬vs崔領二×

　青柳が初の崔超えを果たし、最後の公式戦で意地の3勝目をもぎ取った。

　ここまで青柳は2勝5敗・勝ち点4。早くから脱落が決まってしまった。最後の公式戦となったこの日は崔と対決。昨年9月の王道トーナメント以来の一騎打ちで、崔から「雑魚には絶対負けん」と見下されただけに、何としても一矢報いたいところだった。

　積極姿勢の青柳はゴングを待たず奇襲攻撃。崔にコスチュームを脱ぐ間も与えず場外戦に持ち込むと、エルボーを連発し、鉄柱やフェンスに投げつける。さらに場外DDTも敢行して完全に先手を取った。

　だが、崔もファイアーマンズキャリーで担いで客席に投げつけて反撃。リング内外でミドルキックを連打し、キャメルクラッチでひねり上げる。さらにサッカーボールキックやミドルキック連打で蹴りまくって青柳はもん絶するしかない。

　それでも青柳は起死回生のジャンピングエルボーで反撃。ダイビングボディアタックも放ったが、ジャーマンは崔が決めさせない。サッカーボールキック連打、ミドルキック連打と打撃の雨を降らされ、再び劣勢に陥った青柳は、トップロープからの雪崩式ブレーンバスターで叩き落とされた。

　これを3カウント寸前に返した青柳は那智の滝を不発に終わらせると、スクールボーイ、逆さ押さえ込みと丸め込みを連発。執念で首固めに持ち込むと、エンドゲームに移行して一気に絞め上げ、首にダメージの残る崔をギブアップさせた。

　青柳が最後の公式戦で初の崔超え。3勝目を挙げ、勝ち点6で公式戦全日程を終えた。崔は前夜の宮原戦で左腕を痛めたようで手負いの状態だったが、勝ちは勝ち。「凄え相性の悪い相手だったから、怖かったですけど、なんとか勝つことができました。雑魚って言われてたけど、今日勝ちましたよ」と胸を張った。

　初のカーニバル出場は屈辱的な結果に終わったが、間違いなくこれからの青柳にとって糧となる。「倒した相手がそれなりの相手ですからね。元三冠王者のゼウスさん、ギアニー・ヴァレッタさん、そして今日、崔領二さんから勝ったわけですから。これはもう、優勝はできなかったですけど、自分にとってメチャクチャプラスになりましたよ」と収穫を強調した青柳は、悔しさをにじませつつ、「また来年もあるし、今日が終わりじゃないですからね。青柳優馬はこれからですよ」と前を見据えてみせた。

　一方、崔は4敗目を喫し、勝ち点7止まり。すでに自力優勝は消滅していたが、脱落となってしまった。

【試合後の青柳】
▼青柳「勝ちました。勝ちました! あの崔領二に勝った。やった。凄え相性の悪い相手だったから、怖かったですけど、なんとか勝つことができました。雑魚って言われてたけど、今日勝ちましたよ。まあまあまあまあ、崔さんのあの左腕を見てわかる通り、あんな手負いの状態で勝ったって、雑魚呼ばわりが解消されるとは思わないですけど、雑魚には雑魚なりの意地がありますからね。今日はその意地を見せれたから、僕の中ではOKだなと。まあ、結果的には全然OKじゃないですけどね。チャンピオン・カーニバル初出場で、3回勝っただけで。本当に運がよかっただけかもしれないし、今日の崔さんなんかは怪我してから、逆に向こうが運悪かっただけかもしれないですけどね。でも、そういうのを含めてのリーグ戦ですから。もう決勝進出は無理な話になってしまいましたけど、最後の最後に爪跡は残せたんじゃないかなと思いますよ」

――初出場のチャンピオン・カーニバルを振り返ると、今後の糧になると思うが?

▼青柳「そうですね。やっぱ倒した相手がそれなりの相手ですからね。元三冠王者のゼウスさん、ギアニー・ヴァレッタさん、そして今日、崔領二さんから勝ったわけですから。これはもう、優勝はできなかったですけど、自分にとってメチャクチャプラスになりましたよ。悔しいですけどね、それでも。ただ、ポジティブに行きますよ。また来年もあるし、今日が終わりじゃないですからね。青柳優馬はこれからですよ。覚えとけ」