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5/19【DDT】いつどこ権行使・石井撃破で遠藤がKO-D王座V2も…坂口に屈辱KO負け

『BLACK OUT presents KING OF DDT 2019 the FINAL!!』東京・後楽園ホール(2019年5月19日)
KO-D無差別級選手権試合=○遠藤哲哉vs石井啓介×
○坂口征夫&渡瀬瑞基vsマッド・ポーリー&遠藤哲哉×

 いつでもどこでも挑戦権を行使した石井を返り討ちにした遠藤がKO-D無差別級王座V2を果たすも、その直後の試合で坂口が放った神の右膝に被弾し、屈辱のKO負けを喫した。

 第5試合は6・2松山でのKO-D無差別級選手権試合「(王者)遠藤vs坂口(挑戦者)」の前哨戦。遠藤がポーリーと、坂口が渡瀬と組んで対戦した。ガンバレ☆プロレスの石井が今大会で「いつでもどこでも挑戦権」行使を明言しており、遠藤は試合後に防衛戦開催が予想される厳しい状況での試合となった。

 4選手がリングに入ったところで、早くも石井が登場。「疲れた相手に勝って獲っても意味が無い」と宣言し、いつどこ権行使を宣言する。すると、坂口もその決意を認めて引き下がり、“試合後"ではなく“試合前"にKO-D無差別級王座戦が行われる前代未聞の展開に。

 6度目の挑戦で初戴冠を狙う石井はのっけから気持ちをぶつけていくが、冷静な遠藤はサスケスペシャルで主導権を握ると、首攻めへ。クロックヘッドシザースや変型サーフボードストレッチで長時間絞め上げた。

 負けじと石井はフランケンシュタイナーで逆転。延髄斬りで場外に蹴落とすと、場外ジャーマンこそ不時着されてしまうが、観客席を区切る鉄板や鉄柱に首から投げつける。延髄斬りや飛びヒザ蹴りでさらに首を射貫く。遠藤もダブルアームDDTを切り返してゆりかもめに捕獲すると、コーナーめがけてのブレーンバスターやスワンダイブ式エルボーで巻き返したものの、石井の闘志は消えるどころか燃えさかるばかり。コーナーに押し込んでミドルキックを乱射すると、コーナーの金具に顔面から叩きつけ、雪崩式ジャーマンへ。遠藤はこれも一回転して不時着してみせるが、止まらない石井はジャーマン、ランニングニー、ムーンサルトダブルニーアタックと一気呵成に畳みかけた。

 ヒザ蹴りをキャッチして、顔面に頭突きを叩き込んだ遠藤はジャンピングパワーボム、ハンドスプリング式レッグラリアットと大技攻勢に転じ、トーチャーラックボムを狙うが、石井は沈まない。ファイナルカットで巻き返すと、腕極め式みちのくドライバー2をズバリ。「石井」コールの中、ニールキックで勝負に出る。回避した遠藤はラリアットやその場飛びスパニッシュフライでことごとく切り抜けたが、打撃戦になると、石井はオーバーヘッドキックを自爆させ、すかさず背中にダブルニードロップを落とし、完璧なタイガースープレックスホールドで3カウントを迫った。

 場内はカウントの大合唱となるも、遠藤はギリギリでキックアウト。首攻めで巻き返し、両腕をクロスしたまたがり式変型フェイスクラッシャー、ハンドスプリング式レッグラリアット、トーチャーラックボムと猛ラッシュを浴びせ、最後はシューティングスタープレスで3カウントをもぎ取った。

 突然決まった防衛戦を制し、遠藤がKO-D王座V2。マイクを持った遠藤は「石井慧介、いつどこに頼らなきゃ人生変えられねえヤツなんてな、所詮その程度なんだよ」と自分を差し置いて通告し、「いいか、よく聞け。世の中には2種類の人間がいる…」と締めようとするが、ここで背後から坂口が奇襲。そのまま第5試合に雪崩れ込んだ。

 パーカー姿のまま坂口は遠藤をスリーパーで絞め上げた。ポーリーの助けがギリギリで間に合ったが、渡瀬がミサイルキックで切り込むと、坂口は神の右膝でポーリーを排除。さらに、遠藤の後頭部にも神の右膝を突き刺すと、ふらつく王者の側頭部に再度ヒザ蹴りをぶち込んだ。

 直撃を受けた遠藤が崩れ落ちるとレフェリーは慌てて試合をストップ。2試合目だったとはいえ、遠藤にとっては屈辱的なKO負けとなった。ベルトを手にしてタイトル奪取を改めてアピールした坂口は、バックステージで「チャンピオンはあんなもんだ。な? よかっただろ? 俺がいつどこ持ってなくてよ。それだけだよ」と吐き捨てるばかり。

 一方、KOされた遠藤は全試合終了後にコメントを発表。「俺はベルトを防衛したっていうことでいいんだよな? そのあとのことはまったく何も覚えてないけど、でも情報によると、坂口が仕掛けてきやがったっていう話だけどよ。やっぱりあいつはちっちゃえ男だな」と次期挑戦者を批難し、「結局、俺と正面からやってもあいつに勝ち目はねえよ。またやってくれたけど、今回はリング上でやられたから。俺も松山はリング上で同じ目に遭わせてやるよ」とタイトル戦での雪辱を誓った。

【坂口の話】「石井に全部託したのによ…。残念だった。まあでも、チャンピオンはあんなもんだ。な? よかっただろ? 俺がいつどこ持ってなくてよ。それだけだよ」

【遠藤の話】「完全に殺されたよ。俺はベルトを防衛したっていうことでいいんだよな? そのあとのことはまったく何も覚えてないけど、でも情報によると、坂口が仕掛けてきやがったっていう話だけどよ。やっぱりあいつはちっちゃえ男だな。結局、俺と正面からやってもあいつに勝ち目はねえよ。またやってくれたけど、今回はリング上でやられたから。俺も松山はリング上で同じ目に遭わせてやるよ」

【試合後の石井】
▼石井「いや、三半規管が弱いから目がスゲエ回っているし、ダメージがデカい。6度目も獲れなかった。いつもね、あと一歩届かない。まあでも、俺は遠藤に言いたい。あいつも何度も挑戦してきて、ボロボロの相手から獲ってそれで嬉しいのかと。俺は過去この挑戦の歴史もあるから、獲るならしっかりした形で獲りたいと思ってた。ああ、悔しい。でも、DDTの選手としてKO-Dを狙うより、ガンプロの選手として獲って、ガンプロに持って帰るほうが快感でいいんじゃないかな。そっちのほうが夢物語なんじゃないかと今日思いました」

――あえて試合前に挑戦したが?

▼石井「僕はずっとプロレスファンとして見てきて。まあ、このルールは別に否定しないですよ。否定しないけど、僕が昔から憧れてきたのは…何度も何度も諦めないで、最後に正々堂々と獲るというのが僕の見てきたプロレスなんで。このルールは別に否定しないけど、ダメージがある相手とやって勝ちたいというのはなかった。それだけです」

――ガンプロ所属として、大家や今成がセコンドについてのタイトルマッチは初めてだったが?

▼石井「心強いです。セコンドもいたし、仲間もできたし。ガンプロはまだ舐められている部分があるので、そういう団体をデッカくして。自分の実績を持ち帰って大きくしていくというやり方のほうが自分にあっているんじゃないかと。そっちもやり甲斐があるんじゃないかと思いました。これからもガンプロの一員で頑張ります」

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