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6/9【NOAH】憧れの三沢さん眼下で激闘33分…清宮が杉浦連破でGHCヘビーV4

『GLOBAL Jr. TAG LEAGUE 2019〜三沢光晴メモリアル2019 in TOKYO〜』(2019年6月9日)
GHCヘビー級選手権試合 ○清宮海斗vs杉浦貴×

 若きGHCヘビー級王者・清宮が、33分を超える激闘の末に杉浦の挑戦を退けて4度目の防衛に成功。憧れの三沢光晴さんメモリアル大会のメインを締め、改めて「新風景」創造の誓いを立てた。

 昨年12月の横浜文体大会で杉浦を破って王座戴冠。立場を逆にしての約半年ぶりの再戦は、三沢メモリアル大会のメインが舞台となった。

 三沢さんの遺影の下で、クリーンに握手からスタート。序盤からアグレッシブに仕掛けた清宮がエプロンからのミサイルキックで先手を取ったものの、杉浦も場外戦で反撃。場外マットを引っぺがしてのネックスクリューで王者に大ダメージを与えると、そこから腰攻めへ。キャメルクラッチや逆エビ固めで絞め上げて主導権を握った。

 必死に立ち上がってくる清宮を、杉浦は鬼のエルボー連打でことごとく鎮圧。それでも下がらない清宮は杉浦のラリアットを食らってもドロップキックでやり返し、両者大の字に持ち込む。杉浦はなおもエルボーを乱射したが、清宮も再びカウンターのドロップキックで応戦し、急角度のジャーマン、後頭部へのミサイルキックと畳みかけ、ようやく流れを掴んだかに見えた。

 ところが、杉浦が非情のグーパンチで強引に流れを引き戻すと、コーナーめがけて投げ捨てジャーマンを発射。断崖式中年ズリフトまで敢行し、完全なる“鬼モード"に突入だ。清宮がリングアウト寸前で滑り込んでも休む暇を与えず、こん身のエルボーを乱射。清宮がコーナー下でへたり込んでも、止める中山レフェリーを突き飛ばしてまで、絶叫しながらメッタ打ちにした。止まらない杉浦は、ヒザ蹴りでアゴをカチ上げると、リング中央でフロントネックロックに捕獲。長時間絞め上げると、さらに後頭部に3連続でエルボーをねじ込み、五輪予選スラムで勝負に出た。

 だが、清宮はギリギリでキックアウト。場内も沸き返り、杉浦コールと清宮コールが交錯して熱気充満空間となった。ならばと杉浦は雪崩式の予選スラムで仕留めにかかったが、清宮もコーナー上での頭突きで抵抗、逆に雪崩式変型リバースDDTを敢行して逆襲に転じた。さらにはタイガースープレックス、変型エメラルドフロウジョンを繰り出したが、杉浦は驚異のタフネスっぷりを発揮してキックアウトした。

 試合は“限界突破"の領域に突入。死力を尽くした壮絶なエルボー合戦でひたすら互いの顔面を射抜きあう。清宮が不意を突くドロップキックを放っても、杉浦はダウンを拒否する。清宮も真っ向勝負で呼応し、ビンタを連打。杉浦の反攻をオーバースローで振り払い、再び変型エメラルドフロウジョンを爆発させると、タイガースープレクスで畳みかける。粘る杉浦は、なおも清宮の強烈なエルボーを仁王立ちで受け止め、なぎ倒されてもなおも王者の前に立ち塞がったが、清宮は三沢さんを思わせるこん身のランニングエルボーバット2連発をぶち込むと、最後はこだわりのタイガースープレックスホールドで33分を超える激闘に終止符を打った。

 半年越しの再戦で“方舟強さの象徴"杉浦を連破。無数のメタルテープが舞う中でGHCヘビーのベルトを抱きしめた清宮は、三沢さんの遺影のもとで天を指差し、ノアの先頭を死守した若き王者を観衆も満場一致の拍手で讃えた。

 物心ついた頃から三沢さんに憧れ、ノアの門を叩いた清宮。「ずっと俺は憧れて、ノアに入ってきて。今日という日は見に来てくれたファンのみんなも特別な日だと思っていると思うので。今日勝った意味というのは凄く大きなものだと感じて、これからベルトを守っていきます。プロレスリング・ノア、これからもっと未来が…輝かしい未来があるんだぞというのを見せていって、必ず俺が新しい風景を作りたいと思います」。決意を込めて三沢グリーンを継ぐ若き王者は、そう改めて「ノア新風景の誓い」を立てた。

【試合後の清宮】
――前回以上の壮絶な試合になったが?

▼清宮「向こうも前回のままで来るとは思わないですよ。それ以上で来ると思ってたので。俺は前哨戦からタイトルマッチの気持ちを持ってずっと挑んできました」

――戦っている最中に何が頭をよぎった?

▼清宮「やっぱり今まで応援してくれたみんなの顔が思い浮かびました。だから、俺は諦めるわけにはいかなかったです」

――対戦相手に対してもそうだが、なにか自分の限界を突破したように思えたが?

▼清宮「自分では試合中、わけがわからなかったですけど、周りの見てくれているみんながホントに応援してくれたんで、自分の限界を今日で超えることができたと思います」

――ファンの声援も凄かったが?

▼清宮「ホントに嬉しかったです。お客さんがいなければ俺はプロレスできないので。ホントに心から今日会場に来てくれた皆さんに感謝してます。ありがとうございます」

――三沢さんのメモリアルだったことに関しては?

▼清宮「ずっと俺は憧れて、ノアに入ってきて。今日という日は見に来てくれたファンのみんなも特別な日だと思っていると思うので。今日勝った意味というのは凄く大きなものだと感じて、これからベルトを守っていきます」

――これからどんなノアを見せてくれる?

▼清宮「プロレスリング・ノア、これからもっと未来が…輝かしい未来があるんだぞというのを見せていって、必ず俺が新しい風景を作りたいと思います。ありがとうございました」

※杉浦はノーコメント

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