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6/9【新日本】タイチを真っ向撃破 石井が3年5ヵ月ぶりにNEVER王座返り咲き

『DOMINION 6.9 in OSAKA-JO HALL』大阪城ホール(2019年6月9日)
NEVER無差別級選手権試合=○石井智宏vsタイチ×

 石井がタイチを真っ向から撃破し、3年5ヵ月ぶりにNEVER王座に返り咲いた。

 5・3博多でジェフ・コブを下し、半年ぶりにNEVERのベルトを腰に巻いたタイチは、翌日の博多大会でEVILを撃破した石井の前に姿を現し、「ベルトに挑戦させてやるよ」と初防衛戦の相手に指名した。タイチはNEW JAPAN CUP2回戦で石井に敗れており、その雪辱を迫る形に。前哨戦では「俺の真っ向勝負だ」とタイチがマイクスタンドを振り回すなどして無法攻撃。怒りに震える石井は「大阪で俺のプロレス教えてやるよ」と宣戦布告していた。

 ゴング早々、リングで仁王立ちした石井に対し、タイチは場外に退避して距離を取る。すると、石井はリングに寝転がり、手招きしてタイチを挑発した。呼応したタイチはストンピングを連打するが、石井はあえて受け止める。タイチに「来いよ!」と言われると、強烈なエルボーで返答。一撃でなぎ倒した。

 石井は逆水平やサッカーボールキックで追撃すると、タイチが持ち込んだマイクスタンドとアイアンフィンガーの入った袋を手にし、「いつまでこんなもん使ってんだ、オラ。てめえの体で勝負してみろ!」と場外に投げ捨てる。そして、喧嘩腰にサッカーボールキックを連射した。表情を一変させたタイチはローキックを叩き込むと、石井も逆水平を返し、激しいラリーに。タイチはまったく引かず、思いっきりビンタをぶち込むと、その後も一方的に蹴りまくってどよめきを誘った。

 石井はカウンターのパワースラムなどで巻き返しを図るが、タイチは串刺しジャンピングハイキックで譲らず。石井のエルボーを受け止めた上で、豪快なジャンピングハイキックが火を噴いた。石井はその後も抵抗するが、タイチはカウンターの右ハイキック、延髄アックスボンバー、ジャンピングハイキック、デンジャラスバックドロップと一気呵成に畳みかける。

 タイチの猛攻を受けて完全に後手に回った石井だったが、立ち上がった瞬間に組みついて、バックドロップでお返し。タイチの蹴りを食らっても引き下がらず、強引にジャーマンでぶん投げた。タイチは浅見レフェリーを投げつけて無法地帯を作り上げると、正攻法から一転して急所蹴りを狙うが、石井はことごとく回避し、ノーモーション頭突きを顔面にズバリ。場内は「石井」コールに包まれる。

 左右のラリアットを連発した石井はスライディングラリアットを放つも、避けたタイチはスライディング式ハイキック、スライディング式アックスボンバーで巻き返す。タイチ式外道クラッチでニアフォールを奪い取ると、こん身のアックスボンバーを振り抜き、聖帝十字陵でギブアップを迫った。タイチが絶叫しながら絞めに絞めると、石井の体から力が抜ける。自ら技を解いたタイチは側頭部をローキックで射貫くと、雄叫びを上げてブラックメフィストの構えに。石井は何とか振り払うが、タイチはハイキックで棒立ちにさせると、タイチ式ラストライドが爆発。場内はカウントの合唱となったが、石井は肩を上げた。ならばとタイチは天翔十字鳳へ。

 しかし、蹴り足をキャッチした石井は不意を突く延髄斬りを一閃。自らコーナーマットに頭をぶつけて気合いを入れると、左右のエルボーをこれでもかと乱射する。タイチのジャンピングハイキックを気合いで受け止めると、フルスイングのラリアットをズバリ。タイチも真っ向勝負にこだわってエルボーで挽回を図るが、ブラックメフィスト狙いを利用した石井はパワーボムで投げ飛ばすと、スライディングラリアットから垂直落下式ブレーンバスターに繋げて3カウントをもぎ取った。

 タイチはわずか1ヵ月で王座陥落となり、石井が3年5ヵ月ぶりにNEVER王座返り咲き。通算5度目の戴冠となり、最多戴冠記録を更新した。「俺が俺のプロレスだ」と改めて胸を張った石井は、「それと同時にタイチ、てめえの本来やりたいプロレスでもあるんじゃないのか? 今のおめえは中途半端なんだよ。わかるか?」とこれまでタイチが見せてきたファイトスタイルを否定し、「これからどうするか? あいつ次第だけどな。今日の試合が素直に悔しいって言うなら、まだ伸びしろがあるんじゃないのか?」と投げかけた。

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