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7/2【WRESTLE-1】芦野連覇ならず 稲葉が歓喜のW-1GP初制覇 9・1横浜文体で王者T-Hawkに挑戦へ

『WRESTLE-1 TOUR 2019 SYMBOL』東京・後楽園ホール(2019年7月2日)
「WRESTLE-1 GRAND PRIX 2019」決勝戦=○稲葉大樹vs芦野祥太郎×

 芦野の2連覇を防いだ稲葉が歓喜のW-1GP初制覇。9・1横浜文体でW-1王者・T-Hawkに挑戦することが決定した。

 「WRESTLE-1 GRAND PRIX 2019」決勝戦で稲葉と芦野が対戦した。準決勝で稲葉は羆嵐を、芦野は土肥孝司を破って決勝に進出。稲葉が勝てば初優勝、芦野が勝てば2連覇となる。両者は5・3後楽園で激突。タッグマッチながら稲葉が勝利している。優勝者には9・1横浜文体でのW-1王者・T-Hawkへの挑戦権が与えられる。

 芦野は土肥戦でのダメージを引きずり、首にテーピングを施して登場する。それを気にせず、芦野のスープレックスが猛威を振るい、稲葉を場外まで投げ捨てた。その後も攻勢を続けるが、稲葉はエプロンでの攻防で反撃。エプロンDDTで首攻めに転じる。芦野は首を抑えてもん絶し、動きが鈍った。

 それでも芦野はスパインバスターを皮切りに、稲葉が羆嵐戦で痛めた脇腹攻めへシフト。コーナーに横向きにして固定すると、脇腹をドロップキックで射貫き、ニーリフトなどもピンポイントで繰り出した。俵投げを決めた芦野はヒザを何度も脇腹に落としていく。

 稲葉は雪崩式俵投げを防いで、ダイビングヘッドバットを落とすと、ダイビングショルダーも繰り出して逆襲。串刺しエルボーを自爆させて、延髄斬りを放つと、串刺しサマーソルトアタック、ブルーサンダーと畳みかけた。芦野のアンクル狙いを切り抜け、お株を奪うロコモーションジャーマンへ。芦野も譲らず、バックに回り込んで、交互にジャーマンで投げ合った。稲葉は投げ捨てジャーマンで1回転させたものの、芦野はすぐに立ち上がってラリアットを振り抜き、両者大の字に。

 2人は懸命に立ち上がると、エルボー合戦で火花。互いに髪を鷲づかみにして打ち上がったが、芦野が猛連打で押し勝った。崩れ落ちた稲葉を見下ろした芦野はジャーマンの体勢に。稲葉がエルボーで振り払おうとしても強引にぶっこ抜く。豪快なTボーンスープレックスもさく裂するが、稲葉はギリギリでキックアウト。すると、芦野はまさかのムーンサルトプレスで宙を舞った。避けられて自爆に終わると、稲葉がコーナーに上がるが、気づいた芦野が雪崩式俵投げでぶん投げる。だが、ここでも稲葉はギリギリで肩を上げた。

 ならばと芦野は必殺のアンクルロックへ。大ピンチを迎えた稲葉だったが、卍固めで切り返してチャンスに変える。脱出されそうになってもヨシタニックでマットに叩きつけると、タイガースープレックスを敢行。「稲葉」コールが巻き起こった。

 粘る芦野は倒れた状態から足に絡みつき、再びアンクルロックへ。ほふく前進でロープを目指す稲葉をグラウンド式に捕獲して絞めに絞める。ギブアップ寸前となった稲葉だったが、足に絡みついて後転し、マットに顔面から叩きつけて芦野の動きを止めると、極反り卍固めに捕獲。グラウンド状態でも絞め続けると、耐え続けた芦野も最後は無念のタップアウト。稲葉が熱戦を制した。

 稲葉が歓喜のW-1GP初制覇。優勝トロフィーを受け取ると、場内は大きな拍手に包まれ、「稲葉」コールが巻き起こった。「2019年、W-1GP優勝しました!」と雄叫びを上げた稲葉は、「もちろんW-1GP優勝を目指して頑張ってきましたけど、優勝したらもう1個やらなきゃいけないことがあります。おい、そこで見ているチャンピオン、上がってきてください」とT-Hawkをリングに呼び込む。

 ベルトを肩にかけた王者はリング上で稲葉と向かい合うと、「稲葉さん。僕は今、あなたの試合を見て、あなたの覚悟を感じました。優勝、おめでとうございます」と素直に優勝を称え、「今の試合を見て、俺もウズウズしてんだ。今月18日、新木場で試合があるでしょ? そこで前哨戦を組んでもらいましょう。そして俺は9月1日、横浜文体のメインであなたを待ってます。よろしくお願いします」と言い放って去っていく。

 その姿を見送った稲葉は「横浜文体、俺が必ずW-1にベルトを持ってきます」とファンに勝利を約束。「そして、プロレスは凄い痛くて、凄いきつくて、つらいけど、プロレスはそれ以上にもっともっと楽しくて、凄いんです。僕がファンの時にプロレスに元気をもらったように、今度は僕らがファンの皆さんに元気を与えられるように頑張っていきます。だから、皆さんW-1についてきてください。これからのW-1、よろしくお願いします」と意気込んで、白熱したW-1GPは幕を閉じた。

【稲葉の話】「W-1GPで優勝できました。マイクでも言ったんですけど、プロレスは凄い痛くて、凄いきついですけど、それ以上にやり甲斐があるし、楽しいし。僕がプロレスを見た時、それでプロレスラーに元気をもらってたので。これを今日の試合とか、プロレスを見て、また明日から少しでも元気に、学校とか、会社とか、またいろんなことに頑張ってくれる人がいれば嬉しいです。そのために、僕たち頑張ります。だから、W-1についてきてください。ありがとうございました」
【芦野の話】「結果は正直、素直に受け止めますよ。今日は稲葉が俺を上回った。俺自身、稲葉に2連敗しているから、タッグでも。まあ、プロレス始めて5年目か6年目か。今年はでもね、本当に大事なところで負けてるから。1月、3月、そして今日。勝たなきゃいけないところ全部負けている。文体、カードがどうなるかわからないけど、今、自分に何が足りてないのかというのをもう1回見つめ直すことも必要かなと。でも、最後にW-1のリングに立って、笑っているのは俺だ。俺にはその姿が見える。その姿が自分に似合ってんだよ。稲葉じゃねえ。T-Hawkじゃねえ。俺だよ。だから俺はもう1回、下から這い上がって、必ず稲葉をタップアウトさせるよ。ただ、俺は今、もうW-1の一番下だよ、正直。だから、それを認めて、また最初から、一からやっていくから。どんなヤツとも、どんな若手でもいいよ。今日デビューした加偉でもいいよ。誰でもいい。一からやる。以上です」

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