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7/13【新日本】G1・Bブロック開幕…“変身"後藤がジェイ撃破で会心スタート

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・大田区総合体育館(2019年7月13日)
Bブロック公式戦 ○後藤洋央紀vsジェイ・ホワイト×

 “変身"した後藤がG1・Bブロック開幕戦となった大田区大会のメインで強豪ジェイを撃破。約11年ぶり2度目の優勝へ会心スタートを切った。

 “あと一歩"の壁に悩まされ続ける後藤は、今春にも苦杯。4・29熊本大会で復活を期してジェイとのシングルマッチに臨んだものの、返り討ちにあった。

 それでも“真夏の復活"をあきらめなかった後藤は、G1を前に単身渡米。盟友・柴田勝頼が道場長を務めるロサンゼルス道場の門をたたいて、“鬼教官"と化した盟友のもとで鍛錬を重ねた。

 柴田から“新兵器"も授けられて臨んだG1開幕戦。ガウンを脱いだ後藤の肉体は、明らかに以前よりも引き締まっていた。メインイベントの舞台でジェイとの再戦に臨み、のっけからキレと威力の増した強烈なエルボー連打やショルダータックル、ラリアットで“のらりくらり"のジェイの出鼻をくじいてみせた。

 負けじとジェイもマネージャー・外道を介入させてダーティに巻き返したが、屈さぬ後藤もカウンターのローリングラリアットでペースを奪回。柴田から磨きをかけられた強烈な左ミドルキックで、ジェイを吹っ飛ばすと、鋭さを増した村正(串刺しニールキック)やバックドロップも繰り出してみせた。

 ならばとジェイもスピーディな先読み合戦を仕掛けて混戦に持ち込むや、素早いDDT、ハーフハッチスープレックス連発などで応戦。後藤もジェイの髪の毛を鷲掴みにして自らのヒザに叩きつける荒技を繰り出したが、やはりジェイは時間差ロープワークの追尾合戦を仕掛けて激しい先の読み合いへと持ち込んだ。

 制したのは高速バックドロップを見舞ったジェイ。すかさず振りかぶったエルボー、ショートレンジラリアットと畳み掛け、後藤の不意打ち式頭突きも張り手で迎撃。後藤を小突いて怒りを煽るや、誘い水に乗った後藤をまんまとカウンターの裏投げで叩きつけ、一撃でグロッギーに追い込んだ。

 ところがレフェリーチェックを主張する海野レフェリーとジェイが小競り合いに。このスキに回復した後藤は、強烈なラリアットからの牛殺しで逆転…かと思いきや、ジェイはグロッギーを装って横たわりながら不敵な笑み。怒りのストンピングを乱打する後藤をレフェリーが止めると、すかさずスキをついて立ち上がってブレードランナーを狙う。

 だが、踏ん張った後藤も逆に不意打ち式の頭突きをズバリ。すかさず裏GTRを見舞う。ジェイも続く正調GTRをブレードランナーで切り返しにかかって、“GTRvsブレードランナー"の切り返し合戦に発展。ここでも踏ん張った後藤が、至近距離からジェイに頭突きを乱打するや、そのまま変型GTRに持ち込んで制してみせた。

 慌てて乱入してきた外道が、後藤の気をそらして追撃を阻んだものの、譲らない後藤も、今度こそのブレードランナーを狙ってきたジェイを逆に昇天・改で返り討ちに。さらには牛殺しとGTRの複合技を公開して、場内も大きくどよめいた。

 ジェイもなんとか肩を上げたが、立て続けに後藤は威力を増したこん身の左ミドルキックで再びジェイを吹っ飛ばすや、今度こその正調GTRへ。文句なしの3カウントを奪ってみせた。

 G1日本開幕戦のメインで、強豪ジェイに雪辱しての会心スタート。ゴトーコールのなかでマイクを握った荒武者は「お久しぶりです。また皆さんの前で試合ができたこと、そして今日ジェイに勝ったこと、うれしいです!」と叫んで再び大田区体育館がゴトーコールに包まれた。

 そして「G1クライマックス、まだまだ始まったばかりですけど、この先もっとキツい試練が待ち構えているでしょうけど、これだけは言わせてください。G1のGは後藤のG! 以上!!」と絶叫。2008年に初優勝して以来、毎年夏にずっと叫び続けている定型句。“変身"した今年こそ、11年ぶりに“後藤の夏"を到来させてみせるか。

【後藤の話】「まずはじめに今回の俺のトレーニングに付き合ってくれた柴田選手、それからロス道場の若手たちにお礼が言いたいです。彼らなしではこの結果はついて来なかった。ただ、これで完全復活と言えるか? そうじゃない。完全復活への階段を一段のぼったに過ぎない。まあでも、今回のトレーニングのパートナーを務めてくれた柴田選手、ロス道場のメンバー、G1に出てないですけども、彼らの分までというか、彼らの思いを受け取ったと。トレーニングの中で受け取ったと。そういう風に感じてますので、次からの公式戦、改めて気合いを入れ直して、ここからが俺のG1だと思っています。ここで負けたんではG1に出る資格はなかったと、そういう風に思っていましたので、ここからが俺のG1です。以上です」

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