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7/18【新日本】オスプレイに雪辱 飯伏が待望初日で「負けない、逃げない、諦めない、そして裏切らない」

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・後楽園ホール(2019年7月18日)
Aブロック公式戦 ○飯伏幸太vsウィル・オスプレイ×

 1・4東京ドームでオスプレイに敗れた雪辱を果たし、手負いの飯伏がG1で待望の初日。「僕はこのG1に、この夏にかけてます。絶対に負けない。逃げない。諦めない。そして、みんなを裏切りません」と巻き返しを誓った。

 昨年のG1は悔しい準優勝に終わった飯伏は、今年こその思いを胸にG1に臨んだものの、開幕戦でKENTAに敗戦。左足首を負傷してしまった。2戦目のEVILにも敗れ、まさかの連敗スタートに。対するオスプレイはIWGPジュニア王者&スーパージュニア覇者としてG1に初出場。ここまで1勝1敗だが、首を負傷し、7・15札幌は欠場となった。両者は1・4東京ドームでNEVER王座を懸けて対戦。オスプレイがベルト奪取を果たし、飯伏を病院送りにしている。今年2度目の一騎打ちはお互いに負傷を抱える非常事態での戦いとなった。

 オスプレイは首から右肩にかけてテーピングを施して入場。序盤からお互いに負傷を感じさせないスピーディな先読み合戦を繰り広げるが、オスプレイは隙を突いて左足を絡め取り、ショルダーレッグブリーカーや鉄柵へのヒザ砕きなどで集中砲火。リングに戻っても足攻めを継続した。対する飯伏は首狙い。串刺し攻撃を自爆させると、背中にこん身のミドルキックを叩き込み、ネックロックやエルボードロップ、首4の字固めなどで攻めに攻めた。

 徐々に試合はヒートアップ。スピーディな先読み合戦を挟みつつ、オスプレイがスワンダイブ式エルボーやサスケスペシャル、垂直落下式リバースDDTを繰り出せば、飯伏もストームブレイカーをリバースすると見せかけてそのまま頭から真っ逆さまにマットに突き刺し、シットダウン式ラストライドも敢行して、首にダメージを蓄積させる。だが、オスプレイは追撃をことごとく阻止し、旋回式ジャンピングパワーボムでやり返した。

 動きの止まった飯伏だったが、勝負を捨てずにオスプレイの足を掴んで離さない。その顔面にオスプレイはストンピングやビンタを乱射した。すると、飯伏の表情が一変。オスプレイがコーナーに上がったところで逆さ吊りに固定し、冷酷な表情でにらみつけると、左右のビンタやミドルキックでメッタ打ちにした。すると、オスプレイの激情が爆発。スワンダイブ式ジャーマンは1回転して切り返し、体を震わせながら立ち上がると、首筋に強烈なバックエルボーを振り抜いた。

 一進一退の攻防はクライマックスへ。先に立ち上がったオスプレイはステップキックで顔面をしつこく蹴り上げ、ロビンソンスペシャル(コークスクリューキック)をグサリ。一気にオスカッターで勝負に出る。飯伏に一度はキャッチされながらも、ハイキックを挟んで今度こそさく裂。飯伏がギリギリでキックアウトすると、場内は重低音ストンピングが発生。試合時間は残り5分に。

 オスプレイはストームブレイカーで仕留めにかかるも、不時着した飯伏はヒザ蹴りを顔面にグサリ。カミゴェは空転したが、止まらずに急角度のみちのくドライバーIIで突き刺す。やり投げを回避したオスプレイはその場飛びスパニッシュフライで逆襲。ヒジのサポーターを外し、1・4東京ドームで飯伏を脳しんとうに追い込んだ後頭部へのバックエルボーへ。

 だが、飯伏はこれを読んでカウンターのバックエルボーをグサリ。不意を突いてオスプレイを棒立ちにさせると、フルスイングのラリアットを振り抜き、中邑真輔ばりに体をたぎらせて、ボマィエをぶち込んだ。オスプレイはフォールを返すと、残り3分がコールされるが、飯伏は一気にカミゴェを一閃。熱戦に終止符を打った。

 手負いの飯伏が1・4東京ドームのリベンジを成し遂げ、3戦目にしてG1初日を迎えた。後楽園ホールには飯伏コールが鳴り響く。足を引きずりながらもマイクを持った飯伏は「オスプレイ、ありがとう」と対戦相手に敬意を見せると、場内はオスプレイコールに包まれた。さらに、飯伏は「G1はみんなこうやって1人1人怪我を持って戦ってます。それでも僕はこのG1にこの夏にかけてます。絶対に負けない。逃げない。諦めない。そして、みんなを裏切りません。この夏をよろしくお願いします」と観客の前で巻き返しを誓い、「また明日、さよなら」と締めくくった。

 「彼は自分と違うCHAOSですけど、僕は仲間だと思っているんで。仲間であってライバルだと思っているんで」とバックステージでオスプレイへの思いを口にした飯伏。「このまま勝ち続けますよ。足も別に大丈夫だし。このまま優勝ですよ。優勝しかなくないですか? もう2敗しているんで」と優勝を改めて宣言すると、「いやあ、G1 CLIMAX凄いっすね。毎日毎日。公式戦もタッグも止まらず、マックスでこの夏はいきたいと思います」と全力で真夏の祭典を駆け抜ける決意をみなぎらせた。Aブロックの次戦は7・20後楽園。飯伏はSANADAと、オスプレイはオカダ・カズチカと激突する。

【飯伏の話】「オスプレイ、ありがとうございますと。彼は自分と違うCHAOSですけど、僕は仲間だと思っているんで。仲間であってライバルだと思っているんで。このまま勝ち続けますよ。足も別に大丈夫だし。このまま優勝ですよ。優勝しかなくないですか? もう2敗しているんで。もうね、3敗目はできないんで。いやあ、G1 CLIMAX凄いっすね。毎日毎日。公式戦もタッグも止まらず、マックスでこの夏はいきたいと思います。よし。諦めないですよ。これから始まり始まり。始まりですよ。苦しい夏の」

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