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7/18【新日本】棚橋「迷子終了」の初白星 開幕3連敗のザックは大荒れ

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・後楽園ホール(2019年7月18日)
Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vsザック・セイバーJr.×

 連覇を目指す棚橋がザックとの技巧戦を制して3戦目にしてG1初白星。「迷子終了」を宣言して巻き返し態勢に入った。

 今春の米ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデン(MSG)大会でブリティッシュヘビー級王座をかけて激突した棚橋とザックの一騎打ち(※MSGではザック勝利、通算成績はザックの3勝2敗)が、後楽園の舞台でも実現。ともに開幕から2連敗と、早くも後がなくなった状況での対決となった。

 試合巧者の両雄だけに、序盤から“技"にフォーカスした技巧戦の様相。じっくりとグラウンドで切り返し合って場内を引き込ませると、コブラツイスト合戦や丸め込み合戦も展開して駆け引きが続いた。

 さらに首固め合戦となったところで、そのまま立ち上がった棚橋がツイスト&シャウト発射に成功したものの、ザックも追撃を避けての変型卍固めで譲らず。ならばと棚橋も打撃戦に持ち込んで優位に立った。

 ところがザックもテキサスクローバーホールドをステップオーバー直前で巧みに転がして切り返すや、一気にジムブレイクスアームバーへ。指まで極めて棚橋もギブアップ…かと思われた。

 だが、かろうじてロープに逃れた棚橋はランニングローキックをキャッチ。ザックが張り手を連発しても足首を離さずに気迫のドラゴンスクリュー発射に成功すると、スリングブレイドからのハイフライアタック、そしてハイフライフローを狙う。読んでいたザックも剣山で撃墜しての三角絞めへと変化したものの、棚橋も絞められながらジャックナイフ固めで丸め込み、ギリギリで技ありの3カウントを奪ってみせた。

 コンディション不安を抱えながらG1に臨んで開幕2連敗。自らを“迷子"と形容していた棚橋だが、3戦目で辛くも初日を出した。「古くて、新しかった。迷子のふりしてみたけど、ヤングライオンの時、なにを考えてたかなって。自分から自分から攻めて勝ちにいって、自分から攻めて足を取って手を取って絞めて。受けて立ち上がることがプロレスで大切って言ってきた。けど、どっちが先か? 攻めて、受ける。攻めるのが先だ。本当に今日は新鮮だった」とザックとの一戦で原点回帰。そして「もう迷子終了」と宣言して連覇へ巻き返し態勢に入った。

 一方のザックは開幕から3連敗。試合後は場外の鉄柵を激しく揺らし、観衆を威嚇しまくりながら退場するなど大荒れだった。

【棚橋の話】「古くて、新しかった。迷子のふりしてみたけど、ヤングライオンの時、なにを考えてたかなって。自分から自分から攻めて勝ちにいって、自分から攻めて足を取って手を取って絞めて。受けて立ち上がることがプロレスで大切って言ってきた。けど、どっちが先か? 攻めて、受ける。攻めるのが先だ。本当に今日は新鮮だった。もう迷子終了。こんなにも、こんなにもピュアな気持ちで試合をしたのは、初めてとは言わないけど、凄い久しぶりだな。まずそこに『ストロングスタイルは呪いです』と言ってしまった棚橋以前の棚橋がいるとしたら。ストロングスタイルはどこかにあるのかもしれないし、ひょっとしたらストロングスタイルは海の向こうで生きてるかもしれない」

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