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7/20【新日本】“攻め"の棚橋がアーチャーをクルリ 2連勝で上昇気配

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・後楽園ホール(2019年7月20日)
Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vsランス・アーチャー×

 ザック戦で掴んだ“攻め"の姿勢を貫いた棚橋がアーチャーを高角度前方回転エビ固めで撃破。2連勝を飾り、G1連覇に向けて上昇気配が漂った。

 前回覇者の棚橋はオカダ、KENTAに敗れて連敗スタートとなったが、7・20後楽園でザック狩りを果たして待望の初日。若手の頃を思い出し、自分から攻めるアグレッシブなファイトで反攻姿勢を整えた。対するアーチャーは連勝スタートとなったものの、KENTAに敗れて一歩後退。両者は2011年、2013年のG1で2度対決し、どちらも棚橋が勝っている。

 今宵も棚橋は攻めの姿勢で仕掛ける。ゴングを待たずに、珍しく奇襲を仕掛けて、低空ドロップキックなどヒザ狙いで先制打。場外に転落したアーチャーにプランチャを浴びせて場内を沸騰させた。

 「GO ACE」コールを浴びた棚橋だったが、アーチャーは場外からエプロンめがけてのチョークスラムを繰り出し、エプロンからのトペコンヒーロも浴びせて一瞬にして主導権を奪い取る。棚橋はアグレッシブに胸板への張り手やヒザへのストンピングを連打したものの、アーチャーはブラックフォールスラムで鎮圧。アーチャーへの声援も巻き起こり、歓声は二分した。そんな声を気にせず、アーチャーはショートレンジのラリアットをぶち込む。その後もパワーを活かした攻撃を続けると、棚橋を意識したのか、テキサスクローバーホールドの構えに。

 これを蹴り上げて脱出した棚橋は、連続串刺しバックエルボーの餌食になるも、4発目に合わせてカウンターのスリングブレイドを敢行。ヒザ攻めを再開し、グラウンド式ドラゴンスクリューを連発する。テキサスクローバーホールドが決まらないとみるや、再びスリングブレイドをしつこく狙っていった。アーチャーは横殴り式のショルダータックルでそんな棚橋を吹き飛ばすと、ロープ渡りを狙う逸材をデッドリードライブでぶん投げ、自らロープ渡りを披露する。しかし、着地した瞬間、棚橋はツイスト&シャウトを見舞い、スリングブレイドからハイフライフローアタックへ。

 アーチャーは喉元を鷲づかみにして棚橋をキャッチすると、急角度のチョークスラムをお見舞い。ハイフライフローの動きを真似つつ、反転式のボディプレスを落とすと、試合を決めるべくEBDクローへ。棚橋は懸命に抵抗するも、アーチャーがパワーで強引に捕獲し、顔面を鷲づかみにした。

 何とかロープに逃れた棚橋だったがフラフラで意識もうろう。アーチャーは棚橋をコーナーに担ぎ上げ、ブラックアウトで仕留めにかかる。だが、コーナー上で抵抗した棚橋は自分の足をアーチャーの首に巻きつけると、そのまま高角度前方回転エビ固めでクルリ。残る力を全てぶつけて押さえ込み、逆転の3カウントを手にした。

 前に前にと攻める姿勢が勝機を呼び込み、棚橋が2連勝。これで2勝2敗のイーブンとし、勢いを掴みつつある。「俺が知っているランス・アーチャーとは別人だった。恐ろしかった」とアーチャーの暴れっぷりに舌を巻いた棚橋だったが、だからこそこの勝利は大きい。「もう負けられない。疲れない。落ち込まない。諦めない! 自分で言ったことには責任を持つから。ちょっくら2連覇してきます」と改めて連続優勝を見据えた。

 次戦は7・27名古屋。棚橋はSANADAと激突する。一方、逸材とは反対に2連勝からの2連敗となったアーチャーは飯伏と対戦する。

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