7/20【新日本】ファレをリングアウト撃破でしてやったり ザックが初白星

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・後楽園ホール(2019年7月20日)
Aブロック公式戦　○ザック・セイバーJr.vsバッドラック・ファレ×

　ファレをリングアウト勝ちで仕留めて、ザックがしてやったりのG1初白星を挙げた。

　開幕3連敗で最下位に沈んだザックと1勝2敗のファレがAブロック公式戦で激突した。両者は2年前のG1公式戦で対戦。ザックが丸め込みでファレを下している。

　ザックはゴングと同時にフロントネックロックで飛びつくと、反撃を受けてもスリーパーに捕獲。さらに、ヒザ十字固めに持ち込んで、関節技で先制する。振り払われても、左腕へのオーバーヘッドキックがクリーンヒットした。

　後手に回ったファレは強引にコーナーへ投げつけ、串刺しボディアタックで鎮圧すると、エルボードロップへ。これを読んだザックが腕ひしぎ逆十字固めに捕らえる。だが、ファレは強引に抱え上げて脱出し、不時着した直後のザックにラリアットを叩き込んだ。

　短期決戦を狙うファレは早くもバッドラックフォールの構えに。ザックはこれを利用して卍固めに絡め取り、指までも捻り上げてギブアップを迫るが、ファレのセコンド・邪道が竹刀攻撃で妨害。ザックが場外に転落すると、オーエンズも暴行に加わった。ファレも場外に降りると、ザックを南方スタンド席に連行。中通路でまさかのバッドラックフォールを狙う。

　これだけは食らうまいと難を逃れたザックは、ファレのショルダータックルをオーエンズに誤爆させると、グラネードを狙われても三角絞めで切り返す。ザックはそのままスタンド席の中通路で執拗に絞め上げると、場外カウントが進むなか、途中で技を解き、全力疾走でリングへ。リングサイドの邪道が竹刀攻撃を放ったがそれをかいくぐってリングに滑り込むと、ファレもふらつきながら必死にリングを目指したがここでカウントアウト。ザックがリングアウト勝ちでファレを料理した。

　劇的勝利にザックには大歓声が降り注ぐ。待望の1勝目を挙げてしてやったりの表情を浮かべたザックは、ファレを真似た敬礼ポーズで声援に応えた。

　「あのやり方は奇想天外だったが、まるでマジックがかかったかのようだっただろ? リングの中で勝ったわけじゃないが、これで2ポイントがようやく取れたよ」とザック。「これは俺が機転を利かせて、トリックを仕掛けた結果なんだ。このG1 CLIMAX、優勝への道がやっと始まったよ」と断言した。次戦は7・27名古屋。ザックはEVILと、ファレはオスプレイと対戦する。