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7/27【新日本】ハイフライフローが久々さく裂 棚橋がSANADAに雪辱、3連勝で急浮上

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』愛知県体育館(2019年7月27日)
Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vsSANADA×

 このG1 CLIMAXで解禁したハイフライフローが久々にさく裂し、棚橋がSANADAを撃破。NEW JAPAN CUP準決勝で敗れた雪辱を果たし、3連勝を飾った。

 連覇を目指す棚橋だったが開幕2連敗でいきなりつまずいてしまった。しかし、その後は2連勝で調子を上げている。対するSANADAは開幕戦でザックを破る好スタートを切ったものの、その後は3連敗で失速。立て直しが急務になっている。両者は2016年の7・18札幌(G1公式戦)、11・5大阪、2019年の3・23長岡(NEW JAPAN CUP準決勝)と過去3回対戦。SANADAの2勝1敗で勝ち越しており、今年のNEW JAPAN CUPでも棚橋が敗れている。

 序盤からテクニック全開でせめぎ合うが、SANADAがしつこく狙ったパラダイスロックで先制。ジワリジワリと逸材を攻め込んでいく。声援は五分と五分だ。

 棚橋は反撃の低空ドロップキックは回避されてしまったものの、その直後のその場飛びムーンサルトプレスを自爆させることに成功。フライングフォアアームやダイブ式サマーソルトドロップなど得意技でリズムを刻む。あえて串刺し攻撃をしつこく狙ってSANDAのフロントハイキックを呼び込むと、それをキャッチしてドラゴンスクリューをズバリ。そして、スリングブレイドの体勢に。

 読んだSANADAが低空ドロップキックからのドラゴンスクリューでお返し。スワンダイブ式ミサイルキックから間髪入れずにプランチャで宙を舞った。SANADAコールがこだまする。エルボー合戦も優勢に進めると、スタンディングドラゴンスリーパーに捕らえたが、体勢を反転させた棚橋はツイスト&シャウトを2連発でズバリ。クラッチを外さず3発目を狙ったが、SANADAは逸材の足をロープにかけて、ネックツイストで黙らせた。

 が、続くTKOをドラゴンスリーパーで切り返した棚橋はここから今日3発目のツイスト&シャウトをお見舞い。スリングブレイドに繋げると、このG1から解禁したハイフライフローで突っ込む。避けられて痛恨の自爆となるが、SANADAのラウンディングボディプレスは棚橋が避けてこちらも自爆。リング上で両者大の字に。

 SANADAはコーナーからムーンサルトで飛びついたり、棚橋の腕で逆上がりしたりと、様々な動きを駆使してSkull Endを狙っていく。スタンディングのドラゴンスリーパーに捕らえると、そのままぶん回してからSkull Endに移行しようとしたが、棚橋は首固めでクルリ。さらに、ジャパニーズレッグロールクラッチでも丸め込んでニアフォールを奪い取った。しかし、キックアウトした瞬間、SANADAが首を固めてとうとうSkull Endに持ち込む。

 リング中央で捕まり、大ピンチを迎えた棚橋だったが、何とか後転して脱出し、交互にドラゴンスリーパーに固めて激しく競り合った。それで決まらないとみるや、エルボー合戦に発展。棚橋はあえてSANADAにエルボーを打ち込ませると、狙いすまして腕を絡め取り、ドラゴンスープレックスをズバリ。ここでアクセルを踏んだ棚橋はハイフライフローアタック、そして正調ハイフライフローと一気呵成に畳みかけて、SANADAから3カウントを奪い取った。

 NEW JAPAN CUP準決勝で敗れた屈辱を晴らし、棚橋が3連勝。なによりG1から解禁したハイフライフローで初めて3カウントをもぎ取ったことが大きい。「ハイフライが決まりました。やっと決まりました。台風の強風に煽られて、ハイフライが返ってきました。そして、台風は熱帯低気圧に変わって、ハイフライを置いていきました」と勝利を振り返ると、「今日の占いで、『先入観をぶち壊す。先入観にとらわれるな』と。棚橋はもう飛べない。飛んだらヒザにダメージが来る、そんな先入観を捨てました」とこれからもハイフライフローにこだわることを示唆。諸刃の剣ではあるものの、「オカダとKENTA、全勝の相手に負けてるのはきついけど、俺は諦めたことがないから。ハイフライとともに上がっていくから」と巻き返しに向けて悲壮な決意を垣間見せた。

 そんな棚橋は次戦となる7・30高松で同じく3勝2敗のEVILと対戦。敗れたSANADAはKENTA戦が控えている。

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