7/27【新日本】カミゴェ2連発でアーチャー狩り 飯伏3連勝で上位猛追

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』愛知県体育館(2019年7月27日)
Aブロック公式戦　○飯伏幸太vsランス・アーチャー×

　カミゴェ2連発で飯伏がアーチャー狩り。3連勝を飾り、上位を猛追する構えに入った。

　2勝2敗で並ぶ飯伏とアーチャーがAブロック公式戦で対戦した。飯伏は左足の負傷もあり、開幕2連敗となったが、その後は2連勝して復調気配。一方、アーチャーは連勝スタートを飾ったものの、その後は連敗を喫して急ブレーキとなっている。好対照の2人が勝ち星先行をかけて激突した。

　飯伏が打撃戦で先手。ローキックやエルボー、ドロップキックを突き刺すと、スワンダイブ式ミサイルキックの構えに。読んだアーチャーが首を鷲づかみにしてチョークスラムを仕掛けるが、飯伏はフランケンで切り返す。一度は踏ん張れながらも、ロープ際で何とか場外転落を誘い、三角飛び式ケブラーダへ。

　飯伏がコーナーに上がった瞬間を襲撃したアーチャーは、場外戦でパワーにものを言わせて暴行。リングに戻ると、ブラックフォールスラムやショートレンジラリアットが完璧に決まる。EBDクローこそ防がれたが、アーチャーの時間が続いた。

　アーチャーの横殴り式ショルダータックルをジャンプして避け、そのままダブルニードロップを背中に落とした飯伏は、串刺しバックエルボー連発を読んでパワースラムで投げ飛ばし、ムーンサルトプレスを投下。自分のリズムを取り戻す。アーチャーに雪崩式ブレーンバスターを狙われた場面では背後に回り込み、そのままシットダウン式ラストライドを繰り出した。

　しぶといアーチャーはエプロンに移動すると、セカンドロープを踏み台にしてのサマーソルトアタックで逆襲。凄まじい高さのチョークスラムで場内を大きくどよめかせる。そして、満を持してEBDクローに。飯伏は何とかロープにブレイクして難を逃れると、フルネルソンバスターを丸め込んで抵抗。ランニングニーからカミゴェの構えに入るが、身長差を活かしたアーチャーは一瞬先に動き、カウンターのヒザ蹴りをぶち込んだ。崩れ落ちた飯伏を仕留めるべく、秘密兵器のムーンサルトプレスへ。決まれば決着がついた場面だったが、飯伏はギリギリで回避して自爆を誘う。

　なおも粘るアーチャーはブラックアウトの構えに入ったが、飯伏は背後に不時着すると、不意を突くハイキックをズバリ。ヒザをついたアーチャーに「イヤォオ!」の雄叫びからボマイェを突き刺す。そして、今度こそカミゴェがさく裂。直撃を受けてもヒザ立ちで粘るアーチャーに対し、今度は生ヒザ式で再度叩き込んで3カウントを奪い取った。

　飯伏はこれで3連勝。左足の負傷を感じさせないファイトで、白星を先行させた。試合後、アーチャーに再戦をアピールしていた飯伏は「いや、凄すぎる。あんなでっかいヤツと戦ったことないし、正直全部、9対1で攻められた。初めて…そのカミ(ゴェ)が効かなかった。1発で仕留められなかったのは、倒れなかったのは彼が初めてかなと。内容として負けましたね、完全に」とアメリカン・サイコを絶賛。その上で、「正直何回でもやりたいです。また、新しい標的が見つかりましたね。最強ですよ、最強」と再戦を熱望した。

　「僕の最狂の部分をランス・アーチャーに目覚めさせてもらいました。これからまた強くなります。進化します。全部勝ちます。体も大丈夫だから」と充実感をあらわにした飯伏。4連勝をかけて、7・30高松ではファレと対戦する。一方、3連敗となったアーチャーは全勝中のオカダと激突する。