7/28【新日本】コブが意地のリベンジ タイチ粉砕で2勝目

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』愛知県体育館(名古屋)(2019年7月28日)
Bブロック公式戦　○ジェフ・コブvsタイチ×

　タイチの奇襲などラフファイトに苦しんだコブだったが、最後は必殺のツアー・オブ・ジ・アイランドで意地の激勝。5・3博多のNEVER王座戦で敗れたリベンジを果たし、G1で2勝目を獲得した。

　2勝2敗のタイチと1勝3敗のコブが対戦した。勝敗イーブンのタイチに対し、コブは黒星が先行中だ。2人はNEVER王座を懸けて5・3博多で対戦。タイチが勝利してベルト奪取を果たしており、コブにとっては雪辱戦となる。コブ撃破に絶対の自信を持つタイチは昨日(27日)の名古屋大会での前哨戦で握手を交わし、「あいつはただのデブだ。もう結果は出てんだ」と余裕を見せていた。

　昨日に続き、タイチは再び自ら手を差し出してコブと握手を交わす。コブがクリーンにブレイクすると、タイチは拍手を送り、セコンドのあべみほをエプロンに上がらせて、コブと握手するように要請した。コブがそれに同意するが、隙を突いてタイチが背後から奇襲。だが、コブはショルダータックルからのドロップキックで場外に蹴落とした。

　場外戦になると、あべみほを楯にした追撃を防いだタイチがマイクスタンドやイスでコブを痛打して逆襲。ラフファイトを駆使して攻め立て、「どうした、デブ」と挑発する。サミングで動きを止めると、顔面にステップキックをお見舞い。しかし、怒りのコブはタイチを抱え上げてコーナーに押し込むと、エルボーやハンマーパンチを乱れ打ち、串刺しラリアットを発射して流れを奪い取った。その場飛びムーンサルトプレスは自爆に終わるが、強引にブレーンバスターでぶっこ抜く。

　タイチも串刺しジャンピングハイキック、正調ジャンピングハイキックで押し返すと、天翔十字鳳は空を切ったものの、アックスボンバーを打ち抜いた。しかし、ブラックメフィストは決まらず。反対にコブが起き上がり小坊師式サイドスープレックスを繰り出すと、抵抗するタイチをパイルドライバーで真っ逆さまにマットに突き刺した。パワーボム狙いは抱え上げたところでタイチの抵抗にあうが、空中で体勢を変えてバックドロップを敢行。一気に必殺のツアー・オブ・ジ・アイランドの構えに。

　これを首固めでしのいだタイチはフロントハイキック、後頭部アックスボンバー、ジャンピングハイキックと猛ラッシュに出たものの、天翔十字鳳を読んだコブはドンピシャリのタイミングでトラースキックを一閃。タイチを真似て天翔十字鳳を予告して場内を沸かす。タイチは苦し紛れに海野レフェリーを楯にし、死角を作って急所蹴りを狙ったものの、一瞬先に動いたコブはエルボー、頭突きで鎮圧。重たいラリアットでタイチを吹き飛ばすと、最後はツアー・オブ・ジ・アイランドがさく裂して、一気に勝負を決めた。

　コブがNEVER王座戦のリベンジに成功。G1で2勝目を挙げた。「白星街道に戻ってきたぞ」と吠えたコブは「俺のことを騙そうとしてきただろ。昨日、俺に握手を求めてきて、それで安心させて、後ろから攻撃してくる。まあ、それがタイチのやり方ってことは百もお見通しさ。もっと頭を使え」とタイチの作戦を完全に読んでいたことを明かし、「このG1、ここから上がっていくぞ」と浮上を予告した。次戦は8・1博多。コブは鷹木信悟と、タイチはジェイ・ホワイトと対戦する。