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8/1【新日本】“5年連続対決"で石井粉砕、後藤メインで3勝目 2位7人がモクスリー追走

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』福岡市民体育館(2019年8月1日)
Bブロック公式戦 ○後藤洋央紀vs石井智宏×

 後藤がG1で5年連続の対戦となった石井を真っ向勝負の末に粉砕。荒武者が博多のメインを制して3勝目を挙げた。今大会の結果、Bブロックは1敗で首位のモクスリーを3敗の後藤ら7人が追いかける大混戦の様相を呈してきた。

 ともにCHAOSに所属している2勝3敗の後藤と3勝2敗の石井が博多のメインイベントで激突した。後藤は開幕戦で因縁のジェイを下したものの、そこから3連敗で失速。しかし、7・28名古屋では矢野をわずか102秒で撃破し、「G1 CLIMAX、これで流れが変わるぞ」と逆襲を予告した。対する石井は勝ち星が先行しているものの、首位のモクスリーとは4点差となっており、「俺はもう綱渡り状態」とここからの全勝を誓っている。2人がG1で同ブロックになるのは5年連続で、毎回凄まじい肉弾戦となってきた。2015年から3年連続で後藤が勝利しているが、昨年は石井が制している。

 激しいショルダータックル合戦で試合はスタート。後藤が押し勝ったものの、石井もブレーンバスターですぐにやり返す。「来い、後藤」と叫んで、胸板への張り手を仁王立ちで受け止めると、逆水平やサッカーボールキック、頭突きでペースを握った。さらに、後藤のエルボー連打を浴びても前進し、エルボーやステップキックに繋げる。

 真っ向勝負で引いてなるものかと、後藤はローリングラリアットで反撃開始。村正、バックドロップと畳みかける。石井がバックドロップなどで抵抗しても、荒々しくエルボーを連打して譲らず。いつ果てることなくエルボー合戦を繰り広げた。石井はパワースラムで反攻するも、続くパイルドライバーをリバースした後藤は、しつこく仕掛けた追尾式ラリアットで石井の首を刈った。

 後藤はコーナーに石井を据えてのネックブリーカードロップを敢行。雪崩式ブレーンバスターを狙われたのを利用して回天をお見舞いする。チャンスを掴んだ後藤だったが、牛殺しは不発。ここから2人はラリアット合戦で気持ちをぶつけ合うと、両者リングに崩れ落ちた。石井コール、後藤コールがこだまする。

 後藤のビンタに被弾して表情を一変させた石井は左右のエルボーを乱れ打ち。後藤のノーモーション頭突きにカウンターのエルボーを合わせると、豪快なパワーボムで追い討ちした。後藤のラリアットをかいくぐって投げ捨てジャーマン、スライディングラリアットとラッシュ。満を持して、垂直落下式ブレーンバスターの構えに。

 激しいせめぎ合いの末に、後藤はヘッドショットで石井の動きを止めると、スリーパーで絞めに絞め、そこからGTR狙いに切り換える。決まらないとみるや、牛殺しをグサリ。後藤は手を掴んだままミドルキックを何発もねじ込んだ。気合いで耐え抜いた石井はその手を掴み返して頭突きを連打。だが、後藤も引かずに頭突きを合わせて、強引に押し切った。

 裏GTRからこん身のミドルキックをぶち込むと、後藤は一気に正調GTRに。粘る石井は延髄斬りから垂直落下式ブレーンバスターを狙ったものの、競り合いを制した後藤はG1用の新兵器・牛殺し式GTRを発射。今度こそ正調GTRを繰り出して、熱戦に終止符を打った。

 土俵際の一戦を執念で制した後藤が3勝目。勝敗をイーブンに戻した。大声援を浴びた荒武者はマイクを握り、「福岡、ただいま。福岡は俺の第二の故郷だと思ってますんで。今日もたくさんの方が遠方から応援しに来てくれてます」と福岡の観客に感謝のメッセージを送ると、「そんな中で、こうして勝てて、嬉しいです! G1 CLIMAX、まだまだ続きます。どんな結末が待っているか、まだまだわかりません。でも、これだけは言わせてください。G1のGは後藤のG! ありがとう!」と勝利の雄叫びを挙げた。

 首位のモクスリーが初黒星を喫し、3勝3敗で2位に7人並んでBブロックは大混戦。後藤はモクスリーとの直接対決(8・8横浜文体)を残しており、まだまだチャンスがある。「紙一重だね。わかってはいたけど。ただ、石井智宏、ありがとう。この俺にもう迷いはない」とバックステージで言葉少なに語った後藤は、今日の試合同様にただただ真っ直ぐに頂を目指す構えだ。次戦は8・4大阪。後藤はコブと、石井は矢野と対戦する。

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