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8/4【新日本】ロス・インゴ対決で鷹木を熱戦突破 4勝目・内藤がIWGP&IC同時戴冠に執念

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)(2019年8月4日)
Bブロック公式戦 ○内藤哲也vs鷹木信悟×

 鷹木とのロス・インゴ軍同門対決を熱戦の末に突破して、内藤が価値ある4勝目。G1前から見据えていた史上初となるIWGPヘビー級王座とインターコンチネンタル王座の同時戴冠実現に改めて執念を燃やした。

 3勝3敗の内藤と2勝4敗の鷹木によるロス・インゴ軍同門対決がBブロック公式戦として実現した。IC王者・内藤はIWGPヘビー級王座との同時戴冠を狙ってG1に臨んだものの、ブロック突破の可能性は残しつつも、勝敗イーブンと伸び悩んでいる。対する鷹木は黒星先行で内藤に敗れれば負け越しが確定となる。2人は同じ1982年生まれで、かつてプロレスラーを夢見ながら、アニマル浜口ジムで一緒に汗を流した仲。知り合ってから19年を経て、とうとう初対決が組まれた。

 いきなり激しい先制争いを展開するが、裏の裏まで読み合って場内を沸かす。内藤はトペにいくと見せかけて寝転んだり、鷹木がリングに投げ込んだイスに座って挑発したりと、上手く感情を揺さぶり、首攻めでペースを掴んだ。

 それでも鷹木は感情むき出しの戦い方をやめない。内藤にツバを吐きかけられて鬼の表情となり、バックエルボー、ナックルパート、左腕ラリアットの波状攻撃を敢行。ロープ際でパンピングボンバーを振り抜くと、場外戦でも圧倒すると、リングに戻ってもショルダータックル、ブレーンバスターとパワフルな攻撃が次々と決まった。

 鷹木に感化されるように、内藤も感情的になると、マンハッタンドロップ、コルバタで主導権を奪い取り、再び首攻めに。鷹木はデスバレーボムや背面式ダイビングエルボードロップ、熨斗紙などで抵抗したものの、内藤はスイング式DDT、浴びせ蹴り、ジャンピングエルボーと得意の動きで反攻し、グロリアもさく裂した。

 しかし、デスティーノは時期尚早で決まらない。そのまま内藤を抱え上げて、パワーボムに繋げた鷹木はコーナーへのジャーマンから串刺しパンピングボンバー2連発を突き刺す。内藤も雪崩式フランケン、リバースフランケンと挽回を図るが、コリエンド式デスティーノ狙いを読んだ鷹木は左腕ラリアットをフルスイングで叩き込んでなぎ倒した。

 先に立ち上がった鷹木はショートレンジパンピングボンバーを2連続で振り抜くと、追尾式左ラリアット、高速バックドロップと猛ラッシュ。内藤も投げっ放しドラゴンスープレックス、延髄斬りを返したが、ジャンピングエルボーは鷹木がキャッチし、MADE IN JAPANを敢行した。内藤がキックアウトすると、場内から重低音ストンピングが発生する。鷹木はこん身のパンピング弾で内藤を1回転させるも、これでも3カウントは奪えず。ならばと「終わりだ!」と吠えてラスト・オブ・ザ・ドラゴンへ。しかし、担ぎ上げられたところで、内藤が上手くデスティーノで切り返して両者大の字に持ち込んだ。

 フラフラになりながらも2人は壮絶なエルボー合戦を展開。鷹木はヘッドバットでなぎ倒したものの、続くブレーンバスターは内藤がバレンティアで切り返して活路を開き、絶叫してデスティーノへ。鷹木はこれを振り払い、強烈なパンピングボンバーをズバリ。今度こそとラスト・オブ・ザ・ドラゴンを仕掛けるが、内藤はカナディアンデストロイヤーで鎮圧すると、コリエンド式デスティーノ、正調デスティーノを連続して繰り出し、とうとう死闘を制した。

 27分超えの同門対決を制して、内藤が4勝目。再び白星を先行させた。内藤がブロック突破の望みを繋いだ一方、鷹木の負け越し&脱落が決定。去っていく鷹木に向けて、内藤はマイクで「去年の10月、新たなるパレハとして迎え入れたことはやっぱり間違いじゃなかったよ。またいつかシングルマッチで戦う日を楽しみに待ってるぜ、カブロン」と声をかけた。場内からは鷹木コールがこだまする。

 盟友を見送った内藤は「今年のG1 CLIMAX、4勝3敗と非常に不甲斐ない成績ですが、可能性が少しでもある限り、俺は最後まで全力で戦い抜きますよ。なぜなら、その先に見据えているものがあるから。史上初の偉業を達成するその瞬間を、皆様楽しみに待っててください」と改めてIWGP王座とIC王座の同時戴冠をアピールする。大歓声を浴びた内藤は最後に「ロス・インゴベルナブレス〜デ!ハ!ポン!」の大合唱で熱戦続きの大阪2連戦を締めくくった。

 「今日久々に向き合ってみて、アニマル浜口ジムで切磋琢磨してた時代がフラッシュバックしてきたよね。凄え懐かしかったな。ほとんど俺、鷹木に勝ったことなかったから。俺にとって彼は嫉妬の対象でしかなかったからね。こうしてプロのリングで戦い、そして彼に勝てたこと。ずっと心に溜め込んでいたものが発散されたかな」と鷹木への思いを吐露した内藤だったが、すでに気持ちはこの先へと向いている。「リング上でも言ったように、俺は史上初の偉業を目指してやっているわけだし、そこに俺は辿り着いてみせますよ。まあ、状況は厳しいけどね。この鷹木からの勝利を無駄にしたくないし、するわけにはいかないし」とバックステージでも“史上初の偉業"に向けて執念を燃やした。

 IWGP王座への挑戦をいち早く実現させるためには、G1優勝が絶対条件。首位・モクスリーと2点差とはいえ、直接対決には敗れており、不利な状況に変わりはない。次戦の8・8横浜文体はコブと対戦が控えているが、これも落とせない一戦となりそうだ。一方、敗れた鷹木は横浜文体のメインでNEVER王者・石井に挑む。

【内藤の話】「今日の勝利で何とか踏みとどまったかな。他力本願だけどね。何とか踏みとどまったわけでしょ? 鷹木と初めて出会ってから19年。最後に向き合ったのは彼が20歳ぐらいの時かな。だから、もう17年、16年前のことなんだけどさ。今日久々に向き合ってみて、アニマル浜口ジムで切磋琢磨してた時代がフラッシュバックしてきたよね。凄え懐かしかったな。ほとんど俺、鷹木に勝ったことなかったから。俺にとって彼は嫉妬の対象でしかなかったからね。こうしてプロのリングで戦い、そして彼に勝てたこと。ずっと心に溜め込んでいたものが発散されたかな。まあでもさ、これだけ鷹木のことを語ってるけど、でも、このG1 CLIMAX、別に鷹木に勝ちたくて出たわけじゃないからね。こうやって懐かしの対戦を煽るためだけにG1 CLIMAXに出ているわけじゃないから。リング上でも言ったように、俺は史上初の偉業を目指してやっているわけだし、そこに俺は辿り着いてみせますよ。まあ、状況は厳しいけどね。この鷹木からの勝利を無駄にしたくないし、するわけにはいかないし。彼からの勝利が物凄く価値のあることだって俺、知ってるからね。凄え価値のある1勝だよ。これを無駄にしないためにも、あと2試合、俺の全力で戦いますよ。そして、優勝を目指しますよ。なぜながらその先に見据えているものがあるから。じゃあ、次は浜松アリーナでまたお会いしましょう。アディオス」

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