8/11【新日本】G1最終戦で後藤を真っ向粉砕 鷹木が“ヘビー級”宣言

『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』東京・日本武道館(2019年8月11日)
Bブロック公式戦　○鷹木信悟vs後藤洋央紀×

　鷹木が真っ向勝負で後藤を粉砕。荒武者の決勝進出を阻み、4勝5敗で初のG1を締めくくった鷹木は「たった今からヘビー級選手としてやっていく」と宣言した。

　優勝決定戦進出の望みを繋ぐ5勝3敗の後藤と3勝5敗の鷹木がBブロック最終公式戦で対戦した。後藤はこの試合を制した上で、かつメインイベントでジェイが勝利すればブロック突破となる。シングル初対決に向けて、後藤は「しっかり勝って、あとは天命に従うまでだ」と必勝を予告。一方、鷹木は後藤がLA道場でG1に向けて特訓している間も常に試合に出場していたことを強調し「ずっと出続けている俺のほうが精神的にはかなり上にいると思っている」と自信を見せていた。

　序盤から2人は肉弾戦を繰り広げる。鷹木はショルダータックル、セントーン、ブレーンバスターなどパワフルな攻撃で先制するが、後藤もローリングラリアット、雪崩式ネックブリーカードロップ、サッカーボールキックで巻き返して譲らず、しばらく一進一退の攻防が続いた。

　後藤が串刺しラリアットを2連発でぶち込むと、闘志むき出しの打撃戦に発展。ここから鷹木が豪快なバックドロップや左腕ラリアットなどで先にアクセルを踏む。しかし、後藤は熨斗紙狙いをブレーンバスターで阻止。村正、バックドロップで逆にチャンスを掴んだ。鷹木の延髄ラリアットでよろめいたものの、後藤はしつこくスリーパーで絞め上げていく。

　鷹木はこれをわざと背負って、熨斗紙の要領で押し潰すと、正調熨斗紙に繋げる。鷹木コールを背に受けて、MADE IN JAPANの構えに。決まらないとみるや、ショートレンジのパンピングボンバーを連射したものの、後藤も引かずに激しいラリアット合戦に雪崩れ込んだ。

　執念で押し切った後藤は牛殺しで鷹木を追い詰めると、腕を固めた状態でミドルキックを猛連打。GTRは決まらず、ノーモーション頭突きも正面衝突に終わると、後藤は再び牛殺しを狙ったが、振り払った鷹木は一気にMADE IN JAPANを敢行した。

　激情を爆発させた鷹木は串刺しパンピングボンバー、正調パンピングボンバーとその右腕をフルスイングで叩き込む。後藤が沈まないとみるや、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンへ。抵抗する後藤はGTRや昇天改こそ決まらなかったが、ワンツーエルボーでメッタ打ちにされても倒れず、ノーモーション頭突きを一閃。間髪入れずに裏GTRを敢行した。そして、すぐさま距離を取ってこん身のミドルキックを狙うも、先に一歩踏み込んだ鷹木がパンピング弾を発射する。不意を突かれて動きの止まった後藤にパンピングボンバーをさらにぶち込むと、重低音ストンピングが武道館に巻き起こる中、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンをズバリ。熱戦に終止符打った。

　鷹木が真っ向勝負で激勝。後藤のブロック突破を阻んで、4勝5敗でG1を終えた。負け越しとなったものの、鷹木は「G1 CLIMAX、思った通り。最高の舞台だったな。俺はこんな強烈な刺激を求めてここ新日本に来ている。本当にこのG1ではいい経験ができた。悔しい思いもたくさんしたけどな」と充実感をあらわに。

　そんな鷹木がぶち上げたのがヘビー級転向だ。G1前は無差別級として挑むと語っていたが、「石井戦、後藤戦、連覇して、逃げ道を作らないためにも、ハッキリと宣言しておく。鷹木信悟、たった今からヘビー級選手としてやっていく」と断言。「それがこの新日本で本当の意味で龍の如く、テッペンまで上り詰めるために必要な道だと理解した。誰に何と言われようと、これが俺の我道驀進(がどうばくしん)だ!」とさらなる高みを目指す覚悟を示した。