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8/11【全日本】青木さんに届け…同期・太田が一夜限りの復活、岡田相手に大奮闘

『青木篤志追悼大会』東京・後楽園ホール(2019年8月11日)
○岡田佑介vs太田一平×

 青木さんの同期・太田が10年ぶりに復帰。岡田との一騎打ちに敗れはしたものの、青木さんに捧げる全力ファイトをみせた。

 太田は青木さんの同期で、2005年12月24日にノアで同日デビュー。その初陣で青木さんとタッグを組んでいる(相手は三沢光晴&田上明)。2009年10月に引退し、ボディビルダーとしても活動しているが、青木さん追悼興行となったこの日、10年ぶりのリング復帰を果たし、岡田との一騎打ちに臨んだ。

 元ノアの平柳玄藩さんをセコンドに帯同した太田は筋骨隆々の肉体でどよめきを誘い、ボディビル仕込みのポージングを披露。のっけから張り手の打ち合いを展開し、現役時代の得意技だったエアプレーンスピンで41回転して沸かせた。だが、ラリアットは相打ちに終わり、岡田のドロップキックを食らって失速。頭突き連打を浴びると、最後はフィッシャーマンバスターで叩きつけられて3カウントを聞いた。

 平柳さんに介抱されて立ち上がった太田は岡田と握手を交わし、ともに深々と頭を下げてノーサイド。岡田が「もう一回やりましょう!」と人差し指を立てたが、太田は手を振って拒んだ。10年ぶりのリングに「やっぱプロレスラーは強いですね。ボディビルで体は鍛えているけど、全然話にならない」とブランクを感じる一方で、「楽しかったですよ。凄く気持ちよかった」と充実感を味わうことができた。「これで気持ちよく青木さんも休んでくれたら」と天国の青木さんにメッセージを送った。一方、セコンドながら久々に公の場に姿をみせた平柳さんは「こんな試合もしてないセコンドとか裏方がベラベラ喋るようなもんじゃないです」と前置きしたうえで、「ただ1つだけ言うなら、じゃあ、青木さん、またねって感じで」とらしい言い回しで青木さんに別れの言葉を送っていた。

【岡田の話】「まず8月11日、この青木さんの追悼大会、ホンマにいろんな感情がこみ上げて、自分でも今どうやって言葉に出したらいいかが正直出てこないけど、でもやっぱり俺は青木さんに、青木篤志に育てられたプロレスラー・岡田佑介です。そのプロレスラー・岡田佑介の心の中にはいつでも青木さんがいます。今、青木さんと同期やった太田一平さんとシングルマッチをやった。勝った。でも、青木さんの心の中で『しょっぺえ』って言ってるかもしれん。でも、それでも俺は青木さんに教わってきたプロレスで、太田一平さんに勝ちました。そして、俺がもっと倒さなきゃいけないプロレス界の強豪っていうのは、もっと山のようにいます。その中には青木さんももちろんいました。でも、もう青木さんはいない。じゃあ、どうしていくか? それはもう俺が青木さんの魂を、魂を持って、あのリング上で戦い続けることだけ。俺はそうやって思ってます。なんで、今日の追悼大会に関しては、前の(6月)18日はちょっとみんな悲しい感じで終わったかもしれんけど、今日はハッピーな感じに終わりましょう。だから、俺は今日の今からの試合も青木さんと一緒に、青木さんの試合の解説付きで見たいと思います。ありがとうございました」

【試合後の太田&平柳】
▼太田「いや、レスラーは強い…。強い…」

▼平柳「お疲れ、太田(拍手をする)」

▼太田「やっぱプロレスラーは強いですね。ボディビルで体は鍛えているけど、全然話にならない。強い。何かあれば」

――久々の試合はどうだった?

▼太田「楽しかったですよ。凄く気持ちよかったんで。これで気持ちよく青木さんも休んでくれたらと思うんで」

▼平柳「情けねえんだよ! お前」

▼太田「青木さんも喜んでくれてるんじゃないですか?」

▼平柳「喜んでねえよ!」

▼太田「平柳さんも来てくれて」

――改めて青木さんへの思いは?

▼太田「残念しかないですよね」

▼平柳「ガツンと言ってやれ」

▼太田「ガツンと。なんか僕は思うんだけど、これは僕個人のあれですけど、青木さん、場所は違ったなと思って。リングの上だったらまだと思ったけど…。いや、早いよ。ねえ、平柳さん? 青木さんの入場曲とミックスしてもらったんですけど、青木さんの曲がかかって、ちょっと泣きそうになりましたね」

▼平柳「誰も気づいてないよ(笑)」

▼太田「ちょっと入場前にウルウルしちゃったんだけれども…。今日、こういうことだったんで、試合に出たということでした。ありがとうございました。すいません。気の利いたコメント言えず。すいません」

――平柳さんの青木さんへの思いは?

▼平柳「こんな試合もしてないセコンドとか裏方がベラベラ喋るようなもんじゃないです。バカみたいに。まあ、ただ1つだけ言うなら、じゃあ、青木さん、またねって感じで。以上です。ありがとうございました」

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