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9/29【DDT】HARASHIMAがEXTREME王座5ヵ月ぶり返り咲き 11・3両国でKO-D王者・竹下と二冠

『Who's Gonna TOP?2019』東京・後楽園ホール(2019年9月5日)
DDT EXTREME級選手権試合 ○HARASHIMAvs遠藤哲哉×vs黒潮“イケメン”二郎×

 HARASHIMAが遠藤、イケメンとの3WAY戦を制して5ヵ月ぶりにEXTREME王座に返り咲き。11・3両国大会のメインでKO-D王者・竹下と二冠戦で激突することになった。

 EXTREME王者のイケメンは8・25後楽園でのラダーマッチで佐々木を撃破し、初防衛に成功した。試合後、再浮上を見据えるHARASHIMAと今年のD王GPでイケメンに敗れた雪辱を狙う遠藤が同時に挑戦表明。遺恨を引きずる2人が舌戦を繰り広げると、イケメンは「お前ら2人でかかってこいよ。3WAYでやってやる」と同時迎撃を宣言。勝ち残り形式でのタイトル戦が決定した。その後、KO-D王者の竹下が二冠獲りに興味を示したのを受けて、この試合の勝者が11・3両国のメインで竹下とダブルタイトル戦を行うことも発表された。

 序盤は攻守が激しく入れ替わる展開に。イケメンと遠藤が共闘する場面もあったが、一進一退の攻防が続く。大きく動いたのは10分経過直後のHARASHIMAがイケメンに雪崩式ブレーンバスターを狙った場面。遠藤はそのHARASHIMAをダイブ式の回転エビ固めでぶん投げ、2人を同時にマットに叩きつけた。遠藤はイケメンとともに2人がかりでHARAHSIMAを押さえ込むが、ロープに足をかけていたのが松井レフェリーに見つかってしまう。ならばとイケメンを蹴散らし、1人でHARASHIMAと対峙。シュミット式バックブリーカーからハンドスプリング式レッグラリアットの構えに。

 場外からこれを妨害したイケメンはリングに飛び込むが、HARASHIMAはファルコンアローを敢行。スワンダイブでの空中撃墜を狙った遠藤を自爆させ、そこにスワンダイブ式ボディプレスを投下した。イケメンはスワンダイブ式サマーソルトドロップをHARAHSHIMAに投下すると、トラースキックやバズソーキックを連打。ハイブリッドブラスターでHARASHIMAを追い詰め、ムーンサルトプレスを落とした。が、HARASHIMAが剣山で撃墜すると、遠藤がイケメンにトーチャーラックボムからシューティングスタープレスへ。今度はイケメンが剣山で撃墜すると、イケメン落としから押さえ込むが、そこにHARAHSIMAが蒼魔刀をねじ込み、イケメンを脱落させた。

 すぐに動いた遠藤はドラゴンスクリューでHARASHIMAの動きをストップさせると、サスケスペシャルで飛翔。リングに戻ると、スワンダイブ式ファイヤーバードスプラッシュを落とし、ゆりかもめで絞めに絞めた。しのがれるとトーチャーラックボムを狙うが、HARASHIMAはリバースフランケンを敢行。だが、先に動いた遠藤が後頭部へのダブルニーアタック、リバースフランケンと畳みかけ、掟破りの逆蒼魔刀の構えに。これを読んだHARASHIMAは先に動いて、カウンターのスタンディング式蒼魔刀でダブルダウンに持ち込んだ。

 同時に立ち上がると、エルボー合戦で火花。頭突きで強引にねじ伏せた遠藤だったが、HARAHSIMAもハイキック、顔面蹴り上げ、側頭部へのミドルキック、つるべ落としと猛ラッシュ。さらに側頭部を蹴り飛ばすと、最後はこん身の蒼魔刀で3カウントを奪い取った。

 HARASHIMAが3WAY戦を制して5ヵ月ぶりにEXTREME王座返り咲きを果たした。マイクを持つと、「皆さんの応援のおかげで勝つことができました。イケメン二郎、アメリカ行っちゃうんだって? 今日の試合、凄く楽しかったよ。アメリカで試合をしてもいいし、日本に戻ってきて試合をしてもいいから、いつでも待ってるから。またね。See you! あと、遠藤。前哨戦通じて、人の技を使ったり、遠藤が僕を大好きなことはしっかり伝わりました。遠藤、僕も大好きだよ。ありがとう」と爽やかに対戦相手2人に投げかけた。

 すると、竹下がリングに登場し、両国で二冠戦を行う2人が向かい合う。竹下は「まあ、正直なことを言うと、HARASHIMAさんが来るっていうのは一番意外でした。確かに2年前のさいたまSAで自分がHARASHIMAさんからこのベルトを獲って、1つ時代は動いたかもしれない。そして今、俺が興味あるのはそのEXTREMEのベルトだけなんで。俺は二冠王になって、DDTの本当の意味でのトップになることしか考えてないんで、よろしくお願いします」と宣言。対するHARASHIMAは「僕が勝ち残るって意外? これが現実だよ。僕はこれからもこれから先も現実を見せつけるだけ。ガッチリやってやるよ」と通告すると、2人はにらみ合う。

 竹下がリングを去ると、HARASHIMAが締めのマイク。「意外って言われちゃったけど、いやいや、これが事実だから」と言い放って拍手を浴びると、「僕はさいたまSAでベルトを獲られたことを一度たりとも忘れたことないよ。両国、やっときたこのチャンスだよ。僕は必ずこのチャンスを活かします」と断言。「竹下は凄いチャンピオンだよ。いろんな選手とやって、若いし、体もあるし、凄いチャンピオンだよ。でも、今日のあいつ、チャンピオンだったら、いつだって万全な状態でベストを見せろよって」と腰を痛めて精彩に欠く竹下を批判した。そして、「両国大会、また必ずDDTのトップに立ってやるさ〜」、「両国大会、みんな見に来るさ〜」、「全部の団体集まって、両国大会みんなの力で大成功させてやるさ〜」と呼びかけて「なんで?」の声を受けると、最後は「なんでかって? それは鍛えてるからだ!」と雄叫びをあげて、後楽園大会を締めくくった。

【試合後のHARASHIMA】
▼HARASHIMA「獲りましたよ、久々このEXTREME。イケメンも遠藤も強くていい選手で、難しいルールだったけど、もうね、生き残るしか、勝ち残るしかないんで、ガッチリ勝ちました」

――竹下から「意外」との言葉があったが?

▼HARASHIMA「ねぇ。彼の中では2年前かな。ビッグマッチで僕から獲って時代を変えたと思ってるのかもしれないけど、今日、僕が勝ち上がって、また挑戦することになった。これは現実。僕は現在をみせつけるだけ。リング上でも言ったけど。僕がチャンピオンで心がけていたこと、しっかり思ってやっていたことは、いつだって、どんな場所だって万全の状態でリングに上がってチャンピオンとして堂々と試合をやる。竹下は確かに凄い選手。若くて大きくて頭もよくて、凄い選手ではあるけど、チャンピオンとして僕が思うチャンピオン像じゃない部分があると思うんで。そこはしっかり否定させてもらうし、僕なりのベルトの価値、獲ってみせつけたいと思います。どうあるべきか」

――全ブランドが集合する中で11・3両国でどんな戦いをみせたい?

▼HARASHIMA「ルールはどうなるんですかね? 決めていいの? でもどんなルールであれ、ガッチリやるだけなんで。竹下との試合なら別にルール、いろんなルール試す必要ないし、ホントにガッチリやるだけ」

――さいたまでの敗戦から2年が経過し、HARASHIMA選手が進化した部分、竹下よりも勝っている部分は?

▼HARASHIMA「まずベストコンディション。さいたま過ぎてから僕が一度でもケガや病気で欠場したことがありますか? 一回もないと思います。足を引きずってリングに上がったことがありますか? 腰押さえてリングに上がったことありますか? ないと思います。そういう部分では絶対負けないと思います。ほかにもあるけどね(笑)」

【メイン後の竹下】
▼竹下「やっぱり個人的にはイケメン、遠藤はトップ戦線。レベル的にも。もちろんフィジカルもだし、プロレス頭的にも。より3WAYという難しい環境の中でHARASHIMAさんがどう適応するのかっていうのはちょっと読めなかったんですけど、最後は地力でもっていきましたね」

――両国メインでダブルタイトル戦が決まったが?

▼竹下「もうこの無差別のベルトはたぶん竹下幸之介になじんでるし、なじみすぎてるし。という中で僕がもっともっと戦いの、プロレスの可能性をみせていきたいという部分では必ずEXTREMEのベルトが必要なので。もちろんこの6人タッグのベルト。これでも自分は満足してます。ALL OUTでいろんな選手と試合して防衛重ねて、価値上げたと思ってるんで。このベルト(KO-D)もここまで大田区で遠藤さんから獲り返して、クリス・ブルックスとやって青木真也とやって、価値高めてると思う。タッグはもう一回ALL OUTのメンバーに任せて、全部ベルトを獲りたいですね。その中でEXTREMEという難しい試合形式の中で、ある意味、初挑戦になるんですよね、次の両国がEXTREMEは。初挑戦で獲っちゃおうと。3冠を狙って。2020年中には全部獲りたいです。同時に」

――全ブランドが集合する11・3両国でどんな試合をみせたい?

▼竹下「でも僕はずっと言ってるように、どういう環境であろうが、メインイベントであろうが、会場がどこであろうが、やることは変わりないんで。いつもベストを出してるし、いつも新しいことにトライしてるし。だから全然やることは変わらないです。DDTグループ全員集合する大会であったとしても、ケニー・オメガが来たとしても、僕は常にベストを出してるんで。その自負があるんで、やることは変わらないです」

――HARASHIMAから「コンディションを万全にしろ」と言われたが?

▼竹下「僕、ぎっくり腰もちでして。史上最大レベルのぎっくり腰がおとついきたんですけど、僕、回復力凄いんで。いつも寝る前にアントーニオ本多さんとトランザム★ヒロシさんに教えてもらった瞑想をしてですね。脳内できれいな星の骨をイメージしてるんです。だからすぐ治ってきましたね。すぐ治ってきましたけど、あと3日ほしいですね。あと3日あれば治る。次の札幌からバッチリです。HARASHIMAさんもせいぜい鍛えすぎないように。鍛えすぎると僕みたいにぎっくり腰になるんで。僕は間違いなく両国までには完璧に治ります。一切心配ないです」

――HARASHIMAに対する「意外」という言葉はこれまでやってきたことの自信が含まれている?

▼竹下「僕の予想とは違った。何となく試合の流れ、展開というのを予想していて、HARASHIMAさんが勝つ絵はみえてなかったし、ああいうふうにHARASHIMAさんは煽りVでも2017年、2年前に竹下に負けてって言ってましたけど、僕はその時、HARASHIMAさんに勝ってからも変わり続けてるし、進化し続けてる。じゃあHARASHIMAさんは僕に負けてからの2年間で何が変わったのか。今日はHARASHIMA選手が結果を残したんで、あえてそれ以上は言いませんけど。僕はあの時より進化してるよっていうのはさっき言った通りです。あの時の竹下と思わないでほしいです」

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