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10/14【新日本】台風でモクスリー来日不能…アーチャーが急転US新王者に 復活フィンレーがジュース救出

『KING OF PRO-WRESTLING』東京・両国国技館(2019年10月14日)
第7代IWGP USヘビー級王座決定戦 ○ランス・アーチャーvsジュース・ロビンソン×

 台風でUS王者のジョン・モクスリーが来日不能になり、急きょ、新王者決定戦が行われることに。ノーDQルールの大乱戦の末、アーチャーがジュースを撃破し、US王座初戴冠を果たした。試合後、暴行を受けるジュースを欠場中のデビッド・フィンレーが救出した。

 当初は遺恨を引きずるモクスリーとジュースによるUS王座を懸けた決着戦(ノーDQルール)が予定されていた。しかし、台風19号が発生。日本各地に甚大な被害をもたらしたが、海外からのフライトにも影響を及ぼし、モクスリーとザック・セイバーJr.が来日できず、今大会を欠場した。モクスリーが保持しているUS王座は返上扱いとなり、急きょ、ジュースとアーチャーによる新王者決定戦が組まれた。

 試合前にアーチャーがマイクで反則裁定なしのノーDQマッチを要求。ジュースも受け入れて、ゴングが鳴る。すると、いきなり急所を蹴り上げてジュースが先手。エプロンに逃げ延びたアーチャーにスピアーを突き刺して場外に叩き落とすと、その後も猛攻。パイプイスで背中を殴りつけ、ナックルパートを連射すると、鉄柵前でキャノンボールの構えに。

 しかし、先に動いたアーチャーはフロントハイキックで迎撃すると、本部席のテーブルめがけてチョークスラムを敢行。ジュースが動けないうちに、四方のコーナーからコーナーマットを引っぺがし、2つのコーナーにパイプイスを、もう2つのコーナーにテーブルを固定した。そして、ジュースを連続してそのイスに叩きつける。

 流れを変えたいジュースはロープ渡りを途中で阻止し、アーチャーをコーナー最上段からのブレーンバスターで投げ飛ばした。得意のナックルパートを乱れ打つと、テーブルに寄りかかったアーチャーにキャノンボールをズバリ。アーチャーごとテーブルをへし折る。だが、負けじとアーチャーは強烈なショルダータックルでジュースを突き飛ばし、残るもう1つのテーブルとの衝突を誘った。リング上にパイプイスを散乱させたアーチャーは、ジュースがその1つを手にしても、ナックルパートで吹き飛ばして絶叫。チョークスラムやEBDクローで勝負に出る。

 どちらもしのいだジュースはプリンスズスロウンで流れを押し戻し、パイプイスめがけてパルプフリクションを狙うも、逆にアーチャーがイスへのフルネルソンバスターを強行。一気にイスへのブラックアウトもお見舞いする。勝利を確信したアーチャーだったが、ジュースはギリギリでキックアウト。すると、アーチャーは狂気を漂わせ、ジュースの頭を鷲づかみにすると、何度もイスに叩きつけて暴走。そのままEBDクローで押さえ込んで、乱戦を制した。

 アーチャーが新王者決定戦を制し、US王座初戴冠。しかし、気持ちは収まらず、止めに入るセコンドを蹴散らし、なおもジュースを暴行する。と、ここで2月から左肩負傷で欠場していたジュースの盟友フィンレーが乱入して、アーチャーを必殺のプリマノクタで排除。ジュースを救出し、アーチャーとの間に遺恨が発生した。

 「今年のG1が終わった時、こんな展開を誰が予想したかな? 誰のせいでもないし、俺のせいでもない。誰かさんがただただ日本に来られなかった。それだけのことだ。ジュースのために泣き叫ぶ女子どもたち、好きなだけ泣けばいい。チャンピオンはこの俺だ! 俺のケツにキスでもしておけ」とバックステージでまくし立てたアーチャーは、「フィンレー、お前はもうちょっと家にいればよかったんじゃないのか? ちゃんと怪我を治して万全の状態で来たほうがいいんじゃないのか? 友達だと思っているから言ってやるよ。これが俺の優しさだ」と不気味に言い放った上で、「俺はIWGP USチャンピオンだ。USチャンピオンが全員を殺してやる」と抹殺を予告した。

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