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11/3【DDT】4ブランド81選手集結…両国メインでHARASHIMAがKO-D&EX二冠王に

『Ultimate Party 2019〜DDTグループ大集合!〜』東京・両国国技館(2019年11月3日)
KO-D無差別級&DDT EXTREME級両選手権試合 ○HARASHIMAvs竹下幸之介×

 4ブランド81選手が集結した両国メインで、竹下の腰攻めを耐え抜いたHARASHIMAが蒼魔刀で激勝。KO-D無差別王座&EXTREME王座の二冠王に輝いた。

 今年の両国にはDDTグループが総力を結集した大会となり、4ブランド81選手が集結。そのメインイベントではKO-D無差別級王者の竹下とEXTREME王者のHARASHIMAが二冠を懸けて激突した。前哨戦では竹下が2度ウォール・オブ・タケシタで直接勝利。一方、HARASHIMAは2017年3月のさいたまSAで竹下に敗れてからKO-D王座から遠ざかっており、2年8ヵ月越しの雪辱を狙っていた。

 前哨戦で勝利を奪ったウォール・オブ・タケシタ(逆エビ固め)に繋げるべく、のっけから竹下は鬼の腰攻めを展開。あらゆる手段を使って一転に集中攻撃を浴びせると、HARASHIMAがうつぶせになったところでダイビングボディプレスを投下し、遂にウォール・オブ・タケシタを仕掛けた。振り払ったHARASHIMAは串刺しフロントハイキック、雪崩式ブレーンバスター、ファルコンアローの波状攻撃で巻き返すも、流れを変えるには至らない。竹下は豪快なブルーサンダーで巻き返すと、腰攻めを再開し、今度こそウォール・オブ・タケシタに捕獲。場内には悲鳴にも似たHARASHIMAコールがこだました。

 リング中央で長時間絞め上げた竹下は、HARASHIMAのセコンドについたDISASTER BOX・大鷲らの声援に不快感を示して技を解いたものの、今度はロープを挟んだ状態でウォール・オブ・タケシタに捕らえる。さらに、エプロンでジャーマンの構えに。しかし、踏ん張ったHARASHIMAはトラースキックで竹下に尻餅をつかせると、エプロンで蒼魔刀を一閃。ピンチをチャンスに変えた。

 カウント19でリングに滑り込んだ竹下の顔面を蹴り上げたHARASHIMAは、ミドルキックやハイキックでメッタ打ちにする。だが、頼みの綱の蒼魔刀を竹下はキャッチ。ヒザを抱え込んで後転し、またまたウォール・オブ・タケシタに捕らえた。竹下は手を離さず、パワーボムを挟んでなおも絞め上げる。HARASHIMAは前哨戦の悪夢が蘇り、ギブアップ寸前まで追い詰められたが、大声援を受けて踏みとどまると、意地のロープエスケープ。場内がドッと沸く。

 そして、HARASHIMAがまさかの大技で反撃に転じた。雪崩式ブレーンバスターを狙われたところで頭突きをぶち込むと、雪崩式リバースフランケンを敢行。頭からマットに叩きつけられた竹下にスワンダイブ式蒼魔刀を突き刺す。粘りに粘る竹下は人でなしドライバーで再逆転を図ると、ランニングニーからラリアットに固執するが、HARASHIMAはジャンピングハイキック、スタンディング式蒼魔刀で連続迎撃。最後は正調蒼魔刀で3カウントを奪い取った。

 HARASHIMAが2年8ヵ月ぶりにKO-D無差別級王座に返り咲き、EXTREME王座と合わせて二冠王に輝いた。DISASTER BOXの仲間たちに祝福されると表情を緩ませたHARASHIMAは「勝ちました!」と勝利の雄叫び。「本当に前哨戦からきつい戦いで、ユニットのみんなの応援、同じ時を過ごした大家くん、KUDOくん、イサミ、ウラノ君。みんなの応援、そして、何よりも会場の皆さんの応援のおかげで勝つことができました。ありがとうございました」と感謝の意を表した。

 HARASHIMAが総勢81人に及ぶ出場選手を呼び込むと、ケニーや里歩、さらに敗れて一旦下がった竹下も姿を現した。HARASHIMAは「僕は前から思ってたけど、君は凄いプロレスラーだよ。本当に凄い。今日はたまたま僕が勝てただけ…かもしれない。いや、今日はたまたま僕が勝てただけだと思う。でも、次やっても、僕は勝つかもしれないから、また何度でも試合して、DDTをもっともっと盛り上げていこう。君の強いプロレスが必要です」と竹下にメッセージ。悔しそうな表情を覗かせた竹下も最終的には握手に応じた。

 最後を締めたのはもちろんHARASHIMA。「今、みんなはどんな顔をしてますか? 僕にはみんなの笑顔しか見えません。DDTグループ、今日は勢揃いでした。これからもみんなで盛り上げて、こういう素敵な空間を作っていきたいと思います」と決意を語ると、「これからもみんなで力を合わせて、素敵な空間作っていってやるさ〜」「6月のさいたまSAも大成功させてやるさ〜」「DDTこれからも、もっともっともっともっともっと盛り上がっていってやるさ」と力こぶを作って観客から「なんで〜?」の声を浴び、「なんでかって? それは鍛えているからだ!」と雄叫びをあげて、両国大会を大団円で締めくくった。久々に登場したDJニラは早くもEXTREME王座挑戦をアピール。最後までリングに残ったケニーもHARASIMAを祝福した。

 今月からはシングルリーグ戦・D王GPも開幕するが、全てを笑顔で受け止めたHARASHIMAに気負いはない。「昔ね、このベルトを争ったことがあるし、彼がやる気があるなら、対戦相手として僕は何の文句の付けようがありません。やってやりますよ」とニラ迎撃を宣言すると、KO-D王座については「やる気がある人、覚悟がある人、誰とでもやりたいと思います。若い子ともやってみたいと思います」と若い選手との対戦を熱望した。

 「やりたいことはいっぱいあります。DDTの未来、僕にはたくさん見えます」とどこまでも前向きなHARASHIMA。「やっぱり僕はリングで戦い続けていれば、またそういう出会いもあるのかなと。僕は急がないで、タイミングを見て」とケニーとの将来的な再会も視野に入れた。来年の6・7さいたまSA大会に向けて、すぐに新たな物語が始まるが、中心に立ってけん引するのは二冠王・HARASHIMA以外いないだろう。

【試合後のHARASHIMA】
※DISASTER BOXのメンバーが勝利を祝福すると、代表して大鷲が話し始まる

▼大鷲「おめでとう! (全員で拍手すると)正直、あれだけ腰を狙われて、この1ヵ月、本当にボロボロになって、どうなるのかわからなかったけど、僕たちはあなたを信じてました。同じ同世代として、本当に誇りです。これからはドンドン下からの突き上げがあると思うけど…突き上げるのはお前らだよ。(上野と吉村に視線を移し)お前らが突き上げていけよ、ドンドン。それまでHARASHIMAさんはこの座を譲らないから」

▼HARASHIMA「はい。本当にね、リングでも言ったけれど、前哨戦から厳しくて。本当に今日の試合もきつかったけれども、ユニットのみんなの応援と、それだけじゃなく、同じ時代を過ごした同世代の仲間…大家君だったり、KUDO君だったり、イサミだったり、ウラノ君だったり、そういう人たちの声が聞こえたし。そして何よりもお客さんの応援で僕は勝つことができました。本当に竹下は若くて、凄くて、強い選手です。リングでも言ったけど、本当に今日はたまたま僕が勝てただけかもしれないです。みんなの応援が力になったのは確かなことです。今日僕が勝てた理由としては、そこが大きかったと思います。世代交代とか、いろいろ言われてきてるかもしれないけど、もうDDTでそんなの関係ないんじゃないかなって簡単に思ってます。みんなが一生懸命戦って、素敵な空間が作れればいいんじゃないかなって。竹下ともまた試合やりたいし、同世代の人もそうだし、もっと下の子たちともまたドンドンベルトを懸けてやりたいし、やりたいことはいっぱいあります。DDTの未来、僕にはたくさん見えます。今日は本当にありがとうございました。みんなの応援で勝てました。以上です」

――前哨戦では腰を攻められていたが、HARASHIMA選手は「寝れば治る」と言っていた。今日も腰を攻められて、かなり苦しい場面があったが?

▼HARASHIMA「今日、試合が始まるまで正直、腰の回復具合は100%じゃなかったです…120%まで回復していました! ただ、やっぱり試合で、場外で予想外の技で腰をいかれてしまったんで、さすがに一気に腰のダメージは増えましたけど。今もよくはないですけど、みんなの応戦で頑張れたし、寝れば治ります!」

――2本のベルトを持って、これからどんなものを作っていきたい?

▼HARASHIMA「とりあえずEXTREMEのベルトをDJニラが狙ってきたというのは…。昔ね、このベルトを争ったことがあるし、彼がやる気があるなら、対戦相手として僕は何の文句の付けようがありません。やってやりますよ。彼にやる気と覚悟があるなら。同じように、このKO-Dのベルトもやる気がある人、覚悟がある人、誰とでもやりたいと思います。若い子ともやってみたいと思います」

――2本のベルトは使い分けていく?

▼HARASHIMA「そうですね。せっかくなんで、それぞれのベルトの特性を活かしたタイトルマッチをしたいかなって思います」

――最後、竹下選手を呼び込んで握手した。今回の試合に向けて、リング上だけではなく、言葉でも相当言い合ってきたが、戦いを終えて感じる部分があった?

▼HARASHIMA「そうですね。見ての通りですよ。試合が終わればノーサイド…って最近ちょっと流行っているじゃないですか。でも、みんなの笑顔が見られたんで、そういうことです」

――最後、リング上でケニー選手と2人きりになったが、ケニー選手と戦いたいという気持ちもある?

▼HARASHIMA「僕はもうやりたいですね。彼も最後に残ったってことは…。やっぱり僕はリングで戦い続けていれば、またそういう出会いもあるのかなと。僕は急がないで、タイミングを見て。嬉しかったです、残ってくれて」

――二冠王者として、さっそくD王GPが始まる。王者としてプレッシャーがかかる大会になると思うが?

▼HARASHIMA「プレッシャーとかあまり僕は感じないんで。やるべき試合をガッチリと。目の前の試合をやっていくだけです」

――KO-Dのベルトには愛着があると思うが、遠ざかっていたこの2年間は長かった?

▼HARASHIMA「うーん、まあ、タッグのベルトを持ったりとか、(KO-D王座に)挑戦したこともあったんで。考えれば長いけれども、本当にもう過ぎたことを僕は忘れちゃうんで。今は戻ってきた現実があるので、先を見ます。(質問が全て終わると)ありがとうございました!」

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