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11/4【大日本】“全員口内貫通"の凄惨マッチ 激勝・伊東が「通過点」の20周年

『両極譚〜RYOGOKUTAN〜2019』東京・両国国技館(2019年11月4日)
伊東竜二デビュー20周年記念試合 ○伊東竜二&佐々木貴vs葛西純&佐久田俊行×

 注射器や鉄串が4選手の口内を貫通する異常事態となったが、最後は主役の伊東がドラゴンスプラッシュで佐久田を撃破。自らの勝利で凄惨な記念試合を締めくくった伊東は「20年はあくまで通過点。30年、40年、50年と頑張っていきたいと思います」と高らかに宣言した。

 99年4月にデビューした伊東の20周年記念試合が両国で実現した。パートナーは今年6年半ぶりに大日本参戦が実現した貴。対するは2009年のプロレス大賞でベストバウトを受賞するなど幾度となく死闘を繰り広げた終生のライバル・葛西、そして現在のデスマッチ戦線で急浮上中の佐久田だ。役者揃いの一戦は凄惨な死闘となった。

 佐久田が入場ゲートの上からサマーソルトドロップを強行するも目測を誤って自爆する波乱の幕開け。包丁ボードや回転ノコギリボード、植木鉢などが乱舞すると、葛西と佐久田が凶器攻撃で伊東の20周年を祝福する。それでも代わった貴がブロック塀や剣山を持ち込んで巻き返すと、伊東が再びリングイン。因縁の葛西とベニヤ板で脳天を叩き合って気持ちをぶつけ合うと、いよいよ注射器を投入した。

 しかし、伊東は持ち込んだ注射器を佐久田に奪われ、頬を貫通されてしまう。さらに、佐久田は鉄串を投入するが、今度は伊東が強奪。お返しとばかりに佐久田の頬に突き刺した。葛西と貴も競り合い、4選手の頬を凶器が貫通する異常事態に。

 直後に佐久田は伊東に逆打ちを、葛西は貴にリバースタイガードライバーを同時発射。葛西のパールハーバースプラッシュと佐久田のダイビングサマーソルトドロップが時間差で伊東にクリーンヒットして好機を掴む。だが、記念試合で負けてなるものかと伊東&貴も逆襲。頬に刺さった注射器を引き抜き、佐久田の頭に突き刺すと、ドラゴンキッカーとトラースキックのサンドイッチ弾を叩き込んだ。そして、伊東が佐久田をブロック塀めがけて、貴が葛西の脳天に竹串を突き刺して、同時にみちのくドライバーIIをズバリ。最後は伊東がドラゴンスプラッシュを敢行して佐久田を仕留めた。

 自らの勝利で記念試合を締めくくった伊東は、因縁の葛西とも握手。「大日本プロレスたくさんのご来場ありがとうございます」と両国に集まったファンに感謝の意を表すと、「無事に20年を迎えることができました。20年もあればいろんなことが起きました。大怪我をしたり、相手が変なところから落ちたり…」と苦笑したものの、「しかし、20年はあくまで通過点。30年、40年、50年と頑張っていきたいと思います」と宣言した。

 バックステージでは77歳の大先輩・グレート小鹿の名前を出し、「グレート小鹿を追い越すまで頑張っていきたいと思います」と語った伊東。「伊東の上にはグレート小鹿がいるから。もう疲れたとか、しんどいとか、辞めたいとか、そんなこととてもじゃないけど言えないぞ」と貴も発破をかけていた。

【試合後の伊東&貴】
▼貴「先におれから一言。大日本プロレス年一のビッグマッチ。かつ、伊東竜二デビュー20周年記念試合。試合前はいろいろ言ったけど、やっぱり両国のリングに立って、伊東の隣に立って、こんな光栄なことはねえなって思ったよ。伊東、いろいろあるけど、パートナーに指名してくれてありがとう」

▼伊東「こちらこそありがとう」

▼貴「10年ぐらい経つとは思うんですけど…もっとかな。伊東とはずっと大日本プロレスのベルトを懸けてしのぎを削り合ってきて。その上でタッグも組んで、いろんなことも経験しましたよ。その上で、今は別々の団体でそれぞれトップで突っ走って。そして、こうやって記念すべき日に声がかかる。こんなありがたいことはないし。まあ、これもまた腐れ縁なんで。またお互いにもっともっと頑張って、また時には組んだり、時には戦ったりやっていこうじゃないか」

▼伊東「おう」

▼貴「おそらく向こうはもう仲違いしただろ、今日で」

▼伊東「20年、いろんなことがありました。佐々木貴との試合で大怪我もしたし。それに比べたら、今日の佐久田なんてかわいいもんですよ。ただね、そこからあいつがどうやって這い上がっていくのかですし。面白い相手でしたよ。自分はまだまだ20周年は通過点。30年、40年、50年。グレート小鹿を追い越すまで頑張っていきたいと思います」

▼貴「そうだな。伊東の上にはグレート小鹿がいるから。もう疲れたとか、しんどいとか、辞めたいとか、そんなこととてもじゃないけど言えないぞ。今はいくつだ?」

▼伊東「77」

▼貴「よし、あと35年は最低頑張らないとな。まあ、今日は伊東が20周年。俺が今年23年ってことは、あと2年すれば俺の25周年がやってくる。まったく会場も押さえてないし、全てノープランだけど、なんか相談するかもしれないな」

▼伊東「俺は20周年記念試合って言って、ホールでやって、あっちでもやって、いろんなところでやってるから」

▼貴「OK。またその時は相談に乗ってくれ」

▼伊東「熱い戦いを」

▼貴「まだ俺らの世代がデスマッチ界のトップで突っ走って。佐久田、うちで言えば杉浦、今は怪我で休んでいる正岡、いろんなヤツがいるかもしれないけど、まだまだ俺らの世代がデスマッチ界を引っ張っていくというのをまざまざと俺と伊東と葛西で見せていくよ。沼(澤)はなにやってんだ?」

▼伊東「欠場中。今年いっぱいは厳しい。でも、来年になったらあいつも戻ってくるし」

▼貴「小林は?」

▼伊東「頑張ってるよ」

▼貴「頑張ってる? まあ、いいだろ」

▼伊東「小林は来年25周年」

▼貴「じゃあ、またトップ戦線に戻って頑張ってもらおうか」

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