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11/7【DRAGON GATE】土井がBen-Kとの前哨戦制して絶叫「もう一回頂点からの景色みてみたい」、シュンが現状打破へ盟友Ben-Kと一騎打ちへ

 『THE GATE OF EVOLUTION 2019』東京・後楽園ホール大会が7日、行われ、土井成樹が王者Ben-Kの眼前でシュン・スカイウォーカーを破ってドリームゲート王座戦へ向けた前哨戦を制し、「俺自身もう一回このタイトルを獲って、頂点からの景色をみてみたいんや」と約10年ぶり2度目の戴冠を見据えた。連敗街道が続くシュンは盟友・Ben-Kとの一騎打ちで現状打破を図ることになった。

 11・4大阪大会でBen-Kが吉野を下し、ドリームゲート王座V3。試合後、土井が「現世代のYAMATOがいかれた、今日、吉野がいかれた。あとは俺しかおらんやろ! Ben-K、俺の挑戦受けろ」と表明し、12・15博多ビッグマッチで両者によるドリームゲート王座戦が決まった。

 この日、聖地・後楽園で両者による前哨戦が組まれた。王者・Ben-Kがシュンと、挑戦者・土井が前挑戦者・吉野とそれぞれ組んでの激突となった。

 両者は1ヵ月後のドリームゲート戦を意識して真っ向勝負を展開。エルボー合戦で何発も殴り合い、互いに一歩も退かない。Ben-Kがヘッドバットで競り勝てば、土井もすぐさまネックブリーカードロップで反撃。続くダイビングサマーソルトドロップはBen-Kが自爆させ、そこへシュンがダイビングボディプレスを投下した。

 だが、土井は吉野との好連係で猛攻に出る。吉野がBen-Kをセカンドロープに固定すると、土井がダイビングサマーソルトドロップを発射。土井がファイアーマンズキャリーで担いだシュンに吉野がミサイルキックを放つと同時に、Ben-Kにダイビングセントーンで落下する。すかさず土井がフェースバスター、ダイビングエルボードロップの波状攻撃をシュンに浴びせた。

 粘るシュンもダイビングボディアタック、ドロップキックで吉野に必死の反撃。Ben-Kがジャーマンでぶん投げ、ミサイルキックを放つと、シュンも変型タイガードライバー、その場飛びムーンサルトダブルニードロップで攻め立てた。が、ムーンサルトは土井が両ヒザで迎撃。すかさず吉野がトルベジーノで叩きつけ、ソル・ナシエンテで絞め上げる。シュンが耐えても、Ben-Kが吉野のラリアットで蹴散らされてローンバトルに。すかさず土井吉が連続串刺し攻撃を浴びせ、最後は吉野がトルベジーノ、土井がバカタレスライディングキックの連続攻撃でシュンの粘りを断ち切った。

 Ben-Kの眼前でシュンを撃破した土井がドリームゲート前哨戦を制した。2010年3月に第10代王者から陥落以来、実に9年9ヵ月ぶり2度目の戴冠を狙う土井は試合後、ベルトを持つBen-Kと対峙し、「俺は約10年前にそのベルトを失って、それ以降7回挑戦してきたけど、7回とも潰されてきた。次が8回目の挑戦や。Ben-Kお前、俺のこと潰すってこの前言ったよな。それやったら二度と俺の口から挑戦っていう言葉を出さんように潰してみろ」と挑発。「その代わりな、俺もベルト狙っていくからな。俺自身もう一回このタイトルを獲って、頂点からの景色をみてみたいんや」とドリームゲート獲りにかける覚悟を示した。

 するとBen-Kは「オイ土井。このベルトをな渡す気なんかねぇよ。今現時点で一番強い男のドリームゲートのチャンピオンがどんなもんかっつうのをな。福岡でてめぇに味わわせてやる。このベルトをかけて土井成樹、てめぇぶっ倒してやるからな」と返り討ちを宣言。ベルトを掲げると、両者が近距離でにらみ合った。

 一方、不振が続くシュンは9・1仙台大会に続く同一カードで再び土井に敗れた。前回の10・8後楽園大会では吉野との一騎打ちで苦杯をなめ、11・4大阪大会でのタッグマッチ(YAMATO&Kzyvs望月&シュン)でもKzyに敗戦。泥沼化しつつある現状に、元師匠の望月から「Ben-Kがドリームゲートチャンピオンになってお前、焦ってんだよ。Ben-KはBen-K、お前はお前だろ。お前のよさ見失わずによ、これからも頑張れよ」とエールを送られ、この日も土井から「負けて、どん底みて、そこから這い上がってきたらええ話やろ。俺ら土井吉は何回でもやってやる。逃げも隠れもせん。いつでもかかってこいよ」との言葉を投げかけられた。

 だが、相棒・Ben-Kは冷ややかだった。「トップ目指してやっていくって決めたのにな、どんな状況でも3カウント獲られるわけにはいかねぇんだよ。このままシュンが変わらないのであれば、組んでる意味なんてねぇよ。そこんところ、しっかり考えろ!」と手厳しい言葉を投げかけた。これにはシュンも「お前の言うとおり言い返す言葉がない。お前がチャンピオンになってから、俺は空回りしてばかり、鳴かず飛ばず。自分で自分が嫌になる」とうなだれるしかない。それでも「俺はあきらめられないんだよ!」と絶叫し、「一度だけでいい。俺にチャンスをくれ。俺とシングルマッチやってくれ!」とアピール。思いを汲んだBen-Kも「いいだろう。お前とシングルマッチやってやるよ。次回の後楽園でシュンとシングルマッチやってやるよ! シュン、てめぇもぶっ倒してやるからな」と受けて立った。

 シュンはパートナーで現ドリームゲート王者Ben-Kとの一騎打ちを現状打破のきっかけとするつもり。「Ben-K! 俺を! 俺を思い切り潰しにきてくれ。もし、それで俺が何もできないようなプロレスラーだったら、俺はそこまでの男ってことだよ。俺に価値はねぇよ」と非情化を要求。「後楽園の皆さん、俺は絶対にあきらめません! 俺の覚悟! 俺の覚悟を観に来てください!」と訴え、歓声を浴びていた。

 奥田啓介の望月道場入りに不満を爆発させたワタナベヒョウは「お前がな、辞めないんだったら、俺が望月道場を辞めてやるよ」と脱退し、R・E・Dに加入。リングネームもH・Y・Oに改め、悪の限りを尽くしている。これを受けて望月は制裁を決意。この日、両者の一騎打ちが組まれた。

 H・Y・Oがゴング前の奇襲攻撃に出て、試合は荒れ模様で幕を開けた。R・E・Dのセコンド勢が望月相手に集団暴行に出れば、負けじと望月道場勢もH・Y・Oを集団暴行。奥田はナックルパンチを打ち込む。すかさず望月が腕固め、ショルダーアームブリーカーで右腕攻めに出たが、しのいだH・Y・Oもアトミックドロップ、スタナーの連続攻撃で反撃。ダイビングセントーンを発射したが、2発目のは自爆に終わる。それでもH・Y・Oはローブローに出て、コーナーからダイブしたが、望月は急所を蹴り上げて報復。奥田から借りたオープンフィンガーグローブを右手に装着すると、鬼のような形相で顔面パンチ連打を浴びせた。ならばとH・Y・Oはイス攻撃に出たが、望月はパンチで座面をぶち抜いて阻止。そのまま両者が凶器で殴り合い、ともに制止するレフェリーを殴りつけてしまうと、両者反則の裁定が下された。

 試合後、H・Y・Oは「師範、今日も俺に勝てなかったですね」と嘲笑し、「俺は望月道場にいた時は負け続きだったけどよ、R・E・Dに入ってから、お前らと対戦して、俺は一度も負けてねぇぞ。望月道場みたいなところ辞めてよかったわ」と言い放つ。すると望月は「お前みたいな奴が辞めてくれて、あぁよかった」と応戦。「お前、何のつもりか知らねぇけど、別に俺はお前と抗争なんてするつもりねぇんだよ。器や格が違うんだ」と強調した。一方で「でもよ、下にいる3人がお前に全然やり足りねぇってよ」とセコンドについていた奥田、吉岡、箕浦を見やりながら続け、「望月道場の試合は基本的には正々堂々だけど、お前ら3人、こいつとやる時に限り何やってもいいからな。望月道場の教えに一つ新たな道場訓が加わったよ。『H・Y・Oには何をしてもいい』。次、お前覚悟しとけよ」と道場生3人にハッパをかけつつ、H・Y・Oを挑発した。これで望月道場vsR・E・Dの戦いが実現することになりそうだ。

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