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11/17【全日本】ゼウス&崔が王者の意地で初日、ジェイクはSweeper解散を宣言

『2019世界最強タッグ決定リーグ戦』北海道・ホテルエミシア札幌(2019年11月17日)
「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦 ○ゼウス&崔領二vsジェイク・リー&野村直矢×

 ゼウス&崔が世界タッグ王者の意地でジェイク&野村を破って2戦目で初日。一方、ジェイクはSweeper解散を宣言し、野村&岩本と共闘していく意向を示した。

 世界タッグ王者として最強タッグに臨んだゼウス&崔だが、初戦でTAJIRI&KAIに逆転負けを喫して黒星スタート。立て直しを図りたい2戦目でジェイク&野村と対戦した。

 先に主導権を握ったのは王者組。ゼウスが両腕バイセップスエクスプロージョンでジェイクと野村をまとめてなぎ倒し、逆水平を浴びせると、崔はサッカーボールキックで蹴りまくる。ジェイクが巻き返そうとしても、崔が大外刈りでせき止め、激しい打撃戦を展開。ジェイクがボディへの掌底を見舞えば、崔もブレーンバスターで引っこ抜いて応戦した。

 そしてゼウスと野村の顔合わせになって試合は佳境へと突入していく。一進一退の攻防が続く中、ゼウス&崔がダブルブレーンバスターを敢行すれば、ジェイク&野村も野村がジャーマン、串刺しジャンピングエルボー、ジェイクがフロントハイキック、野村がスピアーの連続攻撃でゼウスを攻め立てる。さらに野村がノムラロック(仮)で絞め上げた。

 崔がカットに飛び込むと、今度は王者組が好連係でたたみかける。崔が雪崩式ブレーンバスターで野村を叩き落とすと、間髪入れずゼウスがフロッグスプラッシュを発射。野村のスピアーをキャッチすると、ジェイクがレッグラリアット、野村がジャックナイフを流れるように決めたが、ゼウスは3カウントを許さない。フロッグスプラッシュもしのぐと、野村が勝負をかけたマキシマムを決めさせず。バイセップスエクスプロージョン、チョークスラム、ジャックハマーのフルコースで野村を仕留めた。

 ゼウス&崔が2戦目で待望の初白星。肉薄したジェイク&野村を王者の意地だけで振り切った。ゼウスが「今一番勢いに乗ってる二人から勝つことができた。この二人、さらに勢いが乗ってる二人と言えるんじゃないですか」と胸を張れば、崔は「入退場、マイク、試合、全部含めて、今一番もっていってるのは俺ら」、「間違いなく今、俺らより上のチームはいない」と断言。タッグ完全制覇へ向けて自信をみなぎらせた。次戦は明日11・18帯広大会のヨシタツ&レッドマン戦となる。

 一方、ジェイク&野村は2戦目で初黒星。次戦は同じく11・18帯広大会で、ジョー&秋山と対戦するが、試合後のバックステージでジェイクの口から爆弾発言が飛び出した。「Sweeper解散」だ。Sweeperは昨年6月、ジェイクをリーダーに結成されたが、最近はジェイクが野村と、崔がゼウスとそれぞれタッグを組むなど、ユニットとして機能しているとは言い難い状況が続いてきた。ジェイクも「常に何かを動かしてきたかというと、何も実際のところやってなくて、チームとしての活動は実際に何があるのか」と疑問を感じていた。

 そんな中、この日の試合後のリング上で崔から「これ機にいったん区切りつけて解散しよう」と呼びかけられた。「こんな感じのうやむやのチームであれば、ああいう形で対角線上に立った方がお客さんとしても面白いんじゃないかな」と呼応したジェイクは「遠回しに言わず、一言ズバッと言います。Sweeper解散します」と宣言。1年5ヵ月続いてきたSweeperは消滅することになった。

 そこでジェイクは「今一緒に戦っている野村直矢、そしてアジアタッグを一緒に巻いているパートナー岩本煌史。改めて俺、この3人で一緒に戦っていこうと思います」と新ユニットの結成を示唆。ジェイクとアジアタッグを保持する岩本も以前、Sweeperの存在意義に疑問符をつけていたが、「立ち上げたジェイク・リーがそういうなら、俺はジェイク・リーについていくし。実際Sweeperというユニットの中でアジアタッグ獲って、純粋なチームとして結果残し続けてきたのは俺とジェイク・リーであって。今もアジアのベルトを持ってる。今後ももちろん二人で守り抜いていくつもりなんで、俺はジェイク・リーについていきます」と言い切った。Sweeperの解散によって全日マットは再編の時を迎える。

【試合後のゼウス&崔】
▼ゼウス「初戦は負けましたけど、何とか今日、今一番勢いに乗ってる二人から勝つことができた。この二人、さらに勢いが乗ってる二人と言えるんじゃないですか」

▼崔「何となしに組んだとか、そんなもんじゃなくて、やっぱ意味あって組んで、ずっと俺とゼウスの戦いの歴史の中で組んでみるっていう選択肢。もちろん組んでみないとわからないことたくさんあるし、組んでみて、思っていた以上のものができてるし、どんどん完成度が上がるし。だけど、タッグとしての完成度を作りすぎない、個々の個性を殺しすぎない程度に、いろんなケミストリーで交わっていければなと思うんで。入退場、マイク、試合、全部含めて、今一番もっていってるのは俺らだと思うんで、全く何も心配してないですね。間違いなく今、俺らより上のチームはいない。プロレスはトータル。試合だけじゃない。人に何を伝えるか。マイクもそう、入場もそう。どう感じてもらえるか。理屈じゃない。昔関係ない、今。年齢も関係ない。いろんなものに縛られるんじゃなくて、今できるベスト。で、最高に輝くべき人間が輝く。それだけやと思ってるんで。今は俺らの時代、俺らの時間。そういうことやと思いますね」

――ジェイクがSweeper解散を宣言したが?

▼崔「リング上で今日、言わせてもらいました。喧嘩別れじゃなくて、やっぱりみんな同じ志の元に始めたからSweeperってものを。どこいったんだ、あのユニット?というのがあってね。プロレス界によくある、いつの間にか終わってたみたいな、これだけはやめようってジェイクと。もう今こうやって戦ってるし、『これ機にいったん区切りつけて解散しよう、大丈夫やんな?』って言ったら、多くを語らずに耳元で『はい』って言ったんで、ジェイクがそう言ってくれたんで。それだけやと思います。岩本煌史にも同じこと言ったら『わかりました』って。わかってくれてると思うんで。また再会する時がきたら、その時交わればいいと思うし、今はね、ゼウスと一緒にやってるうえで、ちょっとどっちに対しても失礼かなと思うんで」

▼ゼウス「そうそう。今はね、自分と崔さんが組んでるんで、余計なこと考えてほしくない。自分らがこれからどんどんこのタッグチームを極めていって、日本一のタッグチームになりたいと思います。今日の試合みたでしょ? たぶん日本一バチバチの試合ができる二人なんですよ。蹴りまくって、どつきまくって。この二人に任せとったらええ。お客さんのストレス飛ぶんちゃうかなってぐらいの試合するんで。みててください。ホントに祭りみたいな試合しますんで」


【試合後のジェイク&野村、岩本】
▼ジェイク「2連勝とはうまくいかなかったものだね。ただ、獲られたのは野村直矢だけど、これはタッグだ。俺たちの負けなんだ。ジェイク&野村組の負けなんだ。さすが世界タッグチャンピオンといったところか。崔さん、なるほどね。Sweeperっていうユニットは常に何かを動かしてきたかというと、何も実際のところやってなくて、チームとしての活動は実際に何があるのかって。こんな感じのうやむやのチームであれば、ああいう形で対角線上に立った方がお客さんとしても面白いんじゃないかな。向こうもそれは感じていることだと思うし。だから遠回しに言わず、一言ズバッと言います。Sweeper解散します。ただ、今一緒に戦っている野村直矢、そしてアジアタッグを一緒に巻いているパートナー岩本煌史。改めて俺、この3人で一緒に戦っていこうと思います。だからこそ、今日の負けは気にしないでくれ。されど1敗、たかが1敗だ。世界タッグチャンピオンだからって何だ。まだまだ公式戦これからなんだ」

▼岩本「今ジェイクさんが言ったようにね、Sweeper解散。俺も以前からSweeperっていうユニットの存在意義について問題提起をしてきてたし、立ち上げたジェイク・リーがそういうなら、俺はジェイク・リーについていくし。実際Sweeperというユニットの中でアジアタッグ獲って、純粋なチームとして結果残し続けてきたのは俺とジェイク・リーであって。今もアジアのベルトを持ってる。今後ももちろん二人で守り抜いていくつもりなんで、俺はジェイク・リーについていきます」

▼ジェイク「サンキュー」

▼岩本「ただ、俺も俺の考えは通させてもらうんで、俺なりに動くところは動いていきます。そこは信頼してくれ」

▼ジェイク「わかった。俺が復帰してからずっと組んでるパートナーだ。そこは信頼します。俺たちは今から信頼関係をもっと築こう。俺たちならできる。ジェイク&野村組に任せとけ」

▼野村「今日は負けたけど、俺は最強タッグ優勝。それしかみてません。絶対優勝します」

▼岩本「優勝しろ優勝しろ」

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