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11/24【DDT】初挑戦・飯野を寄せつけず HARASHIMAがKO-D王座完勝V1、D王GPへ「優勝してやるさ〜」

『God Bless DDT 2019』東京・後楽園ホール(2019年11月24日)
KO-D無差別級選手権試合 ○HARASHIMAvs飯野雄貴×

 タイトル初挑戦となった飯野を寄せつけず、HARASHIMAが完勝してKO-D王座初防衛。11・29横浜から開幕するシングルリーグ戦・D王GPに向けて、「優勝してやるさ〜」と笑顔で拳を突き上げた。

 HARASHIMAは11・3両国で竹下を下し、2年8ヵ月ぶりにKO-D王座返り咲き。実に10度目の王座戴冠となり、EXTREME王座と合わせて二冠王に輝いた。若い選手との防衛戦を熱望すると、11・8新木場でのガントレット戦を制して飯野が挑戦権を獲得。注目のV1戦がこの日実現した。

 25歳の飯野はデビュー2年3ヵ月で、この日がKO-D無差別級王座初挑戦。ラグビー出身だけに、ニュージーランド代表にあやかって、勝負の舞い・ハカを披露すると、その潜在能力を爆発させて、王者の牙城に迫った。HARASHIMAをエプロンに追い詰めると、強烈なスピアータックルで場外に突き飛ばす。その後、反撃に苦しんだものの、串刺しダブルニーをキャッチすると、豪快なパワーボムをお見舞い。往復式の串刺しスピアーやブレーンバスターなどパワフルな攻撃を連発して観客を味方につけると、アルゼンチンバックブリーカーでチャンスを掴んだ。

 しぶといHARASHIMAはスリーパーで切り返すと、バッククラッカー、スワンダイブ式ボディプレスで反攻。飯野のダイブ攻撃をコードブレイカーで撃墜すると、リバースフランケンに繋げ、早くも蒼魔刀で短期決戦を狙った。

 飯野はその体躯を駆使して、王者の必殺技を捕獲。そのまま抱え上げて、変型フェイスバスターをお見舞いすると、HARASHIMAの喉元に強烈な逆水平を連打する。ミドルキックに被弾しても真っ向から打ち合うと、浴びせ倒すようなラリアットがクリーンヒット。荒々しい攻撃が決まるたびに、後楽園は大きな歓声に包まれた。そのまま止まらずに規格外のパワーで王者を猛追。HARASHIMAがヘッドロックや卍固めを仕掛けても、力ずくで振り払い、バックドロップで引っこ抜く。ショートレンジラリアット、ババボム(フルネルソンボム)、低空スピアーと面白いように大技が決まると、再びハカを踊って気合いを入れ、総仕上げとばかりにラグビー仕込みのスピアータックルで突っ込んだ。

 だが、猪突猛進な動きを完璧に読んでいたHARASHIMAはスタンディング式の蒼魔刀で迎撃。エルボー&張り手合戦となっても、容赦なく若い挑戦者の後頭部に手刀を振り下ろして押し切る。飯野のノーモーション頭突きを食らっても勝負所は逃さず、トラースキック、顔面蹴りで追い討ち。たまらず尻餅をついた飯野の顔面をローキックで射抜くと、最後は蒼魔刀で3カウントを奪い取った。

 飯野のパワーが目を引く場面はあったものの、終わってみればHARASHIMAの完勝。試合直後から笑みを覗かせ、飯野に声をかける余裕を見せたHARASHIMAが盤石の初防衛を果たした。

 「対戦する前からわかってはいたけど、飯野雄貴は凄い存在だよ。あのポテンシャル。あと今は勢いもあるし、正直想像以上の強敵でした。凄い相手なんで、何度でも試合をしたいと思います。飯野、ありがとう」と飯野の可能性を認めたHARASHIMA。次なる目標は11・29横浜から開幕するD王GPだ。「タイトルマッチが終わって、すぐ激しい戦いが始まります。D王GP。初めて対戦する人もいるし、DDTの最強を決めると言われているこのリーグ戦。必ず僕が勝ち残ります」と断言した二冠王は、「D王GP、必ず優勝してやるさ〜」と優勝を誓って雄叫び。さらに、「そして、2019年最高の形で終わってやるさ〜」「そして、2020年もガッチリいいスタートを切ってやるさ〜」と続けて、「なんで?」の歓声を浴びると、「なんでかって? それは鍛えているからだ!」と拳を握って後楽園大会を締めた。

 今回で3回目となるD王GPだが、HARASHIMAは未だに優勝経験はない。さらに、リーグ戦の先には来年1・12大阪でのEXTREME王座、1・26後楽園でのKO-D王座の防衛戦も控えている。二冠王に休息は無いが、それでもHARASHIMAは笑顔でこの年末年始を駆け抜ける構えだ。

プロ格 情報局