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12/9【全日本】暴走大巨人がジェイク&野村返り討ちで2年ぶりV2達成、世界タッグ奪回宣言

『2019世界最強タッグ決定リーグ戦』最終戦 東京・後楽園ホール(2019年12月9日)
「2019世界最強タッグ決定リーグ戦」優勝決定戦 ○石川修司&諏訪魔vsジェイク・リー&野村直矢×

 暴走大巨人がジェイク&野村を返り討ちにし、最強タッグ2年ぶり2度目の優勝を達成。タッグ最強の座を盤石とすべく世界タッグ王座奪回を宣言した。

 2017年以来2年ぶりV2を狙う諏訪魔&石川は開幕戦で新開発したツープラトン攻撃「ロケットブロッサム」を初公開。これが号砲となったかのように白星を積み重ねてきたが、終盤になってヨシタツ&レッドマン、ゼウス&崔に連敗。それでも首位タイに位置してこの日の最終戦を迎えた。

 最終公式戦では曲者・TAJIRI&KAIと対戦。奇襲を仕掛けられたものの、諏訪魔がスリーパーでTAJIRIを144秒殺。セミファイナルで宮原&青柳に勝利したジェイク&野村と首位タイに並び、優勝決定戦にもつれ込んだ。両チームは11・28周南大会での公式戦以来の再戦で、前回は暴走大巨人が勝利。今シリーズ中、何度も大乱闘を繰り広げてきた諏訪魔とジェイクが奇しくも暮れの栄冠を争うことになった。

 メイン終了後、10分間の休憩を挟んで迎えた優勝戦。両チームともこれが一日2試合目となったが、それを感じさせない激闘を展開した。のっけから激しいせめぎ合いとなり、勝負は二転三転したが、先に体力で勝る暴走大巨人が連係で流れを掴む。諏訪魔の串刺しラリアット、石川のニーリフト、サンドイッチラリアットが連続して野村にさく裂。「投げるぞ、オイッ!」の雄叫びからラストライドとスプラッシュマウンテンを同時に狙った。これはジェイク&野村がリバースし、石川に照準を絞って巻き返しに転じたが、野村がフロッグスプラッシュを狙ったところを諏訪魔が奇襲。石川も加勢し、アルティメットデストロイが火を噴く。

 しかし、諏訪魔も大ダメージを負うと、急行したジェイクが石川にジャーマン、ジャイアントキリングをお見舞い。フラフラの野村を鼓舞する。盟友のゲキに応えた野村はエルボー合戦で石川に競り勝つと、フロッグスプラッシュを投下し、必殺のマキシマムで勝負に出た。

 諏訪魔のカットが間に合ったが、野村は15分経過のコール直後に再びマキシマムの構えに。しかし、しのいだ石川がファイヤーサンダーで反撃の狼煙を上げると、ランニングニー、スプラッシュマウンテンで猛攻。野村がギリギリで肩を上げると重低音ストンピングが発生し、聖地は沸騰した。

 ジェイクが救出に飛び込むが、諏訪魔がバックドロップで戦線離脱に追い込むと、勝負所を逃さない暴走大巨人が合体。野村は孤軍奮闘したが、サンドイッチローリングラリアットで鎮圧すると、このシリーズで猛威をふるったロケットブロッサムが爆発する。

 野村もエルボーを乱れ打って最後の粘りを見せたが、石川の勢いは止まらない。投げ捨てドラゴンスープレックス、ランニングニーで畳みかけると、宮原殺し2019やカミゴェもお見舞い。なおも野村は肩を上げて重低音ストンピングを再び巻き起こしたが、石川は間髪入れずにジャイアントスラムを繰り出し、熱戦に終止符を打った。

 激闘の末にジェイク&野村に連勝。暴走大巨人が一日2試合の過酷な連戦を勝ち抜いて2年ぶり2度目の優勝を飾った。開幕前はチーム解散をも視野に入れて自らを追い込んだが、その結果、再び暮れの栄冠を手にすることができた。新技も考案し、進化も証明。諏訪魔と石川にとって実り多い優勝となった。マイクを持った石川は「会見で諏訪魔さんともう長く連れ添った夫婦みたいなんで、ケンカしたり、仲良くしたいって言ってましたけど、やっぱり今思うのは、最高のパートナーであり、最高のライバルだと思っています」とパートナーを称えれば、諏訪魔も笑顔で「俺、本当に今同じことを言おうとしたんだよ? でも、石川選手のおかげで、このトロフィーまた取れちゃった。ありがとう」とさらに強くなった絆を確認し、最後は「俺たちは全盛期だ、オイッ!」の雄叫びで締めた。

 最強タッグを制した今、暴走大巨人が狙うは当然、世界タッグのベルトしかない。王者組・ゼウス&崔には公式戦で敗れており、リベンジというテーマもある。石川は「一番面白くするのは俺たち暴走大巨人なんで。もう1月2日、世界タッグは決まってるんでしょ? 俺たちしかいないでしょ?」と挑戦表明。諏訪魔は「世界タッグのベルトは、あれは俺らのもんだと思うしね。ぜひ取り返したいなと思いますよ」と奪還に自信を見せた。

 舞台は世界タッグ戦開催が決まった1・2後楽園大会が最有力。暴走大巨人は2020年の年明け早々、世界タッグのベルトを取り戻し、タッグ最強の座を確固たるものとするつもりだ。

【試合後の諏訪魔&石川】
▼石川「ありがとうございます」

▼諏訪魔「ありがとうございました」

※握手を交わすと

▼石川「リングの上でつい言っちゃいましたけど、いやあ、ジェイク&野村はもうなんかわからないですね。強いという形容詞じゃもう合ってないのかな? もうギリギリだった。でもね、諏訪魔さんに託してもらったというので、やっぱり3カウントを入れさせられないと思ったんで。本当に意地…意地ですね。でも、この意地が俺たちの全盛期を伸ばしてきたので、もっともっと意地を張ってやっていきたいなと思います」

▼諏訪魔「いやもう、見ての通りだよ、お前。圧勝だろ? 石川修司は強えな。この一言に尽きるよ。ジェイク、野村、宮原、青柳もまだまだだよ、お前。俺はそういう気持ちでやってるよ。そういう形が俺は出たと思うよ、今回。あえて言わせてもらうけど。ただ、今回の最強タッグを振り返ったら、今日は石川選手がスゲエ頑張ったけど、でも俺がガンガン行く時もあってとか、スゲエ役割分担というか、そういうのもできたシリーズだったのかなって思った。もうガンガン暴れたらさ、散らかしたら、石川選手がまとめてくれるし。ね? 今日も俺、ナイスアシストじゃねえ?(笑)」

▼石川「やっぱり全日本プロレスを面白くするのは暴走大巨人だと思っているんで。諏訪魔さんにいっぱい散らかしてもらって、自分が整えていきたいなと」

▼諏訪魔「いや、充分散らかしてたら、今日は」

▼石川「そうっすか?(笑) 本当にリング上で言った通り、一番面白くするのは俺たち暴走大巨人なんで。もう1月2日、世界タッグは決まってるんでしょ? 俺たちしかいないでしょ?」

▼諏訪魔「マジで?」

▼石川「わからないですけど、俺たちしかいないんじゃないですか?」

▼諏訪魔「世界タッグ欲しいなあ」

▼石川「巻くと発信力が増すんで。発信力を増した諏訪魔さんは誰も止められないっすよ。もうスキャンダラスを行きますよ」

▼諏訪魔「おいおいおいおい」

▼石川「2020年、スキャンダラスの金メダルいきますから。みんな、諏訪魔さんの金メダルを取る姿、見てください。あとはお願いします」

▼諏訪魔「いや、石川選手もスキャンダルに憧れてみるみたいだよ、なんか。いろいろ実はやってるんだけど、言わねえんだ(笑) そういうのも面白えし。でも、本当にね、公私ともに最高のパートナーだなと思いますね。でも、世界タッグのベルトは、あれは俺らのもんだと思うしね。ぜひ取り返したいなと思いますよ。来年なのか、ちょっと俺は知らないけど、ぜひ用意してもらいたい、全日本プロレスに。お願いします」

――1日2試合戦っての優勝となったが?

▼石川「でもね、なんか自分は毒霧で目が見えない間に、諏訪魔さんが勝ってくれたという、よくわからない…。でも、あれでパッと急に決めてことで、逆にメイン、僕は全然体力満タンで行けたんで。本当に諏訪魔さんがね。これもやっぱり長年組んでたおかげじゃないかなって」

▼諏訪魔「本当に助かった。俺、1試合目で結構きついなあなんて思ってたらさ。助かりましたね。ありがとうございます」

▼石川「それもまた、我々の長年組んでたあうんの呼吸というか。大丈夫ですか? ありがとうございました」

▼諏訪魔「ありがとうございます」

※再び握手を交わす

※ジェイク&野村はノーコメント

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