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12/21【新日本】ラスト後楽園のライガーに全力レインメーカー! ドーム二冠争いへオカダ貫禄の2019年締め

『有馬記念 presents Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール(2019年12月21日)
獣神サンダー・ライガー ファイナル後楽園ホールIII ○オカダ・カズチカ&YOSHI-HASHI&ロッキー・ロメロvs飯伏幸太&棚橋弘至&獣神サンダー・ライガー×

 オカダが現役最後の後楽園ホール登場となったライガーを全力のレインメーカーで撃破。新春の東京ドームで実現する二冠争いを前に、リングに集まった飯伏、ジェイ、内藤を抑えて、2019年の年内最終試合を王者の貫禄で締めくくった。

 今宵が新日本の2019年最終興行。1・4&1・5東京ドームで行われるIWGPヘビー級王座とインターコンチネンタル王座の二冠争いに向けて、最後の前哨戦となった。また、同じくドームで引退するライガーにとっては今日が最後の聖地・後楽園ホール出場。様々な思惑が交錯する舞台で主役に立ったのは、IWGPヘビー級王者のオカダだった。

 先発を買って出たオカダは、1・4東京ドームでIWGP王座を争う飯伏と緊張感溢れる先制争いを繰り広げる。オカダのレインメーカー、飯伏のハイキックはどちらも空転すると、ライガーが登場。ブラックライガー仕様のコスチュームで試合に臨む獣神に割れんばかりの「ライガー」コールが降り注ぐ。気合いの入ったライガーはロメロと張り手合戦を展開。得意のスライディングキックやロメロスペシャルを披露した。

 オカダと飯伏も目前に迫ったドームに向けて、再び火花を散らす。フラップジャックで飯伏を豪快にマットへ叩きつけたオカダに対し、飯伏はパワースラム、ムーンサルトプレスの連続攻撃で対抗。こん身の右ハイキックでオカダを腰砕けにすると、早くもカミゴェの構えに。これは不発に終わったが、レインメーカーのお株を奪うドロップキックもさく裂した。

 オカダは最後の対決となるライガーとも真っ向からやりあった。コーナー最上段からの雪崩式ブレーンバスターを繰り出したライガーに対し、オカダも得意のドロップキックで返答。一気にレインメーカーを狙う。かいくぐったライガーは掌底、ライガーボムと猛攻。後楽園ホールがライガーコール一色になると、レインメーカー式掌底をぶち込み、垂直落下式ブレーンバスターで勝負に。だが、オカダは背後に不時着すると、ツームストンパイルドライバーをグサリ。最後はこん身のレインメーカーを振り抜いて、ライガーを介錯した。

 去りゆくライガーに惜しげもなく得意技を叩き込んでみせたオカダ。倒れて動けないライガーに声をかけると、花道を下がっていく獣神を見守る。そして、ドームが待ちきれない様子の飯伏と胸を突き出しあって、視殺戦を展開。オカダはIWGPのベルトを掲げると、コーナーの上で勝ち誇った。

 ここでIC王者のジェイが乱入。続いて1・4東京ドームでそのIC王座に挑む内藤も姿を現し、リング上は大混乱に。ジェイは外道の助けを借りて、内藤に、そして飯伏に高速バックドロップをお見舞い。邪魔者を排除すると、オカダにはブレードランナーを仕掛けた。しかし、かいくぐったオカダはジェイをドロップキックで返り討ちに。結果的に大の字になった3人をオカダが見下ろす形となった。

 「おい、ジェイ。なにが二冠だ、コノヤロー! おい、飯伏。なにが伝説作るだ、コノヤロー! おい、内藤。なにが史上初の偉業だ、コノヤロー! 最強はこのIWGPヘビー級チャンピオンだ! おい、お前ら2人、1・5でもしっかりやってやる。おい、飯伏、1・4覚悟しとけ、コノヤロー」。オカダは舌鋒鋭く3人のライバルたちに宣戦布告した。

 年内最終興行を久々の「3つ言わせてください」で締めたのもオカダだ。クリスマス直前らしく、人口の雪がリングに降り注ぐ中、「1つ! 新日本プロレスに入れてくれたライガーさんと最後にこうやって試合ができて、本当によかったです。ライガーさん、ありがとございました。2つ! 2019年、1年間たくさんのご声援、本当にありがとうございました」とアピールすると、四方の客席に深々と礼。場内はオカダコールに包まれる。「3つ! 特にありません」と続けて場内を沸かすと、「というわけで、次は2020年1月4日、1月5日、東京ドームで…違う、2020年1月4日、1月5日、超満員の東京ドームでお会いしましょう。本当に2019年ありがとうございました」と超満員を強調し、王者らしい貫禄で2019年の新日本プロレスを締めくくった。

 「(掌底で)本当にアゴがズレたと思いましたよ。最後の最後で強烈な一撃でしたんで。あれはエールだと思って、またこれからの新日本プロレスを盛り上げていきたいと思いますよ」とライガーに誓ったオカダは、「来年もしっかり俺が新日本プロレスの先頭に立って盛り上げたいと思います」と決意をあらたに。二冠よりもIWGPにこだわりを持つレインメーカーは「本当に1月5日はどうでもいいですから。それはそれ。1月4日を乗り越えてから。現時点では先の大会なので、まず1月4日。全てを出しきって、飯伏幸太に勝ちたいと思います」ととにかく対飯伏に全力を尽くす構えだ。

【試合後のオカダ】
▼オカダ「いやあ、本当に最後の最後で刺激的ないい前哨戦ができたんじゃないかなと思います。いろいろと強烈な一撃をたくさん食らいましたけど、本当に1月4日、レッスルキングダム14に相応しい相手が飯伏幸太なんじゃないかなと思います。本当に2019年はいろいろあって、こうやって最後にライガーさんに触れることができたし。来年もしっかり俺が新日本プロレスの先頭に立って盛り上げたいと思います」

――二冠を争う飯伏以外の他の選手も上がってきたが、二冠については?

▼オカダ「別に二冠と言っても、僕の中で一番輝いているのはこの1つのベルトなんで。僕の中ではもう1個ベルトが来たとしても、それはオマケになってしまんじゃないかなって。そのぐらい僕はこれに誇りを持ってやってきました」

――ライガー選手と後楽園で交わったが、掌底はどうだった?

▼オカダ「本当にアゴがズレたと思いましたよ。最後の最後で強烈な一撃でしたんで。あれはエールだと思って、またこれからの新日本プロレスを盛り上げていきたいと思いますよ」

――最後、ライガー選手に言葉をかけているように見えたが?

▼オカダ「なんて言ったか覚えてないです。掌底が強烈だったので」

――年内を締めくくり、これで東京ドームに向かうことになるが?

▼オカダ「本当に気持ちよく次の戦いに向かうことができる。そういう僕と飯伏さんの関係だったり、お客さんのノリだったり、全てが東京ドームに向けて盛り上げってきたんじゃないかなと。1月4日、最高の試合を見せて。本当に1月5日はどうでもいいですから。それはそれ。1月4日を乗り越えてから。現時点では先の大会なので、まず1月4日。全てを出しきって、飯伏幸太に勝ちたいと思います。1年、ありがとうございました」

【ライガーの話】「(コメントブースにたれ込むと)飯伏にすまないことにしたな。棚橋と。ああ、チクショウ。みんなで盛り上げてくれたのに、俺が足引っ張る結果になって。レインメーカーは確かに効いたけど、隙間ができれば、返し技にいけるんだよね。それを狙ってたんだ。だけど、カズチカは強かった。これは引退する人間と現役チャンピオンの差だよ。それだけだ」

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