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12/29【RIZIN/BELLATOR】アームロックで執念の一本 浅倉が涙の完全復活

『BELLATOR JAPAN』さいたまスーパーアリーナ(2019年12月29日)
RIZIN 女子MMAルール(49.0kg)※肘あり ○浅倉カンナvsジェイミー・ヒンショー×

 粘りに粘ったヒンショーを執念のアームロックで下して浅倉が激勝。涙をにじませながら完全復活をアピールした。

 浅倉は2017年に開催された女子スーパーアトム級トーナメントを制したものの、昨年大みそ日に浜崎朱加に敗れて、王座獲りに失敗。今年6月には山本美憂に判定負けを喫し、まさかのRIZIN2連敗となってしまった。8月にアリーシャ・ザペテラを下して再起。再びベルト獲りを狙うべく、年の瀬にKOTC王者のヒンショーと激突した。

 浅倉はジャブでけん制しつつ、タックルに成功するも、ヒンショーは下から腕十字や顔面蹴り上げを仕掛けて譲らない。それでも浅倉は有利なポジションを奪わせず、パウンドを投下。バックに回り込んで何度もスリーパーに捕獲し、あわやの場面を続出させた。

 これで勢いに乗った浅倉は、2R終盤に腕ひしぎ逆十字固めで決定的なチャンスを掴む。ヒンショーはゴングに救われたものの、3Rも浅倉が優勢。グラウンドで上をキープしてアームロックへ。ヒンショーは脅威の柔軟性を発揮して何度もピンチを切り抜けたが、浅倉は執念で腕を絞め続けて遂にタップアウトを奪い取った。

 浅倉が意地の一本勝ち。昨年の大みそ日から狂った歯車を元に戻し、完全復活を印象付けた。「応援ありがとうございます。今年最後の試合で一本で勝って本当に嬉しいです。煽りVではちょっと1人な感じが出てたんですけど、こうやって会場のみんなが応援してくれて、今年最後に一緒に喜ぶことができて、本当に幸せ者だなと思います」とマイクでアピールすると、こらきれずに感涙。それでも「最後に来年も頑張るので、皆さん応援よろしくお願いします」と宣言した。

 バックステージで「去年の年末に負けてからのスタートだったんですけど、美憂さんにまた負けてしまい、いろいろ自分の中で葛藤があったんですけど、やっと自分のスタイルというか、やりたいことがしっかり見えてきたのかなという印象があったので。ここからまたさらに来年、一個上を目指してまたやっていきたいと思います」と語ったように、絶好の再スタートを切った浅倉。狙うはもちろん悲願のベルト獲りだ。まだまだ改善点はあるものの、一本勝ちに手応えを感じたようで、「この階級は本当に今、トップ争いをしているので、自分もその中に来年は入っていければいいと思っています」とどこまでも前向きだった。

【試合後の浅倉】
――試合を終えた感想は?

▼浅倉「久々に一本極められたので凄い嬉しいです」

――対戦相手の印象は?

▼浅倉「チャンピオンだったので、しっかり準備してきたので。凄い強くて、厳しい戦いになるかなと思ったんですけど、一本極めきれたのでよかったです」

――今後の展望は?

▼浅倉「とりあえず少しゆっくりして、また来年。この階級は本当に今、トップ争いをしているので、自分もその中に来年は入っていければいいと思っています」

――2019年を振り返ると?

▼浅倉「去年の年末に負けてからのスタートだったんですけど、美憂さんにまた負けてしまい、いろいろ自分の中で葛藤があったんですけど、やっと自分のスタイルというか、やりたいことがしっかり見えてきたのかなという印象があったので。ここからまたさらに来年、一個上を目指してまたやっていきたいと思います」

――試合直前しか緊張しない?

▼浅倉「今回は本当に全然緊張しなくて、大丈夫かなって試合前は逆に不安だったんですけど、それが良く出たので。自分のペースでしっかり戦いました」

――今回は最後の極めも含めて、柔術などを伸ばしてきた?

▼浅倉「特に意識して寝技をやってきたわけではないので。練習の中でそこは伸びてきた部分なのかなと思います」

――最後は他の選択肢もあったと思うが、どうしてもキムラ(アームロック)にこだわった?

▼浅倉「自分で見ても凄い角度だったので、もういけるだろと思って、しっかりと切りました」

――途中で相手がタップしたが、レフェリーが気づかず、もう1回極めた?

▼浅倉「そうですね。自分でもタップされたなと思ったんですけど、しっかりと離さずに持っててよかったなと思います」

――今日の試合展開を振り返って、よい年を迎えられそう? それとも反省が残る?

▼浅倉「中身をよく見れば、まだやらなきゃいけないこともたくさんあると思うんですけど、全体的に本当にやっと一本極めきれたんで、いい年が越せそうです」

――最後のマイクで「みんなが応援してくれた」と語っていたが、金網の中から見た客席の光景はどういうものだった?

▼浅倉「客席が見えても見えなくても、自分の中ではみんながついているなと思っていたんで。みんなと一緒に喜べた感覚ではいましたね」

――2Rの腕十字はタップでなかった? 映像ではタップしたように見えたが

▼浅倉「2Rも何となく…。どうなんですかね? 自分でもちょっとわからないですけど、終わっちゃったことなんで。結構な角度でいってましたよね? 自分の中ではわからないですけど」

――自分としては理想的な試合運びができた?

▼浅倉「そうですね。自分の得意な部分で今回は戦えたし、前回の打撃も少しずつは活きてはきてたんで、いい戦いにはなったんですけど、まだまだ上を目指していきたいんで。そこは立て直してまた上を目指します」

――もっとケージで戦いたいという気持ちはある?

▼浅倉「普段、RIZINに出させてもらっているんであれですけど、ケージは戦いやすいなと思いました。ぜひやってみたいなって気持ちはあります」

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