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12/30【大日本】スライディングD誤爆で小林ごう沈 リンダマンが昼夜連続メイン締め「後楽園は林!」

『BJW WORLD IS NOT ENOUGH〜6人タッグトーナメント2回戦』東京・後楽園ホール(2019年12月30日)
○エル・リンダマン&入江茂弘&T-Hawkvs宮本裕向&田中将斗&アブドーラ・小林×

 サプライズ登場した田中のスライディングD誤爆を受けて、デスマッチ王者の小林がごう沈。リンダマンが棚ぼたながら勝利し、後楽園で昼夜連続のメイン締めを果たすと、試合後のマイクでは小林とともに「ドームは棚橋、文体は小林、後楽園は林!」と連呼した。

 大日本プロレスはインフルエンザの猛威に襲われ、選手の欠場が相次ぐ非常事態に。今大会は伊東竜二、浜亮太、オルカ宇藤、森廣祐基、石川勇希、木高イサミが不参加となり、新土リングアナや竹田レフェリー、中谷レフェリーも欠場となった。そんな中、メインのリングに立ったのが#STRONG HEARTSの入江&T-Hawk&リンダマンだ。昼のOWE後楽園に続くダブルヘッダーで大日本マットに立った。

 対するは小林&宮本に当日発表でサプライズ参戦したZERO1・田中の3人組。本来であれば小林&宮本&木高組で6人タッグトーナメントに出場を予定していたが、木高の欠場で不戦敗に。小林も高熱で12・29大阪大会を欠場したが、不幸中の幸いでインフルエンザには感染せず、年内最終興行に何とか出場した。

 のっけからリンダマンが奮戦。2試合目にもかかわらず、巨体の小林に何発もショルダータックルを浴びせる。小林は倒れなかったものの、体調が万全でないのか、すでに苦しそう。リンダマンに背中を押されて、何度もリング上を往復させられるとフラフラに。見逃さないリンダマンはショルダータックルを再び浴びせて、今度こそなぎ倒してみせた。

 しかし、小林が地獄突きを乱れ打つと、一転して流れは小林組に傾き、リンダマンはローンバトルを強いられる。小林がテーピングでのチョーク攻撃を披露すれば、田中は連続串刺しラリアット、DDTを敢行。宮本もブレーンバスターを繰り出した。再び入った小林はゴツン!と頭突きを一閃する。気持ちで下がらないリンダマンは田中に「何が弾丸だ!」と罵声を浴びせるも、エルボー乱射に被弾。それでもエクスプロイダーでやり返し、ピンチを自力で切り抜けた。

 入江やT-Hawkが真っ向勝負で挽回。小林は田中と宮本に煽てられてトペを狙ったものの、#STRONG HEARTSのイス攻撃で撃墜されてリング上で崩れ落ちる。すると、タッチをもらったリンダマンは倒れる小林の身体に無数のパイプイスを重ねてコーナーへ。

 気づいた田中が急行し、イスめがけてデッドリードライブを繰り出すと、再びリンダマンは窮地を迎える。息を吹き返した小林は「後楽園ホールの皆さん、愛してま〜す」からのダイビング脳天チョップ、スリングブレイド、「イヤァオ!」からのシャイニング弾と大技を連発した。

 勝負を捨てないリンダマンは、ダイビングバカチンガーエルボードロップを自爆させたものの、グラウンド状態で小林に捕獲されてしまう。宮本は2人まとめてムーンサルトプレスで圧殺。ここが勝負所と踏んだ小林はリング上で座り込んだままリンダマンを羽交い締めにし、「俺ごとD!」と絶叫した。その言葉に応えた田中がスライディングDで突っ込んだものの、リンダマンが回避してまさかの誤爆に。倒れ込んだ小林をリンダマンが即座に押さえ込み、3カウントを奪い取った。

 後楽園の昼夜興行両方のメインに出場し、どちらも勝利するのはプロレス界でも希有な出来事。それを成し遂げたリンダマンには大歓声が巻き起こる。気をよくしたリンダマンは、立ち去ろうとする小林に声をかけ、「CIMAさんから話は聞いているぞ。大日本プロレスにアブドーラ・小林というとんでもない男がいるとな。ちなみに俺も秘密にしていることだが、本名はもちろんリンダではなく、林悠河と申します。ここは珍しい林繋がり。その縁で、年内最後の大日本プロレス、メイン後のリングで俺と一緒にお喋りしようじゃないですか」と提案した。

 敗者とは思えないほど堂々とリングに戻った小林とリンダマンの会話から生まれたのが、「ドームは棚橋、文体は小林、後楽園は林」という標語だった。小林&リンダマンは観客を巻き込んで何度も連呼。場内は不思議な一体感に包まれる。

 最後に締めたのも小林&リンダマンたちだ。小林は「今年あったいろんなことを思い出してください。終わりよければ全てよしです。大日本プロレス、実は昨日が結構危機でした。そんな危機もいろんなプロレスラーの皆さんに支えられ、お客さんに支えられ、今日は超満員。大日本プロレスに関係する全ての皆さん、僕は大好きです」とファンに感謝の思いを伝える。そして、「その気持ちで全力で愛を叫びましょう」と音頭を取り、#STRONG HEARTSや観客ととともに「大日本プロレスファンの皆さん、愛してま〜す!」と拳を突き上げて、年内最終興行をハッピーエンドで締めくくった。

 外敵ながら年内最終興行を締めたリンダマンは「このBJW年内最後の後楽園のメイン、楽しかったですよ」と充実感をあらわに。その勢いもあってか、「ドームは棚橋、文体は小林、そしてここ後楽園は…林のもんだ! おい、BJW、DDT、オールジャパン、他のプロレス団体、いっぱいあるかもしれないよ。後楽園がある限り、俺は後楽園で負けねえからな。よく覚えとけ、コラ!」と後楽園無敗宣言をぶち上げた。

 そんなリンダマンに「言い続けなきゃダメだぞ。俺、文体は小林を5年言ってるかね」とゲキを飛ばした小林は「もっと勝ち負けが付く形でやったら、どんな試合になるのかなというのはありますね。向こうも結構個性派揃いじゃないですか。うちの選手とは明らかに毛色が違うというのもあるので、やってみたいなというのはありますよね」と#STRONG HEARTSとの再戦を熱望。非常事態となった後楽園を無事に締めくくり、「年末年始は忙しいんで、とりあえず無事に乗り切れてよかったです。ありがとうございました」とホッとした様子だった。

【試合後の入江&T-Hawk&リンダマン、小林】
▼リンダマン「当初は6人タッグトーナメントに出場予定だったんですけど、相手の度重なるインフルエンザだったり、熱だったりにより、不戦勝ですか。このままテッペンまで不戦勝で上り詰めていきましょうよ。あっ、小林さん!」

※コメントブースの横に小林がいることに気づく

▼小林「なんだよ、不戦勝って?」

▼T-Hawk「先生、先生」

※といって、小林を中央に座らせる

▼小林「俺、負けてねえぞ? 俺、誰に負けたんだよ?」

▼リンダマン「自分に負けたんだよ、自分に」

▼小林「風邪にもインフルエンザにも負けてねえぞ」

▼リンダマン「じゃあ、あれはなんだったんだ?」

▼小林「田中将斗に負けた(笑) 敵は味方にいた」

▼T-Hawk「そういうことか」

▼小林「新技の“俺ごとD"っていうのをやろうと思ったんだけど、最後はすばしっこかったな、チクショウ」

▼リンダマン「でも、このBJW年内最後の後楽園のメイン、楽しかったですよ」

▼T-Hawk「いやあ、本当にハッピーだよね」

▼リンダマン「こういうハッピーな終わり方もプロレスには必要なんじゃないですか?」

▼小林「最終戦ぐらいはね。普段は血ばっか流して、ぶっ殺してやるなんて言ってるんだから、最終戦ぐらいハッピーでもいいでしょ?」

▼T-Hawk「なんでしたっけ? 僕が凄い気になっているパンチラインがあったんですけど…。なんでしたっけ? ドームは…」

▼小林「棚橋、文体は小林。もう1個、なんか付いたよね?」

▼リンダマン「今日、12月30日後楽園。昼、僕たちの団体、OWEの大会がありました。メインイベント、勝ったのはリンダマン。本名・林悠河。そして、BJW後楽園メイン、勝ったのはリンダマン。本名・林悠河。したがって、ドームは棚橋、文体は小林、そしてここ後楽園は…林のもんだ! おい、BJW、DDT、オールジャパン、他のプロレス団体、いっぱいあるかもしれないよ。後楽園がある限り、俺は後楽園で負けねえからな。よく覚えとけ、コラ!」

▼T-Hawk「言ったね!」

▼リンダマン「言ったよ、バカヤロー」

▼小林「これ、言い続けなきゃダメだぞ。俺、文体は小林を5年言ってるかね」

▼リンダマン「歴史が違うなあ」

▼T-Hawk「先生ありがとうございました」

▼入江「ありがとうございました」

※#STRONG HEARTSが去っていくと

▼小林「やっぱね、いっぱい言ったほうがいいよ。俺も昔ね、『新も全もプロレスって付けば俺が引っ張る』って言ったんだから。今もそのつもりでやってますんで。けど、昨日は結構大日本的にも人がいなくて、俺もいなくて。インフルエンザか。こういう日だったんですけど、本当に皆さんのおかげでこの年末興行を乗り切ったというかな? 明日は合同興行だから。勝利には結びつかなかったんですけど、無事歩いてリングから帰ってきているんで、本当に皆さんのおかげで乗り切れたなと改めて思いますね。やっぱり皆さんがあっての我々だなと」

――Xは田中選手だった。あまり絡みのない選手だったが?

▼小林「絡みはほぼないですね。何年か前の最侠タッグとかで絡んでいるぐらいかもしれない。10年ぐらい経つかもしれない。俺も覚えてないぐらい昔ですね。仲間としてやったのは久しぶりなんで、なんかSAMURAI TVを見ているみたいでした、コーナーに控えてて。やっぱ動きいいなあと思って見てましたね。身体も黒いし、画も迫力あるし、テレビ見ているみたいでした」

――トーナメントでなくなってしまったが、#STRONG HEARTSとの対戦が実現した

▼小林「こういう形で当たって。もっとハッキリ勝ち負けが付く形でやりたいというのもレスラーだからありますね。だって、今日はなんかホームページを見たら、向こうが不戦勝という状況での対決だったんでしょ? 俺らが勝ったところで、みんな思い出だけの勝ち星で何にも残らないという。もっと勝ち負けが付く形でやったら、どんな試合になるのかなというのはありますね。向こうも結構個性派揃いじゃないですか。うちの選手とは明らかに毛色が違うというのもあるので、やってみたいなというのはありますよね。キッチリ勝ち負けが付くまでやりたいというのはありました。年末年始は忙しいんで、とりあえず無事に乗り切れてよかったです。ありがとうございました」

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