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12/31【WRESTLE-1】約7年ぶり再会 武藤がエール、諏訪魔はシングル要求、W-1再出撃も宣言

『WONDER CARNIVAL』エディオンアリーナ大阪 第1競技場(2019年12月31日)
○武藤敬司&ゼウス&望月成晃vs諏訪魔&石川修司&近藤修司×

 武藤と諏訪魔が約7年ぶりに再会。武藤が「もっと暴れて来年はシングルで羽ばたいてほしい」とエールを送れば、諏訪魔はシングル対決を要求し、W-1マット再上陸も宣言した。

 2013年6月の全日本分裂によって袂を分かった武藤と諏訪魔が2019年大みそか、運命の再会を果たした。W-1を設立した武藤と、全日本に残留した諏訪魔が対戦するのは、全日本2013年1・3後楽園大会(武藤&船木誠勝&太陽ケア&渕正信&TAKAみちのくvs諏訪魔&大森隆男&征矢学&浜亮太&大和ヒロシ)以来、約7年ぶりとなった。

 両者が先発で対峙すると、場内がどよめく。まずはロックアップからロープに押し込んだ諏訪魔が「殴りたい相手がいる」の言葉通りに離れ際の張り手を打ち込む。両者とも得意とするグラウンドで渡り合い、諏訪魔が腕ひしぎ逆十字を仕掛ければ、阻止した武藤はアキレス腱固めで絞め上げる。場外で間を取った諏訪魔はヘッドロックで捕まえ、ショルダータックルでなぎ倒したが、エルボードロップは武藤が自爆させてファーストコンタクトは終わった。

 試合権利に関係なく諏訪魔が場外でアンクルホールドで絞め上げる場面もあったが、2度目の対決は中盤。ゼウスがスパインバスターで叩きつけてからタッチを受けた武藤は低空ドロップキックを諏訪魔に見舞い、ドラゴンスクリューで近藤、石川、諏訪魔の順で吹き飛ばす。諏訪魔を足4の字固めで絞め上げたが、耐えた諏訪魔はシャイニングウィザードをガードし、フロントスープレックスで逆襲。アンクルホールドで絞め上げ、近藤とのサンドイッチラリアットもさく裂。ラストライドを仕掛けたが、ゼウスのバイセップスエクスプロージョンに阻まれて不発に終わった。

 そして両軍が入り乱れる混戦模様の中、武藤のシャイニングウィザードが諏訪魔にさく裂。最後もゼウスのバイセップスエクスプロージョン、望月の三角蹴りで援護射撃を受けたところにシャイニングウィザードを発射して近藤から3カウントを奪った。

 劇的な再会対決は武藤が勝利。諏訪魔と久々に肌を合わせ、「あいつ自身も全日本に残って苦労したんだろ、きっとよ。だけど廃業しなくてよかったじゃないか。頑張った証拠だよ」と分裂時に諏訪魔に向かって口にした言葉を使って認めた。「かなり俺のこと意識してたけど、いい意味でも悪い意味でもあんまり変わってない」との印象を抱いた武藤は、諏訪魔の現状を「今、全日本と違う外の世界にイマイチ働きが聞こえてこない」と厳しく評価。「今年はタッグの賞をいただいたけど、あいつ。来年はシングルでも羽ばたくところを本当はみてみたいけどな。本来あいつはアウトローだからな。やっぱり暴れる姿をみたいよ」とかつての愛弟子にエールを送った。

 一方、諏訪魔は武藤と戦ったことでようやく7年前の分裂騒動に一区切りつけることができた。開始早々に見舞った張り手によって「この6、7年の俺の積み重なってたものが全部溶けたな。これでね、俺の中でのWRESTLE-1との冷戦は終わった」と過去のわだかまりを払しょく。吹っ切れた諏訪魔は「じゃあ、こっからだよ。こっからどうすんだWRESTLE-1よ?」と副社長でもある近藤に迫り、「タッグじゃ物足んないんだよ、俺にとって。シングルだよ。シングルマッチやらないと納得いかねぇよ」と武藤とのタイマン勝負を要求。石川とともに世界タッグ王者に返り咲いてのW-1マット再上陸もぶち上げた。

 「点から線にするのが俺のプロレスの原点」。そう言い切る武藤だが、この日の再会をきっかけに諏訪魔との続きはあるのか。

【試合後の武藤&ゼウス&望月】
▼武藤「まぁ相手のチーム、今年のベストタッグ。それに近藤が入って非常に強敵だったですよ。ウチら今日組むの初めてだからな。そんな中、勝つことができたのは頼もしい、このパートナーの二人のおかげということで。諏訪魔はたぶんかなり俺のこと意識してたけど、いい意味でも悪い意味でもあんまり変わってないというか。今年はタッグの賞をいただいたけど、あいつ。来年はシングルでも羽ばたくところを本当はみてみたいけどな。何か少し、今、全日本と違う外の世界にイマイチ働きが聞こえてこないというかね。逆にあえて来年、諏訪魔期待してますよというところですね」

▼ゼウス「今日、こういう武藤さんと望月さんと組ませていただいて、凄く楽しかったです。いい年末を、最高の2019年最後の試合をできたんじゃないかなと思ってます。2020年は諏訪魔さんのこと武藤さんが言うてましたけど、自分ももちろん全日本プロレスで三冠を獲って、それだけじゃなくてね、日本でどんどん有名になって目立っていけるようなレスラーになれるよう頑張っていきたいと思います」

▼望月「僕は今日、この中で一番体が小っちゃかったですけど、今年ノアのN-1に出させていただいてヘビー級への挑戦もありましたけど、石川修司、諏訪魔選手、ちょっとなかなかいないスーパーヘビーなんでね。今日はね、僕の役割というのはわかってたんで。自分が捕まってうまく機動力でつなげば、キャリアという点では勝ってると思うんで武藤さんにつなげばいけるんじゃないかと思って。今日はうまく自分の仕事に徹することができたかなと。ホントにね、今年最後のこういう素晴らしいカードを組んでいただいて、本当にいい形で終われます。ありがとうございました」

――諏訪魔が意識していたとのことだが、どんな感情を感じた?

▼武藤「あいつ自身も全日本に残って苦労したんだろ、きっとよ。だけど廃業しなくてよかったじゃないか。頑張った証拠だよ。だけど本来あいつはアウトローだからな。やっぱり暴れる姿をみたいよ。ただ、ゼウスといい、望月といい、点から線にするのが俺のプロレスの原点。来年あたりは二人でベストタッグ狙っちゃったりしちゃうかもよ」

▼ゼウス&望月「(笑)」

▼武藤「以上。どうもありがとう」

▼ゼウス「ありがとうございました!」

▼望月「ありがとうございます」


【試合後の近藤&諏訪魔&石川】
▼近藤「諏訪魔、諏訪魔」

▼諏訪魔「6人タッグじゃ物足んねぇんだ」

▼近藤「何すんの次?」

▼諏訪魔「全然足んないよ」

▼近藤「何するの?」

▼諏訪魔「タッグじゃ物足んないんだよ、俺にとって。シングルだよ。シングルマッチやらないと納得いかねぇよ。まぁ、あれだな。今日は分裂から初めて全日本代表としてWRESTLE-1乗り込んでさ、はじめのぶん殴ったあれで、この6、7年の俺の積み重なってたものが全部溶けたな。あとはどうでもいいぐらいの。終わったら負けたのは悔しいよ。でもこれでね、俺の中でのWRESTLE-1との冷戦は終わった。じゃあ、こっからだよ。こっからどうすんだWRESTLE-1よ? えぇ、近藤君よ? 終わりか、これで?」

▼近藤「二人は素晴らしいレスラーだよ。俺らWRESTLE-1に持ってない二人。どっかで呼ぶ(と控室へ)」

▼諏訪魔「どっかってどこだよ?」

▼石川「今日、武藤敬司の名前を出した男が二人いて、諏訪魔さんともう一人、大仁田厚。二人いるんで、どっちが武藤敬司の首を獲るかの勝負になってきますよ、これは」

▼諏訪魔「何だ、それ。わけわかんなくなってきたな」

▼石川「それはないですか。でもね、武藤敬司の首狙ってもらって。WRESTLE-1今日、前の方の試合みていて若い、いい選手いっぱいいたんで、やりたいね。いろんな選手とやるっていうのが今年の目標で、諏訪魔さんのスキャンダル王の座をかけて今年は金メダル獲るんで、どんな奴でもガンガンぶん殴っていきましょうよ」

▼諏訪魔「いこう。まだまだ俺自身、試練の7番勝負終わってねぇんだ。5戦で止まってんだ。これ、どうすんのよ? もうこれ以上は言うことないな」

▼石川「ゼウス、1月2日みとけよ。今日は地元だから花持たせてやったけど、2日は参りましたって後楽園ホールで言わせてやるよ。暴走大巨人に手も足も出ませんでしたって」

▼諏訪魔「そうだね。世界タッグは必ず取り戻す」

▼石川「発言権増して、もう一回WRESTLE-1」

▼諏訪魔「来ちゃう?」

▼石川「来ちゃいましょう」

▼諏訪魔「来ちゃうか。ベルト持ってきちゃうか。呼べ」

▼石川「そういうことです」

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