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1/3【全日本】ススムが光留の意地振り切って新ベルトの世界ジュニア戴冠、包囲網もアキラを次期挑戦者に指名

『2020 NEW YEAR WARS』東京・後楽園ホール(2020年1月3日)
世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント決勝戦 ○横須賀ススムvs佐藤光留×

 DRAGON GATEのススムが全日ジュニアの意地を見せた光留を破って世界ジュニア王座を戴冠。新ベルトを手にした新王者に包囲網が出来上がった中、ススムは次期挑戦者にアキラを指名し、「僕がチャンピオンになった以上は、このタイトルを上げてみせます」と誓った。

 青木篤志さんが返上した翌日の11・21後楽園大会で幕を開けた世界ジュニア王座決定トーナメントはいよいよ決勝戦。めんそーれ、Kagetoraを破った青木さんの盟友・光留と、丸山敦、元王者・岩本を撃破したススムの間で争われた。

 勝者が第52代王者に君臨し、新調されたベルトを手にするこの一戦は消耗戦の様相を呈した。光留がジャンボの勝ち!封じるべく青木さんも得意とした腕攻めに出て、得意のキック連打で右腕を狙い撃ちすれば、ススムはドラゴンスクリュー、アキレス腱固め、ヒールホールドと蹴り封じの右足攻めを展開。ニークラッシャー、ドラゴンスクリューからの足4の字固めで光留を苦もんさせた。

 これを耐えた光留は青木さんとのベルトリレーを成し遂げるべく猛反撃に出る。ジャンピングハイキックをさく裂させ、蹴りの雨を降らせると、水車落としを敢行。ミドルキックで何度も右腕を蹴りつけ、ジャンピングハイキックをさく裂。ススムが後頭部への低空ジャンボの勝ち!を叩き込んでも、執ようなアンクルホールドで絞め上げ、青木さんも得意としたバックドロップで追い討ちをかける。そして腕ひしぎ逆十字固めで右腕を絞め上げて勝負に出た。

 だが、ススムはこれを耐え抜いた。ハーフネルソンスープレックスで逆襲し、ミドルキックを連発する光留にショートレンジのジャンボの勝ち!で徹底抗戦。ノーモーション頭突き、ジャンボの勝ち!でたたみかけると、意地で肩を上げる光留にダメ押しのジャンボの勝ち!を叩き込んで3カウントを奪った。

 両者の意地が交錯した激闘はススムが勝利。トーナメント優勝を飾り、世界ジュニア王座初戴冠を果たした。新調されたベルトを光留に巻いてもらったススムはノーサイドで握手。「佐藤選手の気持ちが本当に痛いほど、1つ1つの攻撃が重かったです。たぶん青木選手の気持ちも乗ってんじゃないかなって」と光留を称えた。そんな光留の意地を振り切って勝利をつかめたのは「僕は今日やっぱり簡単に諦めるわけにはいかなかったんですよ。僕もいろいろ背負ってここに来たんで」との意地。「ただ盛り上げに来たわけじゃない」の発言を実証してみせた。

 全日ジュニアの頂点に立ったススムの前に包囲網が敷かれた。試合後、めんぞーれ、イザナギ、阿部、アキラが現れて挑戦を意思表示。「君たちの気持ちは嬉しいけど、君たちはトーナメントで負けたんだから、とりあえず1回お下がりください」とめんそーれ、イザナギ、阿部にお引き取り願ったススムはアキラコールの中、「全日本プロレスのファンの皆様がこのアキラを推すなら…」としたうえで、「ネクストチャレンジャーはユー!」」とアキラを指名した。トーナメント不参加となったアキラだが、この後楽園2連戦で岡田、めんそーれに勝利し、好調そのもの。昨年2月の初来日から約1年で世界ジュニア初挑戦のチャンスをつかむことになりそうだ。

 そしてススムは「歴史と伝統のあるベルトです。僕も子供の頃に見てました。そのベルトを今、腰に巻いてます。凄く重たいです」と重みを実感。だからこそ、「僕がこの全日本プロレスに来て、このベルトを獲った以上は、この世界ジュニアってものを下げるんじゃなくて、いろんな団体からもまた注目されるように、もう1つ上に持っていけるようにしていきたい」との誓いを立てた。それを具現化していく戦いがアキラとのV1戦から始まる。

【ススムの話】「まあ、不思議な感じがしますね。いろいろ思うことがありますけど、どれから考えていいかわからないです。本当に子供の頃からの憧れ、それから俺が21年戦ってきたレスラーとしてのキャリア、そして前チャンピオン・青木選手のこと…。もちろん今まで戦ってきた選手、そして今日の佐藤選手ね。佐藤選手の気持ちが本当に痛いほど、1つ1つの攻撃が重かったです。たぶん青木選手の気持ちも乗ってんじゃないかなって。でも、僕は今日やっぱり簡単に諦めるわけにはいかなかったんですよ。僕もいろいろ背負ってここに来たんで。まだね、頭がボーッとして、何を言っているのか。リング上でもそうですけど。勝ちたいって気持ちはありますけど、勝ったあとのことなんか考えてないんで。気の利いた言葉なんて出てこないですけど、チャンピオンになった以上、そしてあんな試合後、早々に4人が出てきましたね。まあ、まだ日程は決まってないですけど、アキラ選手と話したんで正式に決まるでしょう。僕がこの全日本プロレスに来て、このベルトを獲った以上は、この世界ジュニアってものを下げるんじゃなくて、いろんな団体からもまた注目されるように、もう1つ上に持っていけるようにしていきたいなと思います。今日、ここに来るまで3つ。丸山選手、そして岩本選手、今日の佐藤選手と戦って、どの試合も全力で戦いました。これからも俺はその全力で行くスタイルは変わらないですよ。チャンピオンであろうと、全力で対戦相手と向き合って、このベルトを守っていって、そのベルトの価値を高めて、輝かせていきたいなと思います。本当に頭を結構蹴られたんで、ボーッとしてますけど。手もあんだけ極められたんでね。正直、危なかったですけど、とりあえずホッとしてます。本当に最後に、ありがとうございました。以上です」

※光留はノーコメント

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