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1/19【新日本】メモリアルマッチでカサス撃破 棚橋がキャットさんに感謝のメッセージ「ヘビー級で頑張ってます!」

『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2020』東京・後楽園ホール(2020年1月19日)
ブラック・キャット メモリアルマッチ ○棚橋弘至&カリスティコ&タイガーマスクvsエウフォリア&バルバロ・カベルナリオ&ネグロ・カサス×

 棚橋がブラック・キャットさんのメモリアルマッチでカサスを撃破。かつてコーチとしてキャットさんに鍛えられた逸材は「ネコさんに入門してすぐに『あなた、ヘビー級でやりなさいよ』と言われました。ネコさん! ヘビー級で頑張ってます!」と感謝のメッセージを贈った。

 キャットさんはメキシコ人ながら新日本プロレスに所属。試合から離れたあとも若手のコーチやレフェリーを務め、交渉役として日本とメキシコを結ぶ架け橋となったが、2006年1月に急逝心不全で死去した。キャットさんのメモリアルマッチとして、コーチとして鍛えられ、メキシコ遠征時には多大なサポートを受けた棚橋がカリスティコ&タイガーと合体。カサス&エウフォリア&カベルナリオと対戦した。

 今大会にはキャットさんの従兄弟でCMLL大会責任者のフアン・マヌエル・マル氏、フアン氏の息子にあたる現役選手のスカンダロが来場。カリスティコ&タイガーマスクから花束が贈呈されると、キャットさんの遺影を手にした幸枝夫人には棚橋から新日本ジャージが贈られた。

 キャットさんとは同時期に新日本マットに上がっていたカサスが60歳とは思えぬ動きを序盤から披露。タイガーマスクとの打撃戦をこん身のエルボーで制すると、エウフォリア&カベルナリオを巧みにコントロールし、3対1の状況に持ち込んで、序盤戦をリードした。

 キャットさんの遺影の前で棚橋は燃える。カリスティコが袋だたきにされると、割って入って3人相手に孤軍奮闘した。ここでは返り討ちにされたものの、カリスティコとタイガーが試合を立て直すと、再びリングイン。カリスティコたちが同時トペでエウフォリアたちを場外に足止めすると、逸材はカサスと対峙する。胸板への張り手合戦でやり合うと、カサスも勝ち気に打ち返してきたが、棚橋はドラゴンスクリューで譲らず。カサスも伝家の宝刀ラ・カシータ(ラ・マヒストラル)で逆転を狙うが、切り抜けた棚橋はスリングブレイドで鎮圧する。カリスティコがスワンダイブ式ボディプレスや鉄柱越えプランチャ、タイガーがコーナー最上段からのプランチャで相手チームを再び分断すると、最後は棚橋がハイフライフローでメキシコが誇るレジェンドを撃破した。

 メモリアルマッチでキャットさんに捧ぐ勝利を手にした棚橋。試合後、明日(20日)の後楽園でNWA世界ヒストリックミドル級王座を争うカリスティコとカベルナリオがマイクで舌戦を展開し、カリスティコがマスカラ・コントラ・カベジェラを要求する場面も。その後、3人で勝ち名乗りを受けたが、棚橋だけがリングに残ると、マイクを握ってキャットさんへの思いを口にした。

 「僕は入門してすぐ、ブラック・キャットさんにいろいろ教えてもらいました。僕とKENSOさんは合同練習が終わったあと、ネコさんにジムにまた行かされて、それを“ネコ練"と言ってました。そのおかげで今があります」と若き日の想い出を懐かしんだ棚橋は、「ネコさんに入門してすぐに『あなた、ヘビー級でやりなさいよ』と言われました。ネコさん! ヘビー級で頑張ってます!」とキャットさんへ感謝のメッセージを贈り、天に向かって手を振る。「ネコさんが繋いでくれたCMLLと新日本の関係をこれからも大事に盛り上げていきます」と誓った棚橋は、天国にいるキャットさんに届けとばかりに「会場の皆さん、愛してま〜す!」と拳を突き上げた。

 「合同練習が終わって、もうエネルギーはゼロなのに、『ジムに行くぞ!』って言って。何か限界の向こう側を見ましたけど、でもおかげさまでこうしてこの歳になっても元気に戦える身体があるし」とバックステージでもキャットさんへの感謝の思いを語っていた棚橋。「2006年にネコさんが亡くなられて、早いっすねぇ、もう14年。ヘビー級で頑張ってますよ、とね。2005年のメキシコを思い出しますね。毎年やりたい。こうやって1年に1回、みんあんでネコさんをこれからも思い出したいっすね」とリング上でキャットさんを感じ、気持ちを新たにした。これからも棚橋はエースとして、キャットさんの思いも背負って新日本をけん引していく。

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