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1/26【DDT】至宝流出…田中将斗がHARASHIMA破ってKO-D初戴冠 2・23後楽園でMAO迎撃

『Sweet Dreams!2020』東京・後楽園ホール(2020年1月26日)
KO-D無差別級選手権試合 ○田中将斗vsHARASHIMA×

 DDTの至宝が他団体に流出。HARASHIMAとの頂上決戦を制し、ZERO1所属のD王GP覇者・田中がKO-D無差別級王座初戴冠を果たした。この結果、2・23後楽園でMAO相手に初防衛戦を行うことが確定。MAOの襲撃を返り討ちにした新王者は「俺がこのベルトの価値を上げていく」と高らかに宣言した。

 無敗でシングルリーグ戦・D王GPを制した田中がKO-D王者・HARASHIMAに挑む頂上対決が実現した。両者はD王GPの公式戦で対戦したものの、時間切れ引き分けに終わっており、決着戦となった。

 脇腹攻めで先制を許した田中だったが、エプロンから場外めがけてのスライディングラリアットで逆転。HARASHIMAの左ヒザに狙いを定め、鉄柱に固定すると、パイプイスでそこを痛打し、そのままヒザ攻めでリズムを掴んだ。

 反撃のチャンスをことごとく潰されたHARASHIMAだったが、田中がリングサイドに設置したテーブルを利用。反対にテーブルに寝かせて、コーナーからダイビングボディプレスを投下した。テーブルはへし折れ、田中は大ダメージを負う。

 リングに戻ると、し烈な大技合戦に突入。巻き返しに出た田中がスーパーフライをお見舞いするも、HARASHIMAは両ヒザを突き立てて迎撃した。エルボー合戦をトラースキックでストップさせると、リバースフランケン、スタンディング式蒼魔刀とラッシュ。一気に正調蒼魔刀へ。田中はこれを避けると、スクールボーイで転がし、即座にショートレンジ式スライディングDを突き刺したものの、意地ですぐさま立ち上がったHARASHIMAも蒼魔刀を返して譲らず、試合はさらにヒートアップしていく。

 ダブルダウンから同時に立ち上がると、エルボーのラリーで火花。打ち勝った田中が側頭部にショートレンジ式スライディングDをぶち込むも、2発目はHARASHIMAがカウンター式蒼魔刀で迎撃してみせる。そして、ファイヤーバードスプラッシュを投下。学生プロレス時代に「はやぶちゃ」として活動していたHARASHIMAが田中の盟友・ハヤブサの得意技をあえてお見舞いして勝機をたぐりよせた。

 続くつるべ落としは読まれてしまい、またまたショートレンジ式スライディングDに被弾したHARASHIMAだったが、顔面蹴り、バズソーキックで盛り返すと、スワンダイブ式蒼魔刀で勝負に出る。だが、後転して間一髪回避した田中は、着地した王者の顔面にスライディングDをズバリ。さらに、後頭部、そして正面からスライディングDを放ち、怒とうの3連発で熱戦に終止符を打った。

 田中がHARASHIMAを下し、KO-D王座初戴冠。真っ向勝負での王座移動だけに、田中に声援が飛び、新王者には支持が集まったが、それでもDDTの至宝が他団体に流出する結末に。試合後、マイクを持った田中は「HARASHIMAさん、今日はありがとう。このベルトの価値っていうのを俺はわかってるから。防衛ナンボいけるかわからないけど、ガンガンガンガン防衛して、このベルトの価値っていうのは俺が上げる。その上でまたやれるのを楽しみにしています」と前王者にメッセージ。HARASHIMAも潔く敗北を認め、田中と握手を交わした。

 爽やかな雰囲気をぶち壊したのが、2・23後楽園での挑戦が決定しているMAOだ。3ヵ月の短期英国遠征から帰国したMAOは、1・3後楽園でDDTのマスコットキャラ・ポコたんの着ぐるみを被った状態で、田中とHARASHIMAに挑戦表明。次期挑戦者に決定していた。空気を読まずにまたもポコたんの着ぐるみを被って現れたMAOは、素顔になると、「ジャスト・ブリング・ゲット、ビッチ!」と新王者を手招きして挑発。ポコたんの顔面を投げつけ、フランケンシュタイナーを狙ったが、田中がパワーボムで返り討ちにした。

 怒り心頭の田中は「お前はこの間もノロノロとリングに上がって来て…。ハッキリ言うとく。まだお前はそこの顔ではない。でも、決まってるんやったら、ちゃんと防衛して、このベルトを…あいつで価値を上げる」と宣戦布告。その後も「気持ちよく終わって、あいつが来て、ああいう風に来られて、クソ気持ち悪いけど」と不快感をあらわにしたが、「こんだけ入ってくれて、本当にありがとうとございます」と観客には感謝。「ベルト、次に彼が挑戦するのが決まっているかもしれへんけど、これからドンドンドンドン、DDTのチャンピオンのプライドを持って、このリングに上がります。またタイトルマッチがあるけど、スゲエ試合するから。今日来てくれたお客さんは、もう1人ぐらい連れて来てくれたらありがたいと思います」と王者らしい発言で締めくくると、ZERO1の大阪大会に出場すべく、足早に会場をあとにした。

 他団体にベルトが流出し、いつでもどこでも挑戦権争いも始動。まずはMAOの挑戦が決定したが、今後は「至宝を誰が奪還するのか?」がDDTマットの大きなテーマになりそうだ。

プロ格 情報局