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2/10【新日本】3・3大田区で王者対決実現 ヒロムが菅林会長に「勝ったら挑戦権利証」要求、念願初対決へ内藤「もし負けたら彼にベルトをあげるぐらいの気持ち」

 3・3大田区大会『旗揚げ記念日』でIWGPジュニアヘビー級王者・高橋ヒロムとのスペシャルシングルマッチが決まったIWGPヘビー級&同インターコンチネンタル王者・内藤哲也が10日、東京・目黒の新日本事務所で会見。「最高のタイミング」で実現するヒロムとの初対決に「今現在、物凄い勢いで存在感を増してる高橋ヒロムを今、感じたい」と燃える内藤は、ヒロムが菅林直樹会長に「勝ったら挑戦権利証」を直訴したことを受け、「新日本が認めるかわからないですけど、僕はもし負けたら彼にベルトをあげるぐらいの気持ちで大田区のリングに立ちたい」との意向を示した。

 2・9大阪城大会で内藤は大流血戦を強いられながらもKENTAを下し、IWGPヘビー&IC両王座の初防衛に成功。試合後、病院に直行し、5針を縫う代償を負ったものの、苦闘を通じて感じたのはKENTAの覚悟。「大阪城ホール大会でシングルマッチで向かい合ったKENTA選手から、その覚悟なり、気持ちがひしひしと伝わってきましたよ」と振り返った内藤は、「リスクを恐れずに行動を起こしたKENTA選手は俺は凄いなと思いましたよ。批判すべきは、俺が2本のベルトを持ったことに対して、何も発しない新日本プロレスの選手たちなんじゃないのかな。ああやって行動を起こしたKENTA選手、俺は好きですね」と評した。

 大阪城決戦を突破し、次に待ち受ける大一番は3・3大田区大会。自ら指名したヒロムとの王者対決だ。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンで共闘する二人だが、その関係はヒロムの練習時代から始まった。当時、ヒロムをマンツーマンで手ほどきした内藤は、ヒロムが海外遠征に旅立つ直前に「ヒロムが帰ってくる時には俺が新日本の主役になってるから。ヒロムが帰ってきたらシングルマッチやろう」と激励を込めた言葉をかけた。

 その約束が果たされる時がきた。しかも内藤がIWGPヘビー&IC2冠王、ヒロムがIWGPジュニアとともにシングル王者に君臨。「本当は(ヒロムが)帰ってからいつでもやりたいなとは思ってた」という内藤だが、「今、最高のタイミングでしょうね。お互いにチャンピオン同士ですし、ここまでの期待感っていうのを1年前、2年前じゃ生み出せなかったかもしれないんでね」と機は熟したと言わんばかりに言い切った。

 ヒロムとはこれまでシングル、タッグ含め一度も対戦経験がなく、これが正真正銘の初対決となる。昨年暮れに復帰以来、ヒロムはIWGPジュニア王者に返り咲き、2・9大阪城大会では宿敵リュウ・リーを熱闘の末に破った。その上り調子には内藤も目を見張るばかりで、「やるなら今だなと。もしかしたら1年後、今よりもっと凄い高橋ヒロムになってるかもしれないですけど、今現在、物凄い勢いで存在感を増してる高橋ヒロムを今、感じたい」と熱望。一方で「今現在の内藤哲也を高橋ヒロムに目いっぱい感じてほしい」と史上初の偉業を成し遂げた2冠王の力をみせつける構えをみせた。

 対するヒロムはこの日、会見中の菅林直樹会長の前に現れ、「内藤哲也vs高橋ヒロムでもし! 俺が勝った場合、例年G1 CLIMAXで発行される東京ドームメインイベントIWGPヘビー級挑戦権利証を俺にください」と要求した。突然の直訴に菅林会長は「検討するかどうかもちょっとわからないですね」と困惑しきり。実現の可能性は微妙だが、内藤は権利証どころか「新日本が認めるかわからないですけど、僕はもし負けたら彼にベルトをあげるぐらいの気持ちで大田区のリングに立ちたい」との構えをみせた。

 NEW JAPAN CUP出場も提案した内藤はヒロムなら階級を超越した戦いができると認めている。だからこそ、負けた場合は潔くIWGPヘビーのベルトを渡すつもりでいる。ノンタイトル戦でのベルト移動は前代未聞。実際にそうなった場合、物議を醸すことにもなりかねないが、内藤待ち望んでいたヒロムとの初対決にそれだけの覚悟で臨む。

☆3/3(火)東京・大田区総合体育館『旗揚げ記念日』17:30開場、19:00開始

▼旗揚げ記念日スペシャルシングルマッチ
[第86代IWGPジュニアヘビー級王者]
高橋ヒロム
(1/60)
内藤哲也
[第70代IWGPヘビー級王者&第24代IWGPインターコンチネンタル王者]

※全7〜8試合予定


【会見の模様】
▼ヒロム「会長! お願いがあります。旗揚げ記念大会で内藤さんのIWGPヘビー級王座に挑戦させてください! よろしくお願いします!!……なーんちゃって。なんちゃってですよ、なんちゃってですよ会長。旗揚げ記念大会で恒例になりつつあるIWGPヘビー級王者vsIWGPジュニアヘビー級王者のスペシャルシングルマッチを壊そうとはしません。だって俺がここで挑戦してしまったら、毎年誰かしらが挑戦してしまうんじゃないかみたいなことになってしまうじゃないですか。それは何も面白くない。そこでひとつ! 提案があります。旗揚げ記念大会。内藤哲也vs高橋ヒロムでもし! 俺が勝った場合、例年G1 CLIMAXで発行される東京ドームメインイベントIWGPヘビー級挑戦権利証を俺にください。今ここで! 権利証作って、来年のドーム、誰がメインに立つのか楽しみましょうよ。いいアイデアじゃないですか、これ。ねぇ? 勝手なことを失礼しました! よろしくお願いします! 帰ります!!」

※ヒロムが去ると

▼菅林会長「いやぁ…検討するかどうかもちょっとわからないですね」


【会見の模様】
▼内藤「昨日も言いましたが、ドームであの行動を起こしたKENTA選手の覚悟、気持ちはしっかり伝わりましたよ。大阪城ホール大会当日までは、あまり気持ちが伝わってこなかったんですけどね。大阪城ホール大会でシングルマッチで向かい合ったKENTA選手から、その覚悟なり、気持ちがひしひしと伝わってきましたよ。KENTA選手のドームの行動であり、挑戦が決まってしまったことへの批判とかね、いっぱいあったと思いますよ。僕自身も疑問でしかなかったですからね。ただ、思ってることは口に出さなきゃ誰にも何も伝わらない。そう思ってる俺からすると、よく考えたら行動を起こしたKENTA選手って凄いなって。リスクを恐れずに行動を起こしたKENTA選手は俺は凄いなと思いましたよ。批判すべきは、俺が2本のベルトを持ったことに対して、何も発しない新日本プロレスの選手たちなんじゃないのかなって。何も発しないのか、それとも本当に興味がないのかどっちなのか知らないけどね。やっぱりああやって行動を起こしたKENTA選手、俺は好きですね。俺はああいうKENTA選手が好きだし、大阪城ホールのリングで向かい合った時の鋭いまなざし、あのKENTA選手、俺は好きですよ。あとは、昨日バックステージでも言いましたけど、やはり病院直行でしたよ。病院に直行しましたよ、あのあとすぐね。コスチュームのままで病院へ行きましたよ。5針縫いましたね。でも、ここにもKENTA選手の気持ちが表れてるんじゃないですか。KENTA選手の覚悟を感じることのできる、いい痛みでしたよ。ということで、ちょっと今日このへんが痛いんでね。ズキズキするんで、昨日言った、嫌というほど皆さんの質問にお答えしますよという、それに応えられるかわかりませんが、時間の許す限り、そして僕の頭痛が耐えられる限りは、皆様の質問に存分にお答えしますよ」

――旗揚げ記念日でヒロムとの一騎打ちが決まったが?

▼内藤「昨日、彼もリング上で言ってましたが、練習生時代の高橋ヒロムをマンツーマンで練習みてたのは僕ですからね。ハッキリ言って僕がいなければ、今、新日本プロレスに高橋ヒロムってレスラーは存在しないと思いますよ。それぐらい練習生時代の高橋ヒロムはハッキリ言って落ちぶれてましたね。その選手がデビューし、今やもう日に日に存在感が増すと。素晴らしいことですね。去年、僕も目をケガして、彼もおととしですか。首をケガして、やっぱレスラー、プロレスって危険と隣り合わせだし、いつ選手生命が終わってもおかしくない。それぐらいのことをやってるので。また2年後、3年後にやろう。それじゃもしかしたら叶わないのかもしれない、それじゃ遅いのかもしれない。彼も僕自身も大ケガした中で、今やりたいことっていうのはやっぱり今やらないと。そうしないと実現したいこともできないんじゃないかなって。そう思った時にヒロムとやるなら今だなと思ったので、昨日、マイクで高橋ヒロムに『シーorノー』って聞いてみました。そしたら快く応えてくれたのでやらない手はないでしょう。今、高橋ヒロムを感じずに、いつ感じるんだと。今、勢いに乗ってる高橋ヒロムを俺は感じたいですね。そして今の内藤哲也を高橋ヒロムに存分に味わってほしいです」

――ヒロムからマイクで海外遠征前日に「帰ってきたらやろう」と言っていたとのことだが、当時どんな気持ちだった?

▼内藤「当時、僕はまだロス・インゴベルナブレスと出会ってないですし、全国各地でブーイングをお客様からいただいていた時期ですよ。『帰ってきた時にシングルマッチやろう。その時までに俺は絶対、新日本のトップに立ってるんだ』と。そういう自分自身へのプレッシャーと同時に、やっぱり海外遠征って選手にとって、もしかしたらキャリアの中で一番のチャンスであり、そのチャンスを活かせなかった場合、もう二度とチャンスは訪れないみたいな凄く大事な場面なんですよね、海外遠征からの帰国っていうのは。だからヒロムが帰ってくるまでに絶対、現状打破してやるんだっていう自分へのプレッシャーと、この海外遠征をいい海外遠征にして、結果を残して帰ってこいよっていうヒロムへの激励というか。言い方は合ってるかわからないですけど、僕が育てた選手ですからね。そういうプレッシャーもかけておこうかなという意味で帰ってきたらシングルマッチやろうと。その前にちょっと一言入ってるんです。『ヒロムが帰ってくる時には俺が新日本の主役になってるから。ヒロムが帰ってきたらシングルマッチやろう』と。それは自分へのプレッシャーも含めて、その言葉を言いました」

――では理想的な状況だと?

▼内藤「本当は帰ってからいつでもやりたいなとは思ってたんですけど、今、最高のタイミングでしょうね。お互いにチャンピオン同士ですし、ここまでの期待感っていうのを1年前、2年前じゃ生み出せなかったかもしれないんでね。3年後、4年後もっと期待感を生み出せるかもしれない。でもその未来への保証はないですからね。今現在の高橋ヒロムを感じたいですね。そういう意味ではベストのタイミングかもしれないです」

――内藤選手から見てヒロム選手の一番の凄さは?

▼内藤「メンタルの強さですか。見ました? 11月ですか。復帰宣言の時の、あのこいつは何をするんだ? 何したいんだろう?ってちょっと笑ってしまうような行動ですよね。今日もチラっとあっちで声が聞こえましたね。彼は何かやったんですか? ああいう行動力とか思いっきりのよさが一番の魅力ですよね。そういう一番の魅力な部分がリング上でもうまく出せてるんじゃないかなと。実際、戦ったことないんで。タッグマッチも6人タッグでも10人タッグでも当たったことないんで、一回も触れたことないんでわからないですけど、これって決めた時の思いっきりのよさが彼の一番の魅力、一番の強みじゃないかなって僕は思います」

――今回はノンタイトル戦だが、ヒロムが菅林会長に勝ったら挑戦権利証を直訴していたが?

▼内藤「ノンタイトルですか。なるほど。彼がもし2本のベルトをほしいというのであれば、いや彼がほしいのはIWGPヘビー級だけかもしれないですけど、彼がベルトをほしいというのであれば、僕はタイトルマッチでもいいかなと。昨日のリング上でのやり取りが終わったあと、これはもしかしたらノンタイトルじゃなくて、タイトルマッチになるのかな、なんて思ったんですけどね。タイトルマッチじゃないことは少し残念ではありますが、シングルマッチで戦えることには変わりないので。正式にはタイトルはかかってないですが、僕はタイトルマッチのつもりでいきますよ。そして、そこで内藤に勝ったら権利証的なものがほしいと? で、菅林さんは何と答えたんですか?」

――苦い感じだったが?

▼内藤「なるほど。まぁでも今、高橋ヒロムへの注目度って凄く高いですからね。そしてこうやって結果もしっかり残していると。ドームの権利証もいいですけど、何ならNEW JAPAN CUPとかも出ちゃえばいいんじゃないですかね。そんなことを僕は思いましたけど。内藤に勝ったら次のビッグマッチでタイトルに挑戦させろとか。それぐらいの大きい勝利にはなるでしょうね。彼が僕に勝ったら。だから新日本が認めるかわからないですけど、僕はもし負けたら彼にベルトをあげるぐらいの気持ちで大田区のリングに立ちたいと思います。正式にはノンタイトルかもしれない。でも僕の中ではタイトルマッチだと。負けたら彼に2本のベルトを渡すつもりでリングに立ちたいと思います」

――今回の初対決は機が熟した?

▼内藤「やっぱ復帰した時の会場の盛り上がり方とか、復帰戦、後楽園ホールの会場中のヒロム待ってたよみたいな声とか、東京ドームの大歓声とか。やるなら今だなと。もしかしたら1年後、今よりもっと凄い高橋ヒロムになってるかもしれないですけど、今現在、物凄い勢いで存在感を増してる高橋ヒロムを今、感じたいと思ったので。ドームぐらいの時には近いうちに高橋ヒロム戦だな、シングルマッチで高橋ヒロムとやりたいなと思ってました。で、今回のKENTA戦に関しても勝ったら彼の名前を言おうと。KENTA戦の先に僕は高橋ヒロム戦を見据えて、今回タイトルマッチ戦いました。お互いに勝ったんでね。遠慮なく彼の名前を叫ばせてもらいました」

――ヒロムとはどんな戦いがしたい? 何を感じたい?

▼内藤「こういうものを感じたいっていうのはまさに今の高橋ヒロムを感じたいですね。先ほども言いましたけど、一回も高橋ヒロムと対戦したことがないんで。シングルマッチもタッグマッチも含めて一度も戦ったことがないので、今現在の高橋ヒロムを僕は存分に感じたいですね。まだ日にちがあるんで、直前になったらちょっと考えが変わるかもしれないですけど、今現在思うことは今現在の高橋ヒロムを目いっぱい感じたい、そして今現在の内藤哲也を高橋ヒロムに目いっぱい感じてほしい。今はそう思ってます。こうしよう、ああしようってよりも、ヒロムを感じたい、今の内藤を感じてほしい。それが一番ですね」

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