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3/4【全日本】野村の代打「X」はTAJIRI 13年ぶり2度目のC・カーニバル出場が決定

 全日本は4日、TAJIRIが『2020 Champion Carnival』に出場すると発表。神奈川・横浜市の全日本道場で会見したTAJIRIは13年ぶり2度目の出場となる春の祭典で「僕が知ってる限りの昔から見てた全日本プロレスのいろんなものを掘り起こしたい」と自身が考える全日本の歴史と伝統を表現するつもりで、「自分が獲りえる最高の得点でこのチャンカンを終わらせるために、あらゆることをし尽しますよ」と予告。優勝の先に13年前と同じく三冠ベルト挑戦を見据えた。

 春の祭典に出場予定だった野村直矢が頸椎椎間板ヘルニアのため欠場が決定。代わりに出場することになったのはTAJIRIだった。3・23後楽園大会の三冠戦「宮原健斗vs諏訪魔」へ向けて全日本の歴史がクローズアップされる中、「全日本プロレスって歴史と伝統、そういう団体だよなって。そして今回のチャンカンが40回目とふと気がついて、どうしても出たくなっちゃった」と名乗りを上げて決まった。

 TAJIRIのカーニバル出場は2007年以来、実に13年ぶり。前回は川田利明、小島聡、鈴木みのるらと対決し、2勝1敗1両者リングアウトでブロック敗退に終わっている。2度目の出場となる今回、BブロックにエントリーしたTAJIRIは諏訪魔、ジェイク・リー、デイビーボーイ・スミスJr.らと対戦することになる。

 そこでTAJIRIが表現しようとしているのは古き良きプロレス。四天王プロレスが全日本を象徴するスタイルとされがちだが、それ以前の全日本にはオールドスクールな伝統的なスタイルに加え、反則や流血試合などドロドロした面もたくさんあった。「40年の歴史を僕が全部知ってるわけじゃないんですけど、僕が知ってる限りの昔から見てた全日本プロレスのいろんなものを掘り起こしたいですね。掘り起こして披露してみたいですね」と意気込むTAJIRIは、「歴史と伝統、今のプロレス界にそれが凄くいい保存状態で保存されてる全日本プロレス。やっぱり好きなんですね、それが。これを訴えることによって世の中のプロレスファンの人たちに全日本プロレスの歴史と伝統を再認識していただけたら」と出場の目的を訴えた。

 もちろん狙うは優勝の2文字だ。大型揃いの中、体格的に不利なのは明白だが、TAJIRIには長年培った豊富な経験がある。「まっとうに勝とうと思ってないです正直。まっとうになんか勝てるわけがないよ僕がこんなでかい人たちの中で。だけどプロレスにはそれを覆して白星に変えるいろんな知恵が実はある」と言い切ったTAJIRIは持ち前の頭脳を駆使して並み居る強敵たちから勝利を奪い取るつもり。「足引っ張ってアリ地獄に引き込んで自分だけサーっと上がっちゃうとかですね。こっぴどく怒らせて反則するように仕向けて反則勝ちしちゃったり。どんな勝ちでも得点同じだったでしょ? こういうの考えるとワクワクしちゃいますね」と13年ぶりの春の祭典へ向けて胸を躍らせている。

 2007年の初出場時は優勝こそならなかったものの、当時の王者・鈴木にリングアウト勝ちを収め、三冠ベルト初挑戦を果たした。「この全日本プロレスでは世界ジュニアも獲ったし、GAORAも獲ったし、タッグは獲ってないんですけど、シングルでじゃああとは三冠。13年ぶりにチャレンジしても面白いんじゃないかな」と優勝後を見据えたTAJIRIは至宝ベルトに照準。それを実現させるためにも「自分が獲りえる最高の得点でこのチャンカンを終わらせるために、あらゆることをし尽しますよ僕は」と手段を選ばない構えをみせた。

 TAJIRIは春の祭典で歴史と伝統を自分なりのやり方で表現したうえで優勝し、歴史と伝統ある至宝ベルト獲りを狙う。


☆『2020 Champion Carnival』

[Aブロック]
▼宮原健斗(7年連続7度目の出場/2018年準優勝/2019年優勝/現三冠ヘビー級王者)
▼石川修司(4年連続4度目の出場/2017年優勝/現世界タッグ王者)
▼ゼウス(7年連続7度目の出場/2016年準優勝)
▼ヨシタツ(3年連続3度目の出場/現GAORA TV王者/現CPI王者)
▼青柳優馬(2年連続2度目の出場)
▼KAI(2年ぶり4度目の出場/2013年準優勝)
▼ジョエル・レッドマン(2年連続2度目の出場)
▼入江茂弘(初出場/現OWE無差別級王者)
▼杉浦貴(初出場/現GHCナショナル王者)

[Bブロック]
▼諏訪魔(4年連続15度目の出場/2008年優勝/2006、2012、2015年準優勝/現世界タッグ王者)
▼ジェイク・リー(2年連続4度目の出場/2019年準優勝/現アジアタッグ王者)
▼崔領二(5年連続5度目の出場)
▼ギアニー・ヴァレッタ(2年連続2度目の出場)
▼神谷英慶(4年ぶり2度目の出場)
▼吉田綾斗(初出場/現2AWタッグ王者)
▼ルーカス・スティール(初出場)
▼デイビーボーイ・スミスJr.(初出場)
▼TAJIRI(13年ぶり2度目の出場)

[公式戦日程]
☆4/6(月)後楽園
▼Aブロック
宮原vs入江
ゼウスvs杉浦
KAIvsレッドマン
▼Bブロック
諏訪魔vs吉田
ジェイクvsヴァレッタ
崔vsスミス

☆4/11(土)岡山
▼Aブロック
石川vsヨシタツ
青柳vsレッドマン
▼Bブロック
スミスvsルーカス
TAJIRIvsヴァレッタ

☆4/12(日)福岡
▼Aブロック
宮原vs石川
青柳vs入江
▼Bブロック
諏訪魔vsヴァレッタ
TAJIRIvsルーカス

☆4/13(月)熊本
▼Aブロック
青柳vsKAI
ヨシタツvs入江
▼Bブロック
諏訪魔vsスミス
ジェイクvsTAJIRI

☆4/14(火)鹿児島
▼Aブロック
石川vsKAI
ゼウスvsレッドマン
▼Bブロック
諏訪魔vs崔
ヴァレッタvsスミス

☆4/16(木)広島
▼Aブロック
宮原vs青柳
KAIvs入江
▼Bブロック
神谷vsTAJIRI
吉田vsヴァレッタ

☆4/17(金)大阪・大正
▼Aブロック
ゼウスvs入江
ヨシタツvsレッドマン
▼Bブロック
ジェイクvs神谷
吉田vsルーカス

☆4/18(土)大阪
▼Aブロック
宮原vsヨシタツ
ゼウスvs青柳
石川vsレッドマン
▼Bブロック
崔vs神谷
吉田vsスミス

☆4/19(日)名古屋
▼Aブロック
宮原vs杉浦
ヨシタツvs青柳
▼Bブロック
ジェイクvsルーカス
崔vsヴァレッタ

☆4/21(火)会津若松
▼Aブロック
石川vs青柳
杉浦vs入江
▼Bブロック
ジェイクvs吉田
神谷vsスミス

☆4/22(水)女川
▼Aブロック
宮原vsKAI
ヨシタツvs杉浦
▼Bブロック
吉田vsTAJIRI
神谷vsヴァレッタ

☆4/23(木)仙台
▼Aブロック
石川vs杉浦
ゼウスvsKAI
▼Bブロック
諏訪魔vsTAJIRI
神谷vsルーカス
崔vs吉田

☆4/25(土)札幌
▼Aブロック
宮原vsレッドマン
石川vsゼウス
▼Bブロック
ジェイクvs崔
スミスvsTAJIRI

☆4/26(日)札幌
▼Aブロック
ゼウスvsヨシタツ
杉浦vsレッドマン
▼Bブロック
諏訪魔vsジェイク
崔vsルーカス

☆4/29(水・祝)木更津
▼Aブロック
杉浦vsKAI
入江vsレッドマン
▼Bブロック
諏訪魔vs神谷
ヴァレッタvsルーカス

☆4/30(木)後楽園
▼Aブロック
宮原vsゼウス
石川vs入江
ヨシタツvsKAI
青柳vs杉浦

☆5/4(月・祝)後楽園
▼Bブロック
諏訪魔vsルーカス
ジェイクvsスミス
神谷vs吉田
崔vsTAJIRI

☆5/5(火・祝)後楽園
優勝決定戦
Aブロック1位vsBブロック1位


【会見の模様】
▼TAJIRI「13年ぶりでしたか。そうでしたか。僕は13年ぶりなんですけど、今年のチャンピオン・カーニバルは何と40回目。40年の歴史があるチャンピオン・カーニバル。最近、三冠チャンピオンの宮原選手と今度挑戦する諏訪魔選手がやたら歴史とか伝統というのをキーワードに舌戦を繰り広げていて。はたから聞いてるうちに、やっぱり全日本プロレスって、そうだよ。全日本プロレスって歴史と伝統、そういう団体だよなって。そして今回のチャンカンが40回目とふと気がついて、どうしても出たくなっちゃったんですね。僕もともと子どもの時から全日本のファンだったんですけど、歴史と伝統、今のプロレス界にそれが凄くいい保存状態で保存されてる全日本プロレス。やっぱり好きなんですね、それが。これを訴えることによって世の中のプロレスファンの人たちに全日本プロレスの歴史と伝統を再認識していただけたらなと。僕自身もそういうアピールをさせてもらいたいなと。それほど歴史と伝統の全日本プロレスが好きな俺を誇りにしちゃうよというような気持ちがあって立候補させていただきました。それが通りまして、ありがたいことに参戦させていただけることになりました」

――出場するからには狙うは優勝?

▼TAJIRI「そうですね。優勝してこの歴史と伝統の全日本プロレスを頂点から光景を見てみたいですね。下から見たことはいっぱいありますけど、上からはないんで。僕の出るブロックはでかい人がやたら多くてですね。13年前出た時もそうなんですけど、13年前出て戦績は振るわなかったんですけど、全部問題作を作り上げてですね。その後、すんなり三冠に挑戦させてもらってるんですね。当時、チャンピオンが鈴木みのるさんだったんですけど。そういうようなこともプロレスってホントはできるんで。歴史と伝統の中にはそういうものもあったんですよね、実は全日本プロレスに。そういうこともよくあった。最近、忘れ去られちゃった歴史と伝統というか、40年の歴史を僕が全部知ってるわけじゃないんですけど、僕が知ってる限りの昔から見てた全日本プロレスのいろんなものを掘り起こしたいですね。掘り起こして披露してみたいですね、このチャンカンで。それこそあれだよ。13年前に出た時もそうだったけど、まっとうに勝とうと思ってないです正直。まっとうになんか勝てるわけがないよ僕がこんなでかい人たちの中で。だけどプロレスにはそれを覆して白星に変えるいろんな知恵が実はある。13年前も同じこと言ってるんだけど結局(笑) たとえばあれですよ。足引っ張ってアリ地獄に引き込んで自分だけサーっと上がっちゃうとかですね。こっぴどく怒らせて反則するように仕向けて反則勝ちしちゃったり。どんな勝ちでも得点同じだったでしょ? こういうの考えるとワクワクしちゃいますね」

――TAJIRI選手としては自分の戦いを通して昔ながらのプロレスを表現したいと?

▼TAJIRI「そうですね。一人走馬灯を映す映写機になりたいというかですね(笑) だけどまっとうに勝負して、こんな2メートルの人たちにやられたら翌日が戦えなくなっちゃうんで。これはやばいってなったら虫みたいに毒を飛ばして逃げるっていうこともやるかもしれないし。とにかく自分が獲りえる最高の得点でこのチャンカンを終わらせるために、あらゆることをし尽しますよ僕は」

――同じBブロックの中で特に気になるのは?

▼TAJIRI「やっぱりデイビーボーイ・スミスJr.ですね。札幌でやるのかな」

――どのあたりが?

▼TAJIRI「昔WWEにいたっていうですね。あとやっぱり一番でかいっていう。一番でかい人と一番小さい人が戦う。他の試合にないものをみせられると思うんですよ」

――優勝後に描いているものはある?

▼TAJIRI「この全日本プロレスでは世界ジュニアも獲ったし、GAORAも獲ったし、タッグは獲ってないんですけど、シングルでじゃああとは三冠。13年ぶりにチャレンジしても面白いんじゃないかなと思ってますけど。えぇ」

――では、13年前と同じ流れに持っていくと?

▼TAJIRI「持っていけたらいいですね。あの時ね、最初はブーブー言ってたファンも最後大歓声だったんですよ。三冠ベルトかっさらって逃げていった時も大TAJIRIコールでしたからね。ビックリしましたね。こんなことでいいのかなと思いましたもん」

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