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3/18【全日本】秋山「諏訪魔が三冠獲ったらバリバリの優勝候補」、大森は青柳初優勝に期待 『2020 Champion Carnival』予想

 『2020 Champion Carnival』が4月6日に開幕する。今年も豪華メンバーによる2ブロック制リーグ戦で開催され、5・5後楽園大会で優勝者が決まる。過酷な春の祭典開幕を前に、2013年優勝者・秋山準、2014年優勝者・大森隆男に優勝の行方を占ってもらった。3・23後楽園大会の三冠戦を諏訪魔勝利と予想している秋山は「もし獲ってるようだったらバリバリの優勝候補」と勢いそのままに12年ぶり2度目の優勝を成し遂げると予想。大森は「若い力が上がってこないと未来はない」と青柳優馬の初優勝に期待を込めた。

【秋山の話】
――秋山選手もチャンピオン・カーニバルに何度も出場し、バーニングとして全日本に復帰した2013年には優勝していますが、このリーグ戦を戦い抜くうえで必要な要素はどこにあると思いますか?

▼秋山「まずコンディションを整えていかないといけないのが一番。これだけタイトルマッチ級のシングルがずっと連戦で続くんでね。一番は体の問題ですね。あとはテンションを保つのも大切ですしね。しんどいですよ。毎年これがくるたびに憂鬱になる。3月ぐらいから憂鬱になってましたよ(苦笑)」

――開幕前にはそれだけのプレッシャーがあったと?

▼秋山「ありましたね。一番最初に出た時よりはあとの方が余裕はありますけど、プレッシャーはありますね。試合前はナーバスになりますし。みんなある程度のレベルにいった選手が並んでますからね。しんどいですよ」

――2013年に優勝した時、意識の変化はありましたか?

▼秋山「そこまでのアレはなかったですけどね。それはベルトを持った時の方がありますけど、これを制するのは三冠と同じぐらいの価値があると思いますよ」

――では、優勝を予想していただきたいのですが、まずはAブロックは実力者揃いで星の潰し合いも激しくなりそうです。その中で誰が突破すると思いますか?

▼秋山「やっぱり全日本の所属の人に頑張ってもらいたいとは思いますけどね。杉浦選手もいるし、他の団体から出てくるってことはそれなりの自信と覚悟を持ってくると思うんでね。やっぱりそれは上の方に上がってくるのかなと思いますけどね。宮原選手は諏訪魔選手とのタイトルマッチの結果によって変わってくるんじゃないですか。みんなそれぞれ、ここまでいろんな思いがあると思いますけど、ゼウスと石川、このへんにいってもらいたいなと思いますけどね。希望も含めて」

――ゼウス選手はPURPLE HAZEの一員としてヒールになり、今まで以上に本領を発揮してきているのを感じます。

▼秋山「でも、もうちょっと俺がトップなんだというのを出してもいいのかなと思いますけどね。まだ引いてるというか、やってはいるんだけど、まだピシッと線がチーム的にできてないなと思うんで。ゼウスがもっと前に出ないと、どういうチームなのかわからない。だからゼウスが前に出て、こうなんだっていうのを示した方がいいのかなと思いますけどね。チームを作ってこれからって時に勲章もほしいでしょうしね。その気持ちがあればまたいくだろうし」

――カーニバルでゼウス選手が爆発する可能性があると?

▼秋山「爆発してもらいたいですね。次の三冠の勝敗いかんでわからないですけど、宮原選手がずっと話題を提供してる。杉浦選手は来てるだけで注目されるだろうし。他の選手たちが注目されないかもしれないというところで、ゼウス、石川もそうだし、所属の人間がどう出てくるか。青柳もチームを離れて一人なんで、一発獲ってやると思ってやってもらいたいなと思いますね」

――青柳選手は2・11後楽園大会で三冠初挑戦を果たしましたが、あの時の戦いぶりをどう評価しますか?

▼秋山「よかったと思いますよ。ただね、本人にも言ったんだけど、チャンピオン宮原がいてのチームの時は宮原選手を目立たすような動きでいいと思うんですね。それもホントはどうかなと思うけど、それはそれでいいと思う。でも、離れてからも同じ動きをしてたらダメだよって。やっぱり相手に対して俺なんだっていう動きをしないとね。誰と当たっても俺は対等なんだって動きをしないと、宮原選手がいなくても見た目で二番手っていうのが出ちゃうんでね。この前(JR)クラトスとやった時もそういう感じだったから、ちょっと変えないとトップとしては見られないかなというふうには思いますね」

――もっと我を出すべきですか?

▼秋山「俺なんだ、俺もだよというのを出さないと。ここ大切だと思いますよ。周りの人間よりも1個劣ってるって動きをみせたらダメなんですよ。ウソでもリング上では俺なんだよ、お前と俺は対等なんだよって動き、アクションをみせないと厳しいかなと思いますね。そこから変わっていくと思うんですよ。それは肝に銘じてやらないと。そしたら自分の動きも変わってくると思うんで頑張ってもらいたいですね」

――杉浦選手が注目の存在ですが、その中で三冠王者・宮原選手との対決が特に注目されます。

▼秋山「ずっとコンディションもよさそうだし、今ノアのチャンピオン(GHCナショナル)だしね。宮原選手はノアに参戦した時はまだキャリアがなくて、そういう苦手意識…彼にはないかな。あればあまりよくないし、昔のことを引きずってたらと思うけど、あまりなさそうだし(笑) 楽しみですね。どういう試合になるのか」

――昨年8月の青木篤志さん追悼大会でタッグを組みましたが、久しぶりに間近で見た杉浦選手に何を感じましたか?

▼秋山「ずっとテンションとコンディションもよくて、それは凄いなと思いますね。年は僕と1個しか変わらないですけど、素晴らしいですよ。この中では杉浦選手がキャリアが一番上かな。杉浦選手はいろんなタイトルマッチとかリーグ戦も戦ってきてるんで、そのへんの戦うすべはわかってると思うんで、怖いでしょうね。でも全日本の人間からしてみれば杉浦貴がいくとは言いづらい(苦笑)」

――客観的にみれば杉浦選手が決勝戦に上がったら面白い展開になりそうです。

▼秋山「それが一番面白いでしょうね。杉浦選手が上がって、反対ブロックからウチの所属が出れば、それが一番面白いでしょう。でも、あえてゼウスか石川に止めてもらいたいなというのがありますね」

――Bブロックは個性的な顔ぶれが集まった感がありますが、この中で勝ち上がるのは誰だと思いますか?

▼秋山「ここは諏訪魔選手が圧倒的に有利じゃないですか。これもさっきの宮原選手と一緒で、今回のタイトルマッチいかんでどうなるかわからないけどね。もし獲ってるようだったらバリバリの優勝候補だろうし。勝ったらこれで5冠王で迎えるんですよね。そしたらマークきついだろうな。テンション上がって本人の気持ちは乗っていけるでしょうけど、周りの圧力というか、全員が狙っていくでしょうからね。他団体の人も諏訪魔を倒せれば三冠に到達できるというのもあるから、力を出してくるでしょうし。やっぱり三冠の結果いかんで変わってくるでしょうね」

――マークされすぎて諏訪魔選手のいら立ちが募って悪い方向に暴走してしまう可能性もあります。

▼秋山「でも今の状況だったら諏訪魔が一番いきそうな気がしますね。あとデイビーボーイ・スミスJr.がどういう感じなのか。映像ではみてますけど、諏訪魔選手にとっても強敵になるんじゃないですか。YouTubeで上がってる動画をみたら関節とかもやってましたからね。オールラウンドプレイヤーって感じなんでね。パワーできたら諏訪魔選手もやりやすいかもしれないけど、技術とかそういうのできたらめんどくさいかなと思うんですよね。(TAJIRIの名前を指しながら)あと、気をつけないとね。ここはホント気をつけないと。たぶん本人、優勝とか狙ってないと思う。何かやってやろうという感じ。その何かやってやろうが怖いと思うんで、全員気をつけないと。のらりくらりとやって、スカして、バッと攻めてくる。TAJIRI選手の独特の間合いにイライラしないようにしないと」

――もう一人の所属であるジェイク選手の最近の戦いぶりはどう評価しますか?

▼秋山「だいぶ自分のプロレスに自信を持って、たぶん自分の頭で考えたことがようやくリングでできてくるようになったんじゃないですか。(全日本に)戻って5年ぐらいですよね。全然速いですよ。上出来ってぐらいできてますよ。貫録も出てきましたね。だから思ったことがちゃんとリングでできると自信が出てくるんでね。ちょうどそういうのが出てきた感じじゃないですか。それは戦ってる周りのメンバーがいいからというのももちろんありますよ。そうじゃないと、一人じゃなかなか成長できないし、周りにどういう人間がいるかで変わってきますからね。戦ってる選手たちがいいから本人も上がってきて、自信を持ってきてると思いますよ」

――王道トーナメントで宮原選手に勝って優勝したことが自信につながっていそうですね。

▼秋山「そうだと思います。宮原選手もそう、諏訪魔選手もそう。でも、そこじゃなくジェイク・リーが一歩上だというところの試合をしっかり見せて勝てれば、ますます自信がついてきますよ。今回8試合あって、先輩もいるけど、自分よりレベルが下の人もいると思うんで、そういう人といい試合をして、なおかつねじ伏せることができたら、ますます自信がついてくると思うんで、非常に今のジェイクには大切なシリーズでしょうね。優勝と同じぐらい、もしかしたら優勝よりもそっちの方が大切かもしれない。諏訪魔選手、宮原選手は本人よりも上なんでね。自分より下、外国人選手。3人もいるんでね。やっぱり外国人選手って日本のスタイルがまだバッチリわかってるわけじゃない。それをこっちに誘導しながら叩くという作業をできれば、ますます自信になる。それは僕も楽しみに見たいですね。でもここは諏訪魔です」

――Aブロックは石川選手かゼウス選手との予想でしたが、絞るとすればどちらになりますか?

▼秋山「こっちから諏訪魔選手が出てくるなら、石川選手に出てきてもらって暴走大巨人対決してもらいたいですね。遠慮なしにバッシバシやったら面白いでしょうね。で、優勝は諏訪魔選手。どっちにしろ決勝まで上がれば勢いでいっちゃいそうな気がしますね。それ含め次の三冠戦次第ですよ。これから先のことを決めていくというか、決められるスタートの三冠戦が3月23日という気がする。だから、まず三冠戦を期待してます」


【大森の話】
――大森選手はチャンピオン・カーニバル出場の経験が豊富で、2014年に優勝していますが、過酷なリーグ戦を戦い抜くために必要な要素はどこにあると思いますか?

▼大森「あんまり計算したらダメだと思いますね。1試合1試合、一生懸命やるしかないですね。星はあとでついてくるものです。あとは連戦でシングルをこなせるだけの体力と、当然、試合に伴って移動も過酷ですから、体力、気力を充実しないと戦い抜けないですね。たとえば何試合消化したとか、あんまり計算しすぎると、かえって自分で自分の首を絞めるようなことになる気がします。僕の経験からいって」

――星勘定を気にせず、目の前の試合に集中するということですね。

▼大森「僕の場合はそうです。明日のことは明日になってから考えると。試合終わったらもちろん結果が伴わなかった場合には敗因を分析して、それで切り替えると。いつまでもクヨクヨ思い悩まない。引きずっちゃうとそのままズルズルといきかねないんで。当然、相手あっての試合ですけど、相手に勝つ前に自分に勝てるかどうかですね。1試合1試合が雑になったらいけないと思いますし」

――では、優勝予想に入りますが、Aブロックは誰が勝ち上がると思いますか?

▼大森「ホント拮抗というか、誰が上がっても異論ないようなメンバーですね」

――中でも杉浦選手に注目が集まりそうです。

▼大森「誰と当たっても新鮮ですよね。楽しみですね、非常に。最近の試合はあんまりみてないんですけど、かつて一緒だった時は試合をしたこともありますし、そこからどういうふうに変わっているか。正直、映像とかあまりみてないんですよね」

――大森選手と同世代ながらノアでGHCナショナル王者に君臨しています。

▼大森「凄いですね。やっぱり一番注目が集まるでしょうね。新鮮ですしね。ひょっとしたら杉浦選手がこの中で一番イキイキするかもしれないですね。彼にとっても新鮮だと思うんですよ。ほとんど試合やったことのない人たちの中に入ってやるわけなんで。僕も所属外として出場した時がありましたけど、それはレスラーとして燃えますよ。でも所属選手には最低限、負けないでほしいという表現はおかしいかもしれないけど、宮原、石川、ゼウス、ヨシタツ、青柳ですか。その5人には止めてほしいですね」

――では、勝ち上がる予想も所属選手からになりますか?

▼大森「はい。期待したいですね。一番期待するのは青柳選手ですね。先だっての三冠戦も、三冠戦として、挑戦者としてふさわしいだけのものを印象づけたと思いますしね。ここで勝ち上がったらインパクト大きいですよ。ここは若さでいっても、他の選手じゃなく青柳選手だと思います。三冠挑戦者にふさわしいものを示したわけですから、ここで優勝したらトップグループの一員というのを決定づけられると思いますよ。そうなってほしい。むしろ希望もありますね。若い力が上がってこないと未来はないですから」

――Bブロックは個性派揃いとなりましたが、誰が勝ち上がってきそうですか?

▼大森「所属選手ばっかりひいきしてしまいますけど、当然、諏訪魔選手、ジェイク選手に期待したいですね。やっぱり全日本プロレスのリーグ戦ですから、この二人のどちらかに上がってほしいなと思いますね」

――では、どちらを予想しますか?

▼大森「どっちでしょうね。Aブロックから青柳選手が上がってくるなら、Bブロックはジェイク選手に上がってほしいですね。そしたら全日本プロレスの新しい風景、そういうものを印象づけられると思いますから」

――最近のジェイク選手の戦いぶりをどのように評価しますか?

▼大森「実際、アジアタッグも負けてますからね(苦笑) 気力、体力充実してると思いますよ。新しいチーム、陣ですか。リーダーですもんね。俺が引っ張っていかなきゃという意識も相当強いと思うんですよ。去年の王道トーナメントで優勝しましたけど、そういうものを経験してひと回りもふた回りも肉付けされていくわけです。だから次はチャンピオン・カーニバルという気持ちが強いと思いますよ」

――ジェイク選手の強みはどこにあると思いますか?

▼大森「結構、万能ですよね。オールマイティーですね。体が大きいけど、スピードもあるし、技の重みも出てきてるし、打撃も強烈だし。オールマイティーだと思います。強引さがあまりないんですよ。無理に持ち上げたりとか、そういうのがないというか、凄く自然体でスケールが大きいという感じがしますね。体が大きいけど器用ですよね。大型選手にありがちな粗削りな感じ、雑な感じがしないです」

――大森選手の予想だと、Aブロックが青柳選手、Bブロックがジェイク選手。新世代対決で決勝戦を争うことになりますが、ズバリどちらが優勝すると予想しますか?

▼大森「王道トーナメントに優勝してチャンピオン・カーニバルも優勝。ジェイク・リーですかね」

――王道トーナメント優勝からの勢いは途絶えてないと?

▼大森「はい。でも難しいな。青柳選手も冠ほしいでしょうからね。青柳かもしれないな。優柔不断ですけど(苦笑) 三冠初挑戦もあって、宮原選手から離れたのもあって、今一番ほしいのが結果だと思います。何のために今まで紡いできたものを切り離したか。優勝するためでしょうね。結果を求める強い気持ちが優勝を手繰り寄せるんじゃないかなと思います」

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