6/14【NOAH】マサオ料理で中嶋がナショナルV1 無差別級の挑戦者決定トーナメントを提唱
『NOAH “GO FORWARD" powered by ABEMA』ノア特設アリーナ(2020年6月14日配信※TVマッチ)
GHCナショナル選手権試合 ○中嶋勝彦vs井上雅央×
中嶋が井上の“マサオワールド"を切り裂いてGHCナショナル王座初防衛に成功。無差別で自由な赤ベルトの世界観を刻み始めた中嶋は「ヘビー、ジュニアの枠を超えた」次期挑戦者決定トーナメントの開催を提唱した。
杉浦貴を破って新王者となった中嶋は、無差別の赤ベルトならではの世界観の創造を目指して「誰の挑戦でも受ける」と表明。そこへ名乗りを上げてきたのは、まさかの井上だった。
試合では“セコさ上等"のマサオワールドが広がった。のっけから中嶋の猛打で青息吐息となったが、余裕たっぷりにエプロンでアピールする中嶋を場外に突き落としてリングアウト勝ちを狙った。
場外カウント19でリングに滑り込んだ中嶋は「危ねえ…」と冷や汗。逆に“エンドレスロープワーク"を仕掛けて報復し、息も絶えだえ、足ももつれて井上はガス欠状態に…。それでもラリアットのレフェリー誤爆を機にリング上が無法地帯になると、井上はスキを突いての急所攻撃。すかさず丸め込みを連発して執ように3カウントを迫った。
慌てて肩を上げ続けた中嶋も、トラースキックや前後からのサッカーボールキック、強烈なランニングローキックで井上をメッタ打ちに。それでも井上はカウント1でキックアウトする気概をみせるや、オリャーラリアットからのアルゼンチンバックブリーカーで中嶋の正面撃破を狙う。
だが、余力を残す中嶋は背後に着地。そのままスリーパーで絡みつくや、絞めに絞め上げる。井上の表情から生気が消えたところで手を離すと、立ったまま失神していた井上はバタリと後方に倒れ込み、慌てて西永レフェリーが試合を止めた。
自由な赤ベルトならではの試合内容で初防衛に成功。ナショナルベルトをリングに置き、どかっと腰を下ろしてからマイクを握った中嶋は、「確かにこのナショナルのベルトを獲った時に言ったよ。誰の挑戦でも受けるって。確かに言った。でもさ、マサオじゃなかったな」と、さらなる“刺激"を求めた。
さらには「いいか? もう一度、改めて言うよ。このGHCのナショナルのベルトの意味を。分かってる? ヘビーもジュニアも関係のないベルトなんだよ。ここで俺からひとつ提案がある。ヘビーもジュニアもその枠も越えたGHCナショナル。誰にでもチャンスはあるんだよ。だから、このGHCのナショナルの挑戦権を懸けて、トーナメントをしたいと思ってる」と“無差別級"のタイトルコンセプトを改めてプレゼンしながら次期挑戦者トーナメント開催を提唱した。
「どうだ? 俺のこの考え。ゾクゾクするだろ? もう一回言う、何度でも言う。ヘビーでもジュニアでもいいんだ、このベルトが欲しいやつ、名乗り出てきて欲しい」と呼びかけ、体重・キャリア・国籍…と一切の制限を排除。「どうですか?会社よ。俺の提案。返答待ってるよ」。AXIZの相棒・潮崎豪がGHCヘビー級王者として本道を歩む中、ナショナル王者の中嶋は刺激を求めて我道を行く。
【試合後の中嶋】
――挑戦者として迎えた井上はどうだった?
▼中嶋「マサオはマサオ! 以上!」
――普段と違うとは感じなかった?
▼中嶋「どう思った?」
――あの手この手で来たとは思うが?
▼中嶋「どう違ったの?」
――基本的には普段どおりだったかもしれない…
▼中嶋「そんなこと言ったら可愛そうじゃん!(笑) ねえ? 彼が一番最初に俺が持つこのベルトに挑戦表明してくれたんだよ! その度胸だけでも凄いじゃん。俺、思わず『YES!』って言っちゃったんだよ。(TVマッチでの)挑戦表明、ちょうど観てたんだよ。観てたらスタッフから連絡きてさ、『観ましたか?』『観たよ』『どうですか?』『うん、YES』って言っちゃったよね。あの男気にYESだったね。でも、でも…マサオじゃなかったね」
――もっと違う刺激のほうが良かった?
▼中嶋「うん。でも確かに『誰の挑戦でも受ける』って言ったからね。ちゃんと言った以上は、行動に移したけど。でも違うからね。よく分かってなかったのかな。この赤ベルトの存在の意味が。ヘビーもジュニアも関係ない、壁を超えたベルトなんだよ。その意味があんまり分かってないよね。だから(挑戦者決定トーナメントを)提案させてもらった。このGHCの赤ベルト、欲しいだろ? どのGHCのベルトより可能性はあるし、ゾクゾクしない? トーナメント開催を改めて提案する」
――どのくらいの規模のトーナメントになって欲しい?
▼中嶋「出たい人全員。出ればいいじゃん」
――キャリアも関係なく?
▼中嶋「無いねえ。関係ないでしょ。ベルトの挑戦にキャリアも関係ないでしょ。そもそも俺は誰の挑戦でも受けるって言ってるから」
――ジュニアの選手に欲を出してほしい?
▼中嶋「まぁ別に関係ないかな。でも簡単なベルトじゃないよ? なんでか分かりますか? そう、俺が持ってるから。トーナメント出て、俺の挑戦権を得て、俺の目の前に来ることを楽しみにしてる。これまでノアでこんなこと無かったんじゃない? あれ…あったかな?(笑)」
――グローバル・ハードコア・クラウンという白ベルトが過去存在したが?
▼中嶋「俺は知らない♪ 俺いなかったし♪ まぁでも面白くなるんじゃない? どうですか?会社よ。俺の提案。返答待ってるよ」
――これからが赤ベルトの真骨頂?
▼中嶋「そうだね。ずっと考えてたんだよ。このベルトを持ってからさ。『この子はどうしたいのかな?』って。まだ二代目でしょ? 赤ん坊じゃん。一緒に育ててあげないと。(※ベルトをなでながら)可愛い赤子でしょ? でも、俺が立派に育ててみせる。楽しみに見ててくれ」
