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6/20【NOAH】征矢が“一日4試合"突破でナショナル挑戦権獲得 決勝金剛対決で北宮粉砕、中嶋も「かっこいいよ」

『ALL FOUR SIDES GHCナショナル選手権次期挑戦者決定トーナメント』ノア特設アリーナ(2020年6月20日配信※TVマッチ)
決勝戦 ○征矢学vsマサ北宮×

 ノアに新天地を求めて『金剛』入りした征矢が、GHCナショナル王座次期挑戦権を獲得。マサ北宮との決勝・金剛対決、一日4試合の過酷な1DAYトーナメントを戦い抜き、あす(21日)のTVマッチ(ABEMA)で王者・中嶋勝彦に挑戦することになった。

 王者・中嶋の提唱で開催された次期挑戦者決定トーナメント。無差別級のタイトルコンセプトどおりに、階級、キャリア、国籍問わずの14選手がエントリーし、わずか一日で優勝が争われた。

 決勝に駒を進めたのは、トーナメントに5選手を投入した『金剛』の征矢と北宮だった。両者この日4試合目。しかも短期決戦なしの真っ向勝負で勝ち上がってきた。

 疲労の色はさすがに濃い。それでものっけから真っ向勝負以外の選択肢はなかった。いきなりラリアットやショルダータックルでぶつかり合い、本部席に陣取った中嶋に金剛の闘いを見せつけた。

 エプロンサイドでのニークラッシャーに成功した北宮が一気に流れをつかむ。監獄固めを必死に逃れた征矢も、ヒザを叩いて自らを鼓舞しながら、オクラホマスタンピード、ダイビングラリアット、投げ捨てジャーマンやデスバレーボム…と反撃したものの、タフガイ・北宮を崩し切るには至らない。

 大量の汗しぶきが霧のように舞い続ける展開。たがいに疲労とダメージの色が濃くなった中盤過ぎには、気持ちの消耗戦に突入した。ひざ立ちのエルボー合戦、頭突きやショートレンジラリアットを一発、また一発とぶち込み合って意地でも倒れず。力を振り絞るような男臭い雄たけびが、無観客のアリーナにこだまし続けた。

 ラリアットをかいくぐった北宮が会心のスピアーを当てて勝負に出る。必殺サイトースープレックスをしのがれても、殴るようなエルボーを連発して征矢の視線をさまよわせた。

 だが、屈さぬ征矢も腕を引っ張りながらの強烈ラリアットをドンピシャリ。続けざまに北宮の後頭部に弾道(ラリアット)を叩き込む。前のめりに倒れた北宮が絶叫とともに体を起こしたところで、征矢がこん身の弾道を正面からぶち込み、ついに3カウントをもぎ取った。

 一日シングル4試合、合計54分23秒を闘い抜いた征矢が、GHCナショナル次期挑戦権を獲得。試合後には征矢がノーサイドで握手を求め、北宮も大の字のまま応じて中嶋狩りと赤ベルト奪取を託した。

 マイクを握った征矢は「チャンピオン、あんたが考案したこのトーナメント。一日4試合、勝ち抜いて、ここまで来たぞ。もう文句はねえな? 次の挑戦者、この征矢学だ!」と改めて宣告。リングインした王者・中嶋も「この過酷な1DAYトーナメント、征矢学、あんたの覚悟、しっかりと見たよ。素直にかっこいいよ。もちろん、このナショナルのベルトを懸けて、俺と勝負だな」と挑戦者の覚悟と実力を認めて迎撃を宣言し、赤ベルトをはさんでにらみ合った。

 今年4月、征矢は活動休止となったWRESTLE-1からノアに新天地を求めて『金剛』入り。無観客のなかで新たな自分を創造せねばならない難しくも孤独な闘いが続いていたが、ようやく力と存在を証明できるチャンスを自らつかみ取った。

 「とにかくよ、ノアに来て、実績らしい実績をようやく作れた。まだこれがゴールでもなんでもない。これは始まりに過ぎないけど、とにかく! これで文句なく! ベルトに挑戦できるだろ? あとはベルトを巻くだけだ。ベルトを巻くために尽力あるのみ!」。決勝で破った北宮の思いも背負いつつ、新生・征矢が己の証明へと向かう。


【征矢の話】「とにかくよ、ノアに来て、実績らしい実績をようやく作れた。まだこれがゴールでもなんでもない。これは始まりに過ぎないけど、とにかく! これで文句なく! ベルトに挑戦できるだろ? あとはベルトを巻くだけだ。ベルトを巻くために尽力あるのみ! 以上!!」


【中嶋のコメント】

――征矢が優勝したが予想とは違った?

▼中嶋「予想というか、強いヤツが優勝すればいいなと思って。ずる賢いヤツもいるじゃない? そんなんじゃなくて、本当に強さをもって優勝してくれた征矢選手。文句ないでしょう。一日に何試合したの? 4試合よ!? 4試合よ!? いやぁ凄いね。かっこ良かったよ」

――重みある挑戦者と重みのあるタイトルマッチができそう?

▼中嶋「そうね。まぁ…はっきり言えることは前回(井上雅央戦)とは違う、ってことかな」

――どんな試合をしたい?

▼中嶋「やっぱり“赤ベルト"だから、赤く情熱的で、熱く激しい試合でしょう。見たいよね? 男同士のさ。楽しみだよ」

――そのうえでどんな勝ち方をしたい?

▼中嶋「チャンピオンらしく勝ちたいよねえ。想像しただけでゾクゾクするよね。彼のこと、知らないワケじゃないから。でも最後、マサ北宮にヒザをやられてるからねえ。ちゃんと治してきて欲しいねえ。伝えといて? 万全の状態で向かい合わないと、楽しくないもんね♪」

――逆にとらえると…

▼中嶋「それは受け取り側の問題でしょ。俺は『ちゃんと試合したい』ってずっと言ってるじゃん。まぁゴング鳴ってみないと分かんないけどねー」

――相手が痛がるのをみるのが楽しいと言っていたが?

▼中嶋「え? そんなこと言ったの?俺。嫌いじゃない♪」

――では痛いところを攻めると

▼中嶋「それはもう闘いの鉄則じゃないですか? そうでしょ。男同士の一対一の闘いだよ? このベルトを持った時から俺は純粋に、情熱的に、熱い試合がしたいのよ」

――赤く染め上がるようなタイトルマッチに?

▼中嶋「うん、情熱的に行きたいね。せっかくこのトーナメントにジュニアの選手も出てきてくれたから、個人的には上がってきて欲しかったね。ジュニアの熱い刺激も感じたいと思ったんで」

――興行再開も発表されたが、その“楽しみ"はお客さんの前で見せたい?

▼中嶋「まぁお客さんを入れても、無観客でも俺たちがやることは変わらないから。そうでしょ? 今だって画面を通してみてくれてるでしょ? HOMIES。次は俺と征矢学がベルトを懸けて熱い試合をやるから、期待しててくれ」

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