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7/3【新日本】ヒロム奮戦もオカダが執念のコブラクラッチ葬で2年連続決勝へ ロス・インゴ3タテ予告

『NJPW WORLD Special NEW JAPAN CUP 2020』(2020年7月3日)
「NEW JAPAN CUP 2020」準決勝 ○オカダ・カズチカvs高橋ヒロム×

 オカダが奮戦したヒロムを執念の変型コブラクラッチ葬。2年連続でNEW JAPAN CUP決勝進出を決めたレインメーカーは、ヒロムに続き、決勝戦の相手・EVIL、そして二冠王・内藤哲也のロス・インゴ軍3タテを予告した。

 NJC連覇へ向けて突き進むオカダは外道、永田、石森とタイプの違う難敵を返り討ちにしてきた。準決勝の相手はIWGPジュニア王者のヒロム。NJCの舞台でヘビー級狩りを連発し、前夜の準々決勝では実力者・石井を真っ向から打ち破っている。大注目のシングル初対決は27分の激闘となった。

 スピードを活かして先に仕掛けたヒロムだったが、オカダは早くも変型コブラクラッチに捕らえて出鼻をくじく。そして、リング内外でネックブリーカードロップを連発し、首攻めで主導権を握った。ヒロムはエプロンからの場外ドロップキックなど大技で流れを押し戻したものの、オカダはジュニア王者をコーナーに据えると、ドロップキックで場外に排除。さらに鉄柵に足を固定してのグリーンキラーで再び首にダメージを蓄積させた。

 しかし、ヒロムにも意地がある。オカダをコーナー上に座らせると、対角線のコーナーから突っ込んでドロップキックをズバリ。場外に転げ落ちたオカダがエプロンに上がったところで飛びつき、サンセットフリップパワーボムを繰り出して大ダメージを与えた。リングに戻ると、ダイナマイトプランジャーも火を噴く。

 余力を残すオカダは高さのあるドロップキックをカウンターで放つと、ツームストンパイルドライバーで突き刺し、変型コブラクラッチに固めるが、ヒロムはなりふり構わず髪の毛を引っ張って抵抗。そのまま強引にオカダを担ぎ上げると、コーナーめがけてデスバレーボムを強行した。オカダの反撃を受けても動き続け、掟破りの逆レインメーカーを振り抜くと、とうとう必殺のTIME BOMBがさく裂した。

 オカダがギリギリでフォールを返すと、ヒロムはニヤリ。続くTIME BOMB IIは決まらなかったものの、ヒロムの時間が続いた。オカダが狙ったローリングレインメーカーに合わせてD(三角絞め)に捕獲すると、新兵器となるカサドーラで飛びついてのコンプリートショットを披露。オカダのドロップキックで吹き飛ばされても、即座に立ち上がり、こん身のラリアットを振り抜くと、今度こそとTIME BOMB IIの構えに。

 だが、オカダは体勢を入れ換えて旋回式ツームストンパイルドライバーを繰り出すと、怒とうの追い上げに転じる。首攻めの総仕上げとばかりに変型コブラクラッチに捕らえると、ローリングレインメーカーを挟んでコブラクラッチに再捕獲。絞めに絞めてもギブアップしないとみるや、ショートレンジ式レインメーカー2連発を挟んで、またまた変型コブララッチに捕らえ、執念のレフェリーストップ勝ちを手にした。

 オカダがこだわりの変型コブラクラッチでヒロムを絞殺し、2年連続で決勝進出。悔し泣きしながらリングを去っていくヒロムを見つめたオカダは、マイクを持つと「おい、ヒロム。タップしないお前にIWGPジュニアヘビー級チャンピオンの意地を感じたよ。でもさ、これが現実。お前がやろうとしていることはな、そんな簡単にできることじゃないんだよ。ただ、今日のこの結果でも諦めずに、IWGPジュニアを巻いた状態でIWGPヘビーを巻きたいって、まだそういう思いがあるんだったら、俺がいつでも相手になってやる。内藤さんじゃねえぞ。この俺だ」とメッセージを送った。

 なぜ自分が相手になるのか。それは決勝でEVILを下してNJC2連覇を成し遂げ、二冠王・内藤からベルトを奪い取る自信があるからにほかならない。オカダは「まあ、今日はヒロム、次はEVIL。勝てば内藤。面白いじゃない? オカダ・カズチカがそのロス・インゴ3連勝といこうか。まずは1勝目。次は決勝だけども、俺はその次を見る。なんならその先も見てるし」とロス・インゴ軍3タテを予告した。

 決勝の舞台は7・11大阪城ホール。この日から観客を入れた大会が再開となる。オカダは「こういう無観客の中でやってきましたけども、やっぱりプロレスラーなんで、大歓声の中で試合がしたいです」と待ちきれない様子。「でもまだ、声も出せないような状態で応援しないといけないかもしれないですけど、その気持ちっていうのは、会場のお客さんも、テレビの向こうのお客さんの歓声も選手には伝わっていると思うので、しっかり新日本プロレスの素晴らしい戦いをこれからもお見せしていきたいと思います」とファンの気持ちを背負って、NJC決勝、そして内藤との二冠戦で連勝を飾るつもりだ。

【試合後のオカダ】
▼オカダ「何かあれば。もう言いたいことは全部…」

――リング上でも言っていたが、ヒロム選手の意地は感じた?

▼オカダ「まさかタップしないとは思ってなかったんで。もうするだろうと思って、腕持ってラリアット2発行きましたけど、それでもタップしないんで。まあ、やっぱりそういうのがヒロムの意地でしょうね。それはやっぱりジュニアヘビー級でしっかりやっていこうという。僕も同じ立場だったら同じことをすると思うんでね。さすがだなと思います」

――そういった意味では、オカダ選手もレインメーカーを出していないが、ヒロム選手に対して変型コブラクラッチにあえてこだわった?

▼オカダ「そうですね。まあ、別にレインメーカーを出すまでもないわけじゃなくて、いつまでも同じオカダ・カズチカじゃ面白くないでしょ。やっぱりね、どんどんどんどん新しいオカダ・カズチカを見せていかないと、お客さんも飽きてしまうと思いますし、別にレインメーカーを出さないと勝てないじゃなくて、僕は今のフィニッシュにそれだけ自信を持ってやってますから。レインメーカーよりも素晴らしい技だと思って出しています」

――決勝戦の相手はEVIL選手に決まったが、準決勝後に「何がなんでも勝つ。手段は選ばない」とコメントしていた。かつてはIWGPをかけて戦ったこともあるが、今のEVIL選手をどう見ている?

▼オカダ「正直、反対側は見てないんで、今のEVILがどんなEVILか知らないですけど、遅いって。みんな勝ちたいのはそういう気持ちは変わらないし。何がなんでもやって勝てるんだったら勝てばいいじゃんって。何を今さら言ってんのって。別にIWGP巻きたいんだったらやればいいじゃんって。NEW JAPAN CUP優勝したいなら、オカダ・カズチカを倒したいんであれば、やればいいじゃんって。それでも俺は負けない自信もあるし、そこまでやってきたっていう自負があるから。まあ、どんなEVILかわからないですけど、負けない。俺が勝たなきゃダメだし、ヘビー級は内藤さんに負けてるんで、ドームも4日、5日連戦でしたけど、今回も連戦になると思うんでね。それで勝たないとね。それでやっぱり元気にしたい。みんなで笑ってもらいたい。『プロレス楽しいね』って、一人でも多く笑顔にしたい…キャラじゃないな(笑)」

──今日は久々のゴールデンタイムでの放送だったが、意識した?

▼オカダ「まあ、正直、意識してたかどうかと言えば、してますけど、だからと言ってリング上、気合い入ったわけでもないですし、いつも気合い入ってやってるんで。まあ、でも、そういう中でね、ああやってヒロムと戦えて。何年ぶりでしたっけ?」

──34年ぶりとなる

▼オカダ「僕が生まれる前ですからね。まあ、なんなら今のプロレスファンの人はほとんど知らない人が多いと思いますし、もういいよ、過去は。2020年7月3日から始まったと思えば。またね、これで終わりじゃないと思うし、プロレスの素晴らしさに気づいてくれる人が一人でも多く増えていってもらえるような戦いを…キャラじゃない(笑)。もうわかんなくなっちった、3ヵ月半も自粛してたんでね。でも、本当にプロレスを一人でも多く知ってもらいたいという気持ちは昔から変わらないことだし、まあコロナで大変な状況があったからこそ、こうやって生放送につながったかもしれないですし、ゴールデンタイムでできるようになったかもしれないんで、プラスで考えてポジティブに行きたいと思います。ありがとうございました」

※ヒロムはノーコメント

プロ格 情報局