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7/12【新日本】新日まさかの再開・即“闇堕ち"…内藤陥落、EVILが新パレハ・東郷と二冠奪取 ヒロム表明

『DOMINION in OSAKA-JO HALL』大阪城ホール(2020年7月12日)
IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合 ○EVILvs内藤哲也×

 新日本が有観客大会再開直後に、まさかの即“闇墜ち"…。EVILが乱入や急所攻撃などを駆使し、内藤を粉砕して二冠を奪取した。新パレハ・ディック東郷と勝ち誇ると、怒りに震える高橋ヒロムが挑戦に名乗りを上げた。

 非情な急所攻撃を連発するなど今年の『NEW JAPAN CUP』(NJC)で“邪悪化"したEVILは、久々に有観客で行われた昨日(11日)の決勝戦でも手段を選ばぬ暴走ファイトでオカダを下し、NJC初制覇を果たした。試合後、内藤を決別のEVILでKOし、BULLET CLUBに電撃加入。大阪城ホールを闇一色に染め上げ、初の二冠挑戦に駒を進めてきた。この結果、ロス・インゴ同門対決は一転して遺恨戦となったが、タイトル戦でもEVILは悪行の限りを尽くした。

 EVILは新入場テーマ曲に乗り、BULLET CLUBのメンバーを引き連れて入場。トレードマークの鎌は持たず、鎖かたびらを思わせる新コスチュームに身を包むと、後ろに結っていた髪をほどき、これまで以上に不気味な雰囲気を漂わせた。対する内藤は制裁モードで、序盤から鉄柵や放送席のテーブルに何度も叩きつけたが、EVILは鬼の左ヒザ攻めで応戦。約5年間共闘していた盟友の古傷を容赦なく狙い撃ちにする。荒ぶるEVILは放送席にいたミラノコレクションA.T.からEVILグッズのミニ鎌を奪い取ってへし折り、ミラノ自身も鉄柵にぶん投げて暴行。狂気をにじませる暗黒の王にブーイングが降り注いだ。

 一方、内藤はデスティーノに繋げるべく、首狙いで反攻したものの、EVILはリングサイドに設置したテーブルめがけて非情な断崖式ニークラッシャーを強行。内藤はヒザを押さえてうめき声を上げるしかない。場外カウント19でリングに滑り込んだが、EVILの猛攻は続き、制御不能男は陥落寸前まで追い詰められた。

 それでも内藤は大ピンチでひらめきを発揮。6・15TVマッチで初公開した新技・エスペランサ(背後から飛びついての前方回転式フェイスバスター)から決死の大反撃に転じる。グロリア、雪崩式フランケンなど得意技で猛ラッシュ。コリエンド式デスティーノもさく裂した。正調デスティーノはヒザのダメージから踏み切りが甘く、不発に終わると、EVILがレフェリーとの交錯を誘って無法地帯を作り上げ、邪道と石森が乱入。しかし、ヒロムが救出に駆けつけて2人をバックステージに連行すると、内藤がやっと掴んだチャンスを観客は大きな拍手で後押した。

 EVILはパイプイスを持ち込み、座板が抜けるほど強烈な一撃を脳天に振り下ろしたが、内藤は粘りに粘る。延髄斬りで足止めすると、スイング式リバースDDTやバレンティアなど奥の手を惜しげもなく披露。再びデスティーノの構えに。

 しかし、EVILは海野レフェリーのシャツを掴んで強引に阻止し、死角を突いて急所蹴りで逆転。さらに、BUSHIのマスクを被った謎の男が姿を現すと、意識もうろうとする内藤に手を貸すと見せかけて、金属製のワイヤーで首を絞める。その男が海野レフェリーの注意を引きつけると、EVILはまたも急所蹴りをズバリ。最後はEVILでダメ押しし、二冠王を闇に葬った。

 元盟友を完膚なきまでに叩き潰し、EVILが二冠獲得。大阪城ホールは2日連続でバッドエンドとなり、有観客大会再開直後の新日本を闇墜ちさせた。マイクを持ったEVILは「おい、このEVILが覇者で王者の3冠王だ」と勝ち誇ると、「そしてよ、俺のパレハを紹介してやるよ」とニヤリ。マスクを脱いだ正体は東郷だった。

 なおも2人で内藤を暴行すると、激情に駆られたヒロムが乱入。場外に退避したEVILに対し、「おい、EVIL。今、どんな気持ちだ? 人を裏切るってどういう気持ち? どういう感覚なの? 教えてよ。教えてよ。教えろ。教えろって言ってんだよ!」と詰め寄った。それでも、EVILは不敵な笑みを浮かべるばかり。するとヒロムは「もういいよ。なあ、EVIL。1つだけお願いがあるんだ。お前が獲ったベルト、俺に挑戦させろ。2つある。獲られるのが怖いんだったら、1本で構わねえぞ」と次期挑戦者に名乗り。EVILはヒロムの前に立ち塞がるも、無言で悠然と去っていく。取り残されたヒロムは、様々な感情がないまぜになり、何度も絶叫するしかなかった。

 リング上では意思表示しなかったEVILだが、バックステージでは「ヒロム。お前、この俺様のベルトに挑戦したいのか? いいぜ、いつでもやってやるよ。いつでもお前のことを潰してやるよ。よく覚えとけ」と対戦を受諾。二冠王として最初の標的は、若手時代からしのぎを削ってきた1年先輩のヒロムになりそうだ。

【試合後のEVIL】
▼EVIL「おい、この俺が覇者で王者の三冠王だ、コノヤロー。内藤、お前はもう終わりだ。そして、俺の新しいパレハを紹介してやる。それがこの男、ディック東郷だ」

▼東郷「おい、新日本のファン。今日、誰が最強かわかったろ? 言ってみろ。EVILよ。EVILが新日本の最強だ。覚えとけ」

▼EVIL「おい、それからよ、ヒロム。お前、この俺様のベルトに挑戦したいのか? いいぜ、いつでもやってやるよ。いつでもお前のことを潰してやるよ。よく覚えとけ」

※内藤はノーコメント

【ヒロムの話】「(叫び声を上げながらコメントブースにやってくると、ヒザをついて突っ伏し)いつからだ〜! いつからだ、EVIL〜! 悔しい〜! アァ〜! いつからだ!? いつから!? いつから考えていた!? アァ〜! アァ〜! アァ〜! クソ〜! クソ〜!! いつからだ!? いつからだ、EVIL!? いつから考えてた!? (呼吸を荒げると)ハハ…ハハ…アハハ…アハハ…アハハ…アハハ…アハハハハ! 俺が! ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに入った理由、何度も言ったが、内藤哲也、EVILとやることだ。この2人と対戦するために、俺はロス・インゴを選んだんだ。どんな巡りあわせか…人生って! 何があるかわかんないから面白いよね〜! (一転して重い口調になってテレビカメラを睨むと)覚悟しとけ、EVIL。俺は本気だぞ。IWGPヘビー、IWGPインターコンチネンタル、俺がもらう。その対戦相手が貴様ということは、俺は素直に喜ぶことにするよ。な〜! EVIL〜!? (両手を広げて天を仰ぐと)ウェルカム・トゥ・ザ・ヒロムちゃんワールド〜〜! ハッハッハッハッハッ! ハッハッハッハッハッ!」

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