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7/12【新日本】タイチ&ザック凶行三昧でタッグ強奪 ヒザ破壊&アイアンフィンガーで棚橋&飯伏粉砕

『DOMINION in OSAKA-JO HALL』大阪城ホール(2020年7月12日)
IWGPタッグ選手権試合 ○ザック・セイバーJr.&タイチvs飯伏幸太&棚橋弘至×

 タイチ&ザックが棚橋&飯伏に凶行三昧。棚橋のヒザを完膚なきまでに破壊すると、飯伏にはアイアンフィンガーをぶち込み、合体技でゴールデン☆エースをKOしてIWGPタッグ王座強奪を果たした。

 タイチ&ザックは2・21後楽園でIWGPタッグ王座を獲得したばかりの“ゴールデン☆エース"棚橋&飯伏を襲撃。新型コロナ禍による大会中止期間を挟んでも因縁は収まらず、NEW JAPAN CUPを舞台に遺恨は激化。ついにタッグ王座を懸けた決着戦が実現したが、タイチ&ザックは正攻法でもラフファイトでもゴールデン☆エースを凌駕した。

 ダブルバックエルボーや同時プランチャなど連係攻撃を連発していきなり王者組が見せ場を作るが、タイチ&ザックは前哨戦で痛めつけた棚橋のヒザではなく、あえて首に照準を合わせて自分たちのペースを掴む。タイチはタッチロープやTVカメラ用のロープを使ってチョーク攻撃を連発。ザックもネックツイストを多用して棚橋を苦しめた。

 劣勢を挽回したい飯伏はタイチとの蹴撃戦で反攻。聖帝十字陵に捕まると、棚橋もザックの三角絞めで分断されてしまうが、逸材はテキサスクローバーホールドに切り返して逆転すると、飯伏を救出。ここがチャンスと、ゴールデン☆エースは前日の前哨戦でタイチをKOした新合体技・ゴールデンブレード(合体式スイングブレイド)で挑戦者組をナデ斬りにし、決定機を掴んだ。止まらない飯伏はシットダウン式ラストライドでタイチに追い討ちし、カミゴェの構えに。NJC公式戦の再現を狙うタイチはローブローで迎撃を狙ったが、上手くガードした飯伏はヒザ蹴りでねじふせる。そして、勝負を決めるべく、再びカミゴェを狙った。

 しかし、ザックがスリーパーで飯伏を引き離してチャンスを潰す。タイチはハイキック、タイチ式ラストライドで逆襲。飯伏も下がらず、ここから両軍の激闘は二転三転。棚橋のハイフライフローアタック、タイチの天翔十字鳳、飯伏の飛びヒザ蹴り、ザックのザックドライバーが連鎖すると、4選手がリングで大の字となり、大阪城ホールは手拍子に包まれた。

 試合権のある棚橋とザックが同時に突進したが、一歩先に踏み込んだ棚橋のスリングブレイドがさく裂すると、一気呵成にハイフライフローへ。だが、ザックがヒザを突き立てて迎撃。さらに、ザックは海野レフェリーを巻きこんで一瞬にして無法地帯を作り上げた。勝負所を逃さないタイチは飯塚高史から受け継いだアイアンフィンガー・フロム・ヘルをテニ装着し、飯伏の喉元に突き刺して戦線離脱に追い込む。棚橋はビンタで防いだものの、タイチはデンジャラスバックドロップをズバリ。そして、「破壊だ!」と意味深げに予告した。

 タイチが棚橋を羽交い締めにすると、ザックは両足に内回転、外回転のドラゴンスクリューを連発。同じ攻撃を再度見せてダメ押しすると、棚橋の動きが完全に止まる。タイチが「立ってみろ! 悔しいか? 立ってみろ! テメエの力で立ってみろ!」とせせら笑うと、ザックのエルボースマッシュ、タイチのジャンピングハイキック、タイチ&ザックの合体技・天翔ザックドライバーが次々とさく裂。棚橋はピクリとも動かず、3カウントを聞くしかなかった。

 棚橋のヒザを完全破壊したタイチ&ザックがIWGPタッグ王座初戴冠。2人の暴走は続き、飯伏も合体技・ザックメフィストでKOする。失神状態の2人の体を重ねると、踏みつけたままベルトを掲げて勝ち誇った。

 バックステージでは鈴木軍のメンバーと祝杯を挙げたタイチ&ザック。「棚橋&飯伏…完璧だな。言ったよな、オラ。ワン・ツー・スリーじゃないって、ただの。破壊だ。客がいようといまいが。客がどう思おうと、どう思わないが、俺らのやりたいようにやっただけだ。せいせいしたよ」と余裕の表情を見せたタイチは「な、強えだろ。潰してくれたザック。俺に勝てねえじゃん、お前ら。だから、お前ら得意のリマッチ権は受け付けません」とリマッチ拒否を表明した。さらに、二冠獲りや鈴木軍によるベルト独占まで視野に入れると、次期挑戦者には金丸&DOUKIを指名し、その理由を「簡単に勝てそうだから」と説明して笑い飛ばした。

 一方、敗れた棚橋は「もう1回やらせろ! …って言う権利はあるよな?」と要求していたものの、現時点でタイチとザックはリマッチ拒否の姿勢を鮮明にしている。ゴールデン☆エースとしては是が非でも再戦に持ち込みたいところだが、実現へのハードルは高そうだ。

【試合後のタイチ&ザック】
※デスペラード、金丸、DOUKIが遅れて入ってきて「いいね」「よくやった」と声を掛けながら拍手を送ると

▼金丸「(テーブルに用意されていたZIMAを見て)じゃあ一発、乾杯いくか、乾杯」

▼デスペラード「いっちゃうぞ、さっそく」

▼タイチ「いま終わったばっかりなのに。(ZIMAの瓶に手を触れて)冷えてんじゃねえか」

▼金丸「飲むしかねえだろ、ほら」

▼ザック「ZIMAか。2020年にピッタリの酒じゃないか」

▼金丸「バーッと、こんな時は」

▼タイチ「じゃあ、乾杯の音頭…」

▼金丸「誰だ?」

▼タイチ「乾杯の音頭、取ってくれ。(誰も乾杯の声を上げようとしないのを見ると)こんなもんだ。いらねえんだよ、俺らに乾杯の音頭なんて。ただ飲みてえだけだ。飲みてから飲むだけだ」

▼金丸「ノド乾いちゃって仕方ない」

▼デスペラード「オイ、飲もうぜ」

※それぞれが手にした瓶を合わせてから飲み始めると

▼タイチ「だから最初から言ってんだろ。ザックが日本に残った時点で、この結果はもう決まってたんだよ。何回も言わせんな。こいつがそれほどの本気を持って、俺と組んでやってんだよ。その気持ちに応えなきゃいけないな。そのために、心配でしょうがなかった母国によ、帰らずに残ってんだよ。その時点で結果は出てんだよ、最初から。5ヵ月も待たせやがってよ。何遍も言わすな、コラ。棚橋&飯伏…完璧だな。言ったよな、オラ。ワン・ツー・スリーじゃないって、ただの。破壊だ。客がいようといまいが。客がどう思おうと、どう思わないが、俺らのやりたいようにやっただけだ。せいせいしたよ。そしてこんなオマケ(ベルトを指して)までついてきてよ。棚橋&飯伏、もう俺にはおろか、俺に勝てるなんてひとつもねえだろ。な、強えだろ。潰してくれたザック。俺に勝てねえじゃん、お前ら。だから、お前ら得意のリマッチ権は受け付けません」

▼金丸&デスペラード「ハハハ」

▼タイチ「受け付けは終了しました。リマッチ権は」

▼ザック「リマッチ? 棚橋はもう終わった」

▼タイチ「そうだ。棚橋も飯伏も、もうフィニッシュだ。なんだ」

▼ザック「あいつらにリマッチの資格はないさ。もうタイチが2人ともまとめて片付けてくれた。新日本のリングに上がって3年目だが、IWGPの名のつくベルトを巻くのは初めてだ。タイチのおかげだ。日本を離れなくて正解だった(ベルトにキスをする)」

▼タイチ「これぐらいの気持ちがねえと。そういう気持ちがあるから日本に残ってやってんだよ、ザックだってよ。見習え、ほかのバカ外国人。すぐ帰りやがって。いいか、俺とザック、俺とこいつら(鈴木軍のメンバー)が中心になって、これ(ベルト)が来た以上、俺らが中心になって、全部やってやるぞ。オイ今日、ぺ(デスペラード)だって鷹木のことぶん殴ったんだろ。鷹木ブーをぶん殴ったんだろ、お前」

▼デスペラード「それはあんまり覚えてない」

▼タイチ「もう少しでNEVERもこっちに来る。なんだったらこの2人(金丸&DOUKI)だってジュニアタッグやってもいいんだぞ」

▼金丸「なんでもやるぞ」

▼タイチ「俺らが中心になるぞ。とりあえず1本手に入った。俺、いつも言ってるだろ。2本、諦めたわけじゃない。あと2本、よこせ。内藤、EVIL、どっちでもいい。1本来たら、あと2本。やるからな。俺ら、俺らが中心になって動かすんだ。な、ザック」

▼ザック「言っただろ、最強タッグチームは俺たちだと。5ヵ月の間リングに上がってなかったが、俺たちの勢いは落ちることがなかった。カンパイだ…」

▼タイチ「俺らが新日本プロレス率いてやる。これから始まりだ。このベルトが中心になるかもしれねえな」

▼ザック「今話題の中心はBULLET CLUBか。あいつらが何だって言うんだ?」

▼タイチ「なんだってやってやるぞ。リマッチは受け付けません。以上。(金丸と目が合って)オッ、次やるか?」

▼金丸「いいよ、俺は」

▼タイチ「弱いもんな、お前」

▼デスペラード「ハハハハハハ! 言うに事欠いて」

▼タイチ「いいよ、お前らとやってやるよ。次はこの2人だ」

▼デスペラード「なんで? なんで?」

▼タイチ「簡単に勝てそうだから」

▼デスペラード「ハハハハハハハ! 俺どっちにつこうかな?」

【棚橋の話】「(コメントスペースで大の字になると)こんなトコで終われねぇ…。(立ち上がると)もう1回やらせろ! …って言う権利はあるよな?」

※飯伏はノーコメント

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