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7/12【大日本】藤田が王者・伊東眼前で星野狩り デスマッチ王座獲り予告「8・29文体で新しい大日本になる」

東京・後楽園ホール(2020年7月12日)
○藤田ミノル&宮本裕向&高橋匡哉vs伊東竜二&アブドーラ・小林&星野勘九郎×

 デスマッチ王座前哨戦が幕開け。藤田が王者・伊東の眼前で星野を撃破し、「大日本プロレスは8月29日、横浜文化体育館で俺の新しい大日本プロレスになる」とベルト獲りを予告した。

 8・29横浜文体でのデスマッチ王座戦へ向けた前哨戦がこの日幕を開けた。王者・伊東が小林&星野、挑戦者・藤田が宮本&高橋とそれぞれ組んでの激突となった。

 先発で対峙した両者は探り合いに終始。その後、藤田が伊東にみせつけるように小林を流血に追い込めば、伊東は高橋にムーンサルトプレスを放つなど王者の強さと存在感をみせつけた。

 終盤には藤田がスピアーで星野をねじ伏せ、丸め込み合戦で渡り合う。すると伊東がカットに飛び込み、両者はエルボー合戦を展開。伊東が飛びヒザ蹴りで制すると、小林は「愛してまーす!」を叫ばず、ダイビングブレーンチョップを投下。「イヤァオ!」も封印してシャイニングウィザードを発射し、宮本と高橋には「このバカチンがぁ!」と叫ばず、両腕エルボードロップを投下した。

 すかさず伊東が藤田にドラゴンキッカーをぶち込むと、星野がセントーンを投下し、極道クラッチでニアフォールに追い込む。さらにダイビングセントーンを狙ってコーナーに上がったが、藤田が捕まえてSAYONARA(ツームストンパイルドライバー)で突き刺した。伊東がイス攻撃でカットしても、藤田はコーナー上で星野をファイアーマンズキャリーで担いで飛び降り、蛍光灯へのスタンガンを敢行したが、蛍光灯は割れず不完全に終わった。それでも藤田は2発目となるSAYONARAで突き刺して星野から3カウントを奪った。

 デスマッチ王座前哨戦を制したのは挑戦者・藤田。伊東の眼前で星野を料理した。「伊東さん、これでやっと、これでやっと! 横浜文体前哨戦始まったな」と斬り出したが、「今日はオイ、あのクソガキに勝ったところで、勝ったなんで思ってねぇよ」と強調。「あと50日ぐらいあるだろ。文体楽しみにしとくんで。また前哨戦あるんだよな」と挑発した。

 伊東は「藤田さん、星野相手に見事な勝利! と言いたいところだけど、技、失敗しましたね。その技をぜひ自分に食らわせてください。食らったうえで返します。そして、勝ちます」と逆挑発。これには藤田も動揺を隠せず、「さすがチャンピオンだ。でもあのチャンピオンに勝たなきゃいけないんだ俺は。あの説得力にあと1ヵ月ちょっとで追いつくのかな?」と不安をのぞかせた。それでも観客の拍手に後押しされた藤田は「あと約50日、それまでにはまだ後楽園大会もありますが、必ず皆様の大切な時間とお金を使ってここに来てくれるのに見合うものを、私は所属選手ではありませんが、所属選手を代表して皆様に伝えさせていただきます」と誓う。そして「大日本プロレスは8月29日、横浜文化体育館で俺の新しい大日本プロレスになる。それだけは覚えて帰ってください」とデスマッチ王座戴冠を予告して締めてみせた。

【試合後の藤田&宮本】
▼藤田「ホントは伊東竜二から獲りたかったんですけど、しょうがないですね。伊東竜二から獲らないと今日の試合は意味がないと思ってたんですけど、伊東竜二が出てる時にタッチをもらい損ねたんで。本当にわかるんですよ。大日本プロレスが伊東竜二、アブドーラ・小林の歴史だっていうのは。でもね、もういいでしょう。僕もほぼ同期みたいなもんですけど、私はそこに絡んでないですから、私は新世代のようなものだと思ってますから」

▼宮本「第七世代で」

▼藤田「第七世代ですね。みんな伊東さんに口で負かされてると思うんでね。そこも対抗して、やりたいと思います。でもね、とにかくね、勝ったから言うよ。勝ったから言っていいよね?」

▼宮本「言ってください」

▼藤田「大日本プロレス暗くねぇか? ちょっと。明るさが足りねぇよ、明るさが。あの汚らしい山熊みたいなアブドーラ、あいつが一番明るいんじゃ未来ねぇだろうが。若い奴いっぱいいるんだろうが。自己主張しろよ、もうちょっと。誰が誰だかわかんねぇよ。好きな人はわかるだろ、そりゃ。道場があって練習してちゃんこ食って料理がうまくなって。わかるんだけど、それじゃこれから先もずっと同じだよ。アブドーラと伊東がまだまだずっと上で出張んなきゃいけないんだろ。はみ出す奴はいねぇのか? ノムちゃんぐらいか。でもノムちゃんもはみ出しそこねたな。高橋さんも明るくいきましょうよ。もうちょっとよ。こんなこと、説教みたいなこと言いたくないんだ。俺が明るく変えてやるよ。こんな汚ぇツラのオジサンの俺が大日本を明るく塗り替えます。ありがとうございました」

▼宮本「ありがとうございました」

▼小林「しゃべってくださいね。ほら、自己主張しろ!」

▼高橋「今日は…みんな凄ぇな(苦笑) 僕も全然、時が過ぎるのを、この興行が来るのをただ楽しみにしてるイチレスラーみたいになってましたから。毎朝9時に寝て、3時に起きて、ジムに行って、同じような生活して。それダメですね。今の藤田さんの言葉聞いて目が覚めました。いつもだったら寝る時間だから眠いけど、目が覚めました。やっぱ主張していかないと。僕も本来は藤田さんが言った通り、伊東竜二倒して、アブドーラ・小林倒して、イサミさん、宮本さん、竹田さん倒して、僕らがトップで頑張っていかなきゃいけない。上の世代の人に、特にアブドーラ・小林、伊東竜二さんがまた主張し始めて、僕ら確かに暗いです。デスマッチ、石川も出てきたし、佐久田もいるし、植木ももうすぐ復帰するでしょう。復帰したらじゃあみんなで仲良しこよしってわけじゃないです。僕も大日本のデスマッチファイターとしてベルトを巻いた人間として、もう一度あのベルトを巻いてチャンピオンとして輝かせ、チャンピオンだった頃…過去にすがってもしょうがないですけど、また大日本プロレス変えていきます。盛り上げていきます。ここからじゃなくて、今から変えます」

【試合後の伊東&小林】
▼伊東「タイトルマッチ決定してから初ですかね、前哨戦」

▼小林「いや、あそこでやってるよ。最初の無観客で。まぁ興行としてはね」

▼伊東「大きな絡みはなかったですけど、藤田さん、先輩でありますし、これまでシングル一度もやったことない相手なんで、イマイチつかめない部分はあります」

▼小林「何か、あの変な技失敗も怪しいですもんね。あいつのことだから」

▼伊東「もしかしたら、それも含めた油断をさせるための失敗かもしれない」

▼小林「今日、最後のパイルドライバーもガッチリ入ってたからね」

▼伊東「ですね。そういった点では油断できない相手なので。デスマッチ初防衛の相手として正々堂々迎え撃って、正々堂々防衛したいと思います」

――今日の段階では藤田の戦い方は見えてきていない?

▼伊東「そうですね。日付と対戦相手だけ決まっていて、まだ形式だ何だは決まっていないところなので、藤田さんがどんな形式を放り投げてくるのか、それとも全部自分に丸投げしてくるのか、一切わからない状態ですからね。早めに形式とかを決めて、どんな形式でも跳ね返せるように、日ごろからレベルを上げていきたい。そう思います」

――藤田との初防衛戦が決まってから時間が空いたが気持ちの変化はあった?

▼伊東「これが本当に初めてベルトを獲った10何年前だったら物凄い焦りもあるでしょうし、大変なアレもあるんでしょうけど、初めてベルトを獲ってから、もうかれこれ10何年経ってますからね。そういった中での経験なので、たぶんプロレス界だけじゃなく、世界中が初めての経験の中なので、みんな同じだろうという感じであわてず焦らずです」

▼小林「超個人的ですけど、最近、藤田ミノルに興味があります。何かツイッターで動画上げてたな、あいつ。藤田プロレススクール? 教え頭? あれ俺に対してのメッセージかなと思ってますね。正直、伊東はデスマッチにおける王道だと思うんですよ。藤田に関してはあいつ初挑戦だっけ? 初挑戦ではないか。けど、一応、藤田は大日本のゴールデンルーキーとしてデビューして、ウチを離れて渡り鳥的にいろいろ渡って、プロレス大賞でタッグ獲ったのか。で、新日本にも上がって、結構、早熟的なレスラーかなと思ったけど、何か30後半からあいつだんだんと味が出てきて、その味がだいぶいい感じに煮詰まってきて、今回の挑戦かなと思ってますね。最近、石川、佐久田がひと皮むけたような感があるじゃないですか。藤田に関しては何かむけきったレスラーが悪あがいてる感。その悪あがきが非常に何かいいですね。伊東にないものを持ってて、それをさらけ出そうとしてる。伊東はやっぱ王道でいいと思うんだけど、大日本25年の歴史があって、文体ラストってことで、一歩引いた目で見たら今、藤田ミノルが非常に面白い。むけきったうえでの煮詰まり感ですね。煮詰まり感が非常に面白いと思います。何かあった時には私も仕掛けます。新しい小林様式どんどん出していきますよ。アブドーラだから坊主じゃなきゃいけないって決まりはないでしょう。楽しみにしていてください。坊主以外の髪型にして15日のリングに上がりますから。

▼伊東「バラしちゃうんですか?」

▼小林「もうバラす。だって沼澤がつまんねぇんだよ。今の沼澤みて面白いと思った人います? 週プロも2ページ載ってたっけ? インタビュー。あれ正直ね、アマチュアかと思いましたよ。アマチュアって失礼な言い方かもしれないけど、高校球児でももっと気の利いたコメントしますよ。たまたま今回、新木場チケット売れてるかもしれないけど、そんなのご祝儀。ご祝儀に甘えちゃいけない。甘えないためにも次の15日新木場、沼澤復帰戦じゃありませんからね。新しい小林様式をみせます。今日もいろいろチャレンジしましたよ。お客さんしゃべれないでしょ? しゃべれないなら、ああいうプロレスもありなんじゃないかと。新しい生活様式、新しいプロレス様式、新しい小林様式、どんどん見せていきますよ。伊東はそのままでいいと思うんですよ。伊東がそれやられたら俺も困っちゃう。伊東はデスマッチの王道スタイルでいいと思う」

▼伊東「小林さんが色々な道を進んで」

▼小林「伊東が真面目にやる分、俺はっちゃけるからね。はっちゃけ宣言ですよ」

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