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7/18【NOAH】ノア118日ぶり興行再開 「リアル・ノア」丸藤が潮崎ピンでGHC表明、武藤vs清宮シングルも実現

『STAY TOGETHER FOREVER! Day1』東京・後楽園ホール(2020年7月18日)
スペシャルタッグマッチ ○丸藤正道&武藤敬司vs清宮海斗&潮崎豪×

 ノア118日ぶりの興行再開の舞台で、丸藤が現GHCヘビー級王者・潮崎から新兵器“真・虎王"でピンフォール勝ち。「I am “REAL" NOAH」と挑戦を表明し、旗揚げ20周年記念日となる8・5後楽園大会での激突が決まった。一方で清宮は武藤に一騎打ちを直訴、こちらは夏のビッグマッチとなる8・10横浜文体大会での対決が決まった。

 ノアは新型コロナウイルスの影響で3・22富士大会を最後に興行を自粛。消毒・検温・換気・記帳といった基本的な感染症対策のほか、大声での声援や紙テープ、差し入れなども規制されたものの、約4ヶ月、118日ぶりに観客のいる空間がノアにも戻ってきた。

 そのメインで実現した豪華タッグマッチ。ABEMA解説席の松井珠理奈さんに早速Tシャツを渡した“M's alliance"丸藤と武藤の天才コンビが、序盤から魅せた。丸藤が潮崎と真っ向からの逆水平合戦を展開すれば、武藤はいきり立つ清宮を深みあるグラウンドやドラゴンスクリューで手玉にとった。

 自粛期間中のTVマッチで武藤の背中を追い続けた清宮も中盤過ぎにミサイルキックやタイガースープレックスで反攻したものの、武藤の牙城を崩すには至らず。

 逆に終盤には再び天才コンビが光を放つ。延髄虎王とシャイニングウィザードのサンドイッチ攻撃で潮崎を追い込むや、清宮のヒザに丸藤がピンポイントの虎王を発射だ。続けざまに武藤がドラゴンスクリューを繰り出す合体技を披露して相手方を分断した。

 後を託された丸藤は、フックキック、トラースキックと猛攻。トラースキック連発から虎王を叩き込む。それでも潮崎は肩を上げたものの、ならばと丸藤は新兵器の真・虎王(横から叩き込む腕極め式虎王)でサイドからアゴを射抜き、GHC王者から完璧な3カウントを奪った。

 興行再開の舞台でいきなりGHC王者を撃沈。マイクを持った丸藤は、「なあ潮崎、お前は確かに強くて、本当に頼もしいチャンピオンだ。一度失いかけた信頼をよくぞここまで取り戻したと思う」と切り出すや、「だけどな。ちょっと引っ掛かるんだ、俺は。お前が常々言っている『I am NOAH』か。じゃあ、俺もひとこと言わせてくれ。よく聞いとけよ。I am real NOAH」と“リアル・ノア"を名乗って挑戦を表明した。

 さらには「俺はここで20年間やってきたんだ。このノアの20年、誰が一番相応しいと思う? 俺でしょ。文句ないだろ? お前も俺とやったら、楽しいんじゃないか? どうだ? 次のチャレンジャーはこの俺だ」と続けて、“声援禁止"の場内も大拍手で支持した。

 これを受けて8・5後楽園大会での「潮崎vs丸藤」GHC戦が即日決定。旗揚げ20周年記念日に“リアル・ノア"とGHCヘビー級王座をかけた一戦が行われることになった。

 一方で清宮もマイクを取る。「武藤さん、聞いてくれ。この間、3対3で戦って、今日2対2で、タッグで戦って。あと1つ残ってるでしょ? 武藤さん! 俺はもっとあなたの領域に踏み込んでいきたいです! 8月10日、横浜文体で俺とシングルマッチをやってください」と一騎打ちを直訴。

 武藤も「こんなオヤジと本当にやりたい? その前にさ、お互いPCR検査をまた受けて、お互いが陰性だったらやろうよ」と余裕しゃくしゃくに承諾して握手を交わした。こちらは夏のビッグマッチとなる8・10横浜文体大会での激突が決定。興行再開の余韻に浸る間もなく、夏の大勝負へ方舟マットが大きく舵を切った。


【試合後の丸藤&武藤】
▼武藤「まずは潮崎、強いな?」

▼丸藤「いや、強いっすよ。強いっす」

▼武藤「俺ね、今日初対面で、初めて戦ったんだけど、俺のこの床の体勢から、あの野郎、俺を持ち上げて投げやがった。なかなか俺も日本人の選手でそうあそこまで投げられた経験ねえよな」

▼丸藤「あとはもう、敵ながら、潮崎のチョップも食らっていただきたかったなという部分があるんですけど、また今度」

▼武藤「次の機会に。その前に、俺は清宮。実は俺もおぼろげになんだかんだ言って、いい年こいて夢があってよ。やっぱりGHCのあのチャンピオンベルトというのも俺の視野の中には入っている。長い間、タイトルマッチをしてない中でさ、まあまあ、仮想チャンピオンシップっていうのを想定して清宮と」

▼丸藤「去年1年間、あいつもチャンピオンだったんで」

▼武藤「ああ、そう? なかなか若くて。だいたいああいう若いヤツを食べて、エキスにして、こうやって俺も長らえているからさ。あとは、お客だよな。やっぱりお客の拍手とかはレスラー冥利に尽きるというか。これを浴びている限りは、なんか年取らねえような気がするよ、俺も」

▼丸藤「いやいや、取ってないですね。お客さんがいるってだけで、本当になんか生きてるという感じがしました。さっき言ったように、武藤さんがGHCも狙っているみたいな言い方をすると、俺もうかうかしてられないんでね」

▼武藤「いや、俺は別に同じ“M alliance"だけど、それでもやってもいいじゃん、きっと」

▼丸藤「そうですね」

▼武藤「丸藤に獲ってもらって。また俺のコンディション、体調が整った時は、ぜひ2人でやってもいいわけで」

▼丸藤「それを僕の中で1つの理由というか」

▼武藤「その前に若造をちょっと…。まあまあまあ、俺の中で自分自身の査定があるからさ。できるかできないかっていう」

▼丸藤「清宮のせいで、武藤さんがドンドン若返ってしまっているんじゃないか? あいつは自分でそういう種を蒔いてるよ」

▼武藤「ただね、若さというあの伸びしろっていうのはさ。今日もいろいろ引き出しをいっぱい出しているんだけど、あの伸びしろは脅威ですよ。正直ね、引き出しいっぱい出してるんだけど、そう引き出しもねえんだよ。だから、ギリギリのところで俺も戦ってるんだけどさ、そこがひとつのレスラー冥利に尽きるところで、やり甲斐という部分でね。その前に、またPCR検査をノアで受けさせてもらって」

▼丸藤「そうですね」

▼武藤「お互いが陰性じゃなきゃできねえからな」

▼丸藤「武藤さんはツバ出るの早いから(笑)」

▼丸藤「俺の隣はカズだったけど、俺のほうが早かったからな。年取ったからって、唾液出るからね。早いよ」

▼丸藤「若い証拠ですよ、やっぱり」

――丸藤選手の最後の技は?

▼丸藤「今、世界中でもああいう二段式のヒザ蹴りが流行っている中で、前からやる人間もいれば、後ろからやる人間もいるんで。その中で、真横からやる人間はいないなと思ってね。なおかつ、腕を極めてやれば、これはもう確実に勝てますよ。いい機会だった、あの技を出すのに。チャンピオンを倒したっていうね、実績もできたし。あれだったら、2m、3m、4mあるガイジンだって日本人だって決められると思うんで。俺はそういうプロレスもやっぱ目指しているし、いい武器ができました。だから、文句ないだろ? 俺もこの20年…20年ノアに居続けたんだよ。あいつはもしかしたら、一度いなくなって戻ってきて。でも、一生懸命頑張って、信頼を取り戻したかもしれない。それは本当に素直に認めるし、あいつの強さ、若さ、そういうものは認める。でもよ、やっぱ俺はこの20年、ノア一筋で、ノアというものを背負ってやってきたんだよ。そのノアが20年だよ、今年。ちょうど20周年。チャンピオンでいられたら本当はよかったんだけど、そうじゃないなら、俺しかいないだろ? どうだ? 噛まずに言っただろ」

▼武藤「ちょっと言われて、俺も心が痛いんだよ。俺も転々としてるから」

▼丸藤「武藤さんには言ってないから大丈夫です(笑)」

▼武藤「まあ、とりあえず、今日は松井珠理奈もまんざら“M alliance"に…」

▼丸藤「あれはもう加入します」

▼武藤「ただよ、俺らは試合で見せて、周りに入りたいと思わせるようなチームにしたいな。だから、ぜひチャンピオンになって」

▼丸藤「あと、本当に最後にひとつだけ聞いてほしいことがあるんだ。武藤さん、“M alliance"じゃなくて“M's alliance"ですよ。以上!」

【潮崎の話】「丸藤正道…よし。GHCヘビー級を懸けて、タイトルマッチやりましょう。ただ、I am real NOAH? “I am NOAH"にリアルもフェイクもないよ。俺が“I am NOAH"だ」

【清宮の話】「武藤敬司、あの人の懐の深さには本当に感謝しかできないよ。3対3で当たって、2対2で当たって。どっちも自分の不甲斐ない戦いだったけど、それでもシングルマッチでやってくれる。だからこそ、俺は必ず次こそは、8月10日、横浜文体、あの人の領域まで踏み込んでみせる。プロレス界のナンバーワンになるために、絶対に文体であの人と同じステージに立ってみせます」

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