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7/24【大日本】大地がストロング王座熱闘V4、中之上を正面突破 次期挑戦者に兵頭指名

東京・後楽園ホール(2020年7月24日)
BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合 ○橋本大地vs中之上靖文×

 大地が熱闘の末に中之上を撃破し、ストロング王座V4。試合後、次期防衛戦の相手に兵頭を指名し、8・10後楽園でのV5戦が決定的となった。

 ストロング王者として一騎当千を制した大地だったが、6・21TVマッチでの公式戦で中之上に敗戦。そこでストロング王座を懸けての雪辱戦が実現した。

 1年2ヵ月ぶり5度目の挑戦で悲願の初戴冠を目指す中之上は重たい重たいエルボーを駆使して先手を取ったが、場外戦になると、大地が反攻。場外でブレーンバスターの構えに入ると、そのままエプロンに急角度で頭から突き刺す荒技を繰り出した。さらにエプロンDDTで首を狙い撃ちにすると、一点集中攻撃に持ち込み、中之上を陥落寸前まで追い詰める。

 大ピンチを迎えた中之上だったが、場外戦になると、大地がエプロンに上がったところで背後から左ヒザにラリアットを発射。武藤敬司ばりのヒザ攻めで猛追に転じる。何度もヒザを蹴り飛ばし、ニークラッシャーから足4の字固めに捕獲。一転して大地がうめき声をあげる展開に。

 大地は痛む左足でミドルキックを必死に放って抵抗。DDTやトラースキックで立て直すと、試合はシーソーゲームに。中之上がバックドロップやランニングエルボーで押し返すが、大地も譲らず、STFに捕獲。追尾し合って串刺し攻撃が交錯すると、ヒザ立ちのまま2人はエルボー合戦で火花。中之上のエルボー、大地のローキックが交錯する。中之上がローリングエルボーを放てば、大地もニールキックで応戦し、ダブルダウンに。

 接戦は続いたが、先にアクセルを踏んだ中之上はリバースDDT、ラリアットと猛ラッシュ。ダイビングエルボードロップも投下する。大地は間一髪で避けて自爆を誘うと、投げ捨てジャーマンやランニングローキックを放つが、中之上もラリアットを振り抜いて再び両者はリング上に崩れ落ちた。激しい攻防に客席からは手拍子が発生する。大地のシャイニングウィザードを食らってしまった中之上は、続くDDTを阻止して、こん身のラリアットを一閃。それでも大地が肩を上げると、連発を狙って突っ込んだ。

 避けた大地は自身のラリアットが空転しても攻撃の手を緩めず、カウンターでハイキックをぶち込み、二段階式ジャーマンへ。中之上はカウント1でキックアウトしたものの、勝負所を逃さない大地はシャイニングウィザードをズバリ。最後はライジングDDTで3カウントをもぎ取った。

 大地が熱戦の末にストロング王座V4。マイクを持つと、「中之上。自粛期間中にこのベルトだけを、このベルトのことしか考えられなかった男がこの有り様かよ。このベルトのことしか考えられないヤツに負けるかコノヤロー!」と感情むき出しに吠えたが、そのうえで「だから、僕が持っている間にもう1回だけタイトルマッチやってください。ありがとうございました」と再戦を呼びかけて頭を下げた。

 激闘を乗り越えたばかりの大地は早くもV5戦を見据える。「さっそくなんですけど、近々、文体がありますね。皆さんご存知ですか? たぶん私のカードが決まってないはず。というのも、今日ここでこのベルトを懸けて勝った勝者がおそらくタイトルマッチをするからだと思ってじゃないですか。ていうことは、文体でタイトルマッチをやります」と8・29横浜文体を防衛戦の舞台に指定したが、「ただ、その前にもうひとりやっておきたい男がいるんだ。その男とこのベルトを懸けて」と文体前に8・10後楽園で防衛戦を挟むと明言した。

 「文体の試合にチャンピオンとして出るという僕の掛け金を提示して指名したい人物がいます」と語った大地が指名したのは兵頭彰だった。もともと一騎当千での対戦が予定されていたが、大会中止となったため実現せず。「ずっとずっとやりたかったんですよ」という大地はセコンドとして試合を見守っていた兵頭に向かって「お前、この掛け金で俺とやる気あるのか?」と呼びかけた。

 実現すれば初挑戦となる兵頭だが、気負いはなし。堂々と「大地さん、まずは防衛おめでとうございます。もちろん断る理由なんてないですよ。やる気満々です。よろしくお願いします」と指名を受諾し、両者の対戦は決定的に。

 大地は「8・10、兵頭彰とタイトルマッチだコノヤロー! 満足させる試合をやってやろうぜ」と兵頭に呼びかけると、「文体でのタイトルマッチ、そしてこのベルトを懸けてコイツと試合をするんで。8・10後楽園ホール大会ぜひお待ちしています。本日は本当に大変な中、ありがとうございました」と締めくくった。

【試合後の大地】
▼大地「とりあえず防衛することができました。いやね、今日も今日とて大変でした。疲れたよ。でもね、たぶん俺もそうだし、向こうもそうだけど、たぶんプロレスっていうものに対して鈍ってるんだろうね、俺らは。で、タイトルマッチでしょ? たぶんお互い鈍ってたところがあって、前回、前々回…一騎当千、ストロングヘビーのタイトルマッチのほうがもっともっと楽しかった気がする。別に今日も楽しくなかったってわけじゃないけど、自粛の鈍りなのか、自粛期間中にこのベルトのことしか考えられなかった中之上靖文が悪いのかわからないですけど。なんか後半はそんなことなかったかもしれないけど、簡単に言えば足ばかりを狙ってくるような、必要以上に壊していって壊していって…とかいうのは、僕自身の体力が温存しちゃったから。まだ余力が残ってたかなって。凄いそういうところにちょっと違和感を感じて。普段からたぶん足攻めとかやるだろうけど、この人らしくないなって凄く感じましたね。あと、いつもだと、もっとワーッとくるところも、そんなに起き上がってこなかったりとか。わからないけどね。なんかちょっと僕自身が悔しくて。もう自粛も一応明けて、いろいろ東京は大変だけど、ちゃんと試合ができてて。それでお互いに試合勘が戻ってきて、その時にもう1回またタイトルマッチをやりたいです。もっとお互いがあの時のようにボコボコ殴り合えるようになったら。僕もその時までにもうちょっと自粛鈍りを直しておきます。で、もう1つ。兵頭、あいつは俺が凄くやりたい若手で、ずっとやりたくて。一騎当千が決まって、一番やりたくて、楽しみにしてて。それがいざできなくなってね。メチャクチャ悔しかったよ、正直。あいつも『やりたかったですね』と言ってくれて。そうしたら、俺がやる場を作ってやるから。しかもタイトルマッチで。俺は今まで若手に散々来いと言ってて、来なかったのをさ。今回は俺がしっかりあいつを引っくるめて責任取ってやるからさ。そんで、勝者が文体でベルトを持ってタイトルマッチができるっていうね。いい特典じゃない? これで兵頭を含めて若手がもっと活性化すればいいんだよ。若手はもっと兵頭が指名されたことの理由を、意味を考えなきゃいけないから。それで、考えてなくて、もっと発言とかもしなくって、今まで通りだったら、あいつらは何も変わんないよ。で、今回は兵頭にチャンスをあげたんで。別に俺はあいつに渡すつもりはないけど、獲られたってあいつはちゃんとチャンピオンになると思うし、そういうところまで俺はちゃんとケツを拭いてやるよ。他に何かあります? リング上でもいっぱい喋っちゃった」

――兵頭選手とやりたい気持ちがあるのは、どういうことを感じたから?

▼大地「頭1つ2つ、他の若手よりも出てるんですよね。僕はそういうふうに見えるんですよ。神谷に聞いたら、加藤が出てるって言うんですけど、僕の感性というか、僕の見た感じでは兵頭ですね。一騎当千で河上隆一にも勝ってるし、ノアの稲村選手ともいい試合をした気がするんだよね。そういうこともあって、同じブロックだったし、スゲエ楽しいんだろうなと思ったのが、中止になり、できなくなり。で、細かい話を言えば、リング上で言ったけど、本当はららぽーとかどっかでタイトルマッチが組まれてて、できなかった分、そこでぶつけ合おうぜなんて言ってたら、そこもなくって。やっぱさ、昔より試合がバンバンできなくなってるから、自分たちでそういう場を作るしかないじゃん? 『俺はベルトを獲りたいからタイトルマッチをやらせてくれ』もそうだけど、別にそうじゃなくたっていいじゃん? 普通に試合したいじゃん。けど、たまたま今回は俺が防衛して、たまたまそこが空いているってわかってて。今日防衛したら、本当にもともと兵頭とやりたかったんだもん。そういうところかな。僕からしたら、頭1つ2つ抜けているように見えてから。だから、決まって今、物凄く楽しみ。その前に、ちょっとした巡業みたいのがあるんで、そこをチャンピオンとしてしっかりクリアして、8・10までに、もっともっとプロレス鈍りをなくして、あいつにしっかりしたコンディションでぶつかりたいですね。明日からまた試合なんで、ヒザはしっかり明日までによくします。で、明日道場イベントで、そして大阪でお会いしましょう。ありがとうございました」

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