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8/20【GLEAT】リデット社の新団体「GLEAT」が10・15後楽園で始動、田村潔司がエグゼクティブディレクターに就任「僕の理想はTHE UWF」

 リデットエンターテインメントが20日、新団体「GLEAT(グレイト)」の設立を発表。旗揚げ戦となる10・15後楽園大会『GLEAT Ver.0』の開催が決まった。エグゼクティブディレクターに就任した元Uインターの田村潔司は「僕の理想は格闘プロレスTHE UWF。それを作り上げたい」と新団体の方向性を示した。

 昨年1月から1年間ノアの親会社となるなどプロレス界に携わってきたリデット社がこの秋、新団体を立ち上げる。名称は「GLEAT」。田村潔司がエグゼクティブディレクターを務める。鈴木裕之代表はノア時代に「ノアの中に強さっていうものをより強調したい」と考え、昨年9・16大阪大会に田村を招待。「選手のトレーニングを見るとか、アドバイスするとか、そういうことをお願いできないか」と打診していた縁もあって田村をリデット社の社外取締役に迎え入れた。そして、「肉体改造計画みたいなことを主軸とし、いつか大会でデビューさせましょう」とのプランが出発点となって、GLEAT設立につながった。

 新団体の舵取りを任された田村は「僕自身プロレスを見てファンだった頃の試合というのが、アントニオ猪木さん、藤波辰巳さん、長州力さん、タイガーマスクさん、そして前田日明さん、高田延彦さんとか。過激なプロレスだった。単純に戦いを見せる試合」とファン時代を振り返ったうえで、「純プロレスは純プロレスでいいところがある。その中でプロレスファンを注目、真剣に見つめてもらうような試合をしたい」と宣言。観客がリング上にのめり込むようなプロレスを目指すつもりで、「僕の理想は格闘プロレス、THE UWFです。それを作り上げたい」と方向性を示した。かつて田村も在籍したUWFはプロレス界の伝説と化しつつあるが、「UWFという言葉自体を残したいし、歴史にしていきたいんですよね。歴史って積み重ねていかないと歴史にならないんで」と考えている。

 リデット社の執行役員であるNOSAWA論外とカズ・ハヤシはそれぞれチーフストラテジーオフィサー、チーフテクニカルオフィサーに就任した。論外は「裏方の方も僕は好きだったので、作る方がリングで試合するよりも」とプロデュース面での尽力に色気たっぷり。一方で、田村が示した方向性については「UWFは幻想が強すぎて、未知なる存在というかエリアなんですよ。キャリア25年で今からそっちの国にはいけないですよね」としながらも「興味はあります」とも話した。

 カズは多くの選手を育てた手腕に期待がかかるが、イチプロレスラーとしてもまだまだチャレンジしていくつもりだ。田村との接点ができたことで「基本的には闘いなので、田村さんと話していても相通じるところがあって、自分に足りないものにさらに磨きをかけてくれる。自分が選手としてさらにまた上にいけるきっかけを作ってくれるような人」と大いに刺激を受けている。今年47歳となり、28年のキャリアを重ねてきたが、「自分がどこまでできるかっていうような挑戦をしたいんですよね。進化したいんですよ。どこまでこの年齢になっていけるかっていうのをみせたいというか僕がやりたい」とこれまでになかった新たな存在感を示す構えだ。

 そして、リデット社の取締役会長でもある長州力はオブザーバーとして新団体に携わる。「今の時代、ファンが後押しをしているこのプロレスの業界、今大変なんだけど、コロナで。でもみんな頑張ってるし、その中でスタートしたい。それは凄くいいことじゃないか。業界にもいろんな意味で、いい意味でね、凄くまた刺激も与えていくだろうし」とコロナ禍の新団体設立にエールを送り、「今のこの時代のプロレスをやろうとしている部分では、どういう形になるか、ある意味、凄く期待してるというか、どういうものができるのか、出来上がるのかっていうのは本当に楽しみ」と期待。だからこそ「自分の経験をちょっと話す、アドバイスするぐらいはできるんじゃないか」と後方支援を惜しまないつもりでいる。

 新入団選手も発表となった。元WRESTLE-1の伊藤貴則と渡辺壮馬だ。二人ともW-1が運営していたプロレス総合学院の出身で、伊藤は2016年9月にデビュー。2017年4月にはW-1タッグ王者(パートナーは河野真幸)、同年7月には同リザルト王者に君臨している。W-1の活動休止によって今年3月いっぱいで選手契約を終えたが、新団体に身を投じることになった。「空手を活かしたものを使ってプロレスをやっていきたい」と考えている伊藤にとって、「田村さんが関わるってことはそういう打撃だったりとか、UWF要素が教えていただいたりできる」と田村の存在が新団体参加のきっかけとなった。長州との初対面で言われた「プロレスラーになるんじゃない。プロのレスラーになりなさい」との言葉を胸に刻み、「真のレスラー、プロのレスラーになれるようにどんどんどんどん頑張っていきたい」と意気込んでいる。

 渡辺は2017年4月に皇壮馬の名でデビュー。2018年8月にマスクマンのペガソ・イルミナルに変身し、同年10月にはW-1王座(王者は芦野祥太郎)に挑戦している。伊藤と同じくW-1の活動休止に伴い、フリーとなったが、新団体で本名・素顔となって再出発を図ることになった。「一番大きく変わる方法っていうのは自分の中で考えた時に、マスクを取るっていうのが自分の中で変われる第一歩」と考えての判断で、「ハヤシさんだったり、NOSAWAさん、長州さん、田村さん、全ての人からすべてを吸収したプロレスラーになりたいなと。一つに捉われず、いろんなものを吸収して、それを組み合わせたものを自分のファイトスタイルにできたら」と総合的に長けたプロレスラー像の完成を目指すつもりだ。

 旗揚げ戦は10月15日に決定。舞台は聖地・後楽園ホールとなる。大会名は『GLEAT Ver.0』。この日は出場選手、対戦カードなどの詳細は明らかとされなかったが、「何をやるんだ、でいいと思いますね。最初はそういう感じで来てもらって」と話した田村は「この中である意味、僕の世界観とNOSAWA選手の世界観とハヤシ選手の世界観、長州力の世界観があると思うんで、何を見てもいいと思う。どういう試合で評価していただこうと全然自由だと思います」とまずは旗揚げ戦でファンの審判を仰ぐ考えを示した。


☆GLEAT(グレイト)
▼Executive Director
田村潔司

▼Chief Strategy Officer
NOSAWA論外

▼Chief Technical Officer
カズ・ハヤシ

▼Observer
長州力

[旗揚げ戦]
10/15(木)東京・後楽園ホール『GLEAT Ver.0』17:45開場、19:00開始

[GLEAT新入団選手]
▼伊藤貴則(いとう たかのり)

WRESTLE-1が運営するプロレス学校、プロレス総合学院の2期生として入学。2016年9月のWRESTLE-1後楽園ホール大会でタッグマッチデビュー。(対戦相手の一人はNOSAWA論外)2016年11月プロレスリングA.C.Eの旗揚げに参戦、所属選手となる。2017年4月WRESTLE-1タッグ王者となり、デビュー7か月でタイトル奪取。同年7月にはWRESTLE-1リザルトチャンピオンシップ王者となる。2017年10月所属していたプロレスリングA.C.EからWRESTLE-1への所属になることが発表された。その後、前十字靱帯損傷・外側側副じん帯損傷・半月板損傷という重症を負い、欠場。2019年大晦日の大阪大会で復帰を果たす。WRESTLE-1活動停止のため2020年3月31日付をもって選手契約終了となる。2020年8月リデットエンターテインメント株式会社の新団体発表映像にてGLEAT初の所属選手となることを発表。

▼渡辺壮馬(わたなべ そうま)
WRESTLE-1が運営するプロレス学校、プロレス総合学院の3期生として入学。2017年4月皇壮馬の名前でデビュー。その後はプロレスリングA.C.Eの所属選手としてプロレスリングA.C.E、WRESTLE-1の試合に出場し躍動感あふれるファイトで観客を魅了。皇壮馬欠場後の2018年8月11日、カズ・ハヤシ推薦選手としてペガソ・イルミナルの名で覆面レスラーとしてWRESTLE-1の後楽園大会に登場。華麗な空中殺法を披露。さらに同年10月の後楽園大会ではWRESTLE-1チャンピオンシップに挑戦を果たすが、残念ながら惜敗。しかし今後の活躍を期待された。WRESTLE-1活動停止のため2020年3月31日付をもって選手契約終了となる。2020年8月リデットエンターテインメント株式会社の新団体発表映像にて、素顔と本名の渡辺壮馬としてGLEAT初の所属選手となることを発表。

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